漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0580

2021-06-01 19:09:57 | 古今和歌集

あきぎりの はるるときなき こころには たちゐのそらも おもほえなくに

秋霧の 晴るる時なき 心には 立ちゐの空も 思ほえなくに

 

凡河内躬恒

 

 秋霧が晴れるときがないのと同じように晴れることのない私の心には、立ったり座ったりするようなことも思いが及ばずままならないことだ。

 恋の悩みに晴れることのない自身の心には、立ったり座ったりというごく日常の他愛もないことですら思うにまかせない、というなかなかに深刻な思いを歌にしています。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。