学生時代、独り暮らししていた頃から一番見ていた報道局はNHKだった。
朝起きて、ニュースを見ていたのもNHKだったし、夜のニュースや
スポーツ番組ももっぱらNHKだった。
就職先が決まって、大阪を離れる直前に、阪神大震災が発生した。
その時にも、一番ニュートラルな報道を心がけていたのがNHKだった。
家族が出来て、パートナーや子供たちはいろんな局のいろんな番組を
観るが、僕は相変わらずNHKが多い。とはいえ、テレビ番組自体を
ほとんど観ることは無くなったし、もはや観るに値する番組が無いのが
正直なところだ。
今回の東日本大震災に関連する報道だが、報道の強さを感じられなかった、
というか、作る側、伝える側の気持ちが伝わってこなかった。
阪神大震災の時のNHK大阪支局の宮田修アナウンサー、
ニューヨークの同時多発テロの時のNHKワシントン支局の手嶋龍一
キャスターなど、24時間以上ぶっ続けでテレビの向こうの人たちに
伝えていた。
プロ意識の凄さと映像の臨場感に負けないくらいの力強い気持ちの
込めようだった。
お二人とも、今でも顔が思い出せるくらいだし、思い出せなくても、
写真を見れば、誰でもあっと気がつくと思う。
今回の一連の報道の中で、そういう人が出てきていただろうか?
それだけ、テレビの影響力も落ちてきたということが言えるのだろう。