漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 375

2024-04-25 05:27:45 | 貫之集

人の家に常夏あり

かはるとき なきやどなれば はなといへど とこなつをのみ うゑてこそみれ

かはるとき なき宿なれば 花といへど 常夏をのみ 植ゑてこそ見れ

 

人の家に常夏が植わっている

いつも変わることのない家であるから、花といえば常夏だけを植えて眺めているのであるよ。

 

 「常夏」とはナデシコの別名。「常(とこ)に懐(なつ)かしい」花として賞美されるとされ、273 に続いての登場です。

(画像は「四季の山野草」さま https://www.ootk.net/cgi/shiki/shiki.cgi からお借りしました)