漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 369

2024-04-19 04:59:39 | 貫之集

古里にいたれり

はなのいろは ちらぬまばかり ふるさとに つねにもまつぞ みどりなりける

花の色は 散らぬ間ばかり 古里に つねにも松ぞ 緑なりける

 

古里についた

花の色が美しいのは散らない間のわずかの期間だけであるが、古里の松はいつも緑であるよ。

 

 この歌は後撰和歌集(巻第一「春上」 第43番)に入集していますが、そちらでは藤原雅正(ふじわら の まさただ/中納言藤原兼輔の長男)の作とされています。