
函館の中心部、函館市役所に近い所にある「浄土真宗本願寺派函館別院」。

日本史で習いましたね、浄土真宗の開祖、親鸞上人の像です。
浄土真宗は鎌倉時代初期に展開された宗旨だが、北海道の全身蝦夷地では、松前藩の宗教政策により、寺院の建立や布教活動が長く禁止されてきた。
1857年、江戸幕府が本願寺派北海道開教の公許を出すと、陸奥國(青森県)にあった願乗寺という寺の住職の次男であった、堀川乗経(じょうきょう)が、本願寺第20代宗主広如上人の命を受け、願乗寺の休泊所を創設し、1877年(明治10年)に明治政府の許可を得て、その休泊所が、本願寺派北海道内最初の別院となる「本願寺函館別院」と改称するに至っている。

その堀川乗経の功績について書かれた掲示板。

願乗寺休泊所の創設時、当時の箱舘は深刻な水不足に直面しており、乗経は、五稜郭の工事に携わった松川弁之助という人物に相談し、函館市内を流れる亀田川から水を引く形で、全長約4km、幅mの人口の水路を掘削。
当時の人々はこの川を、寺の名前に因んで「願乗寺川」と呼び、1889年(明治22年)に上水道が完工して埋め立てられるまで、その川は広く市民に親しまれたとされている。

その川が埋められた跡が、ご覧のこの道路。
五稜郭公園の近くから函館山の麓までを貫く、通称「高砂通」という幹線道路になっています。

反対側。
奥に函館山が見えます。