緊急事態宣言絡みの話題ばかりもなんなので、町歩きネタのストックを消化していきます。
先日紹介した「サッポロファクトリー」の敷地内に聳え立つ大きな煙突。
「サッポロファクトリー」が、かつてのビール工場跡地の再開発で誕生したことは触れましたが、現在でもその関連施設がこうして残っているのです。
ということで、ここは多分初めてと思われる「札幌開拓使麦酒醸造所見学館」。
明治2年(1869)年に開拓使が設置された北海道では、海外から技術者を招き、新たな産業を興していきましたが、その一つがビール造りでした。
原料となる大麦、ホップが栽培でき、低温で発酵、熟成させるビール造りには欠かせない氷が豊富に手に入る北海道は、ビール造りに必要な条件に恵まれていたと言え、明治9年(1876年)、本場ドイツで醸造法を学んだ日本人技術者らも集まって、現在のサッポロビールの前身となる「開拓使麦酒醸造所」が誕生しました。
中では、製造工程を見学することができます。
入館料は無料です。
ビール好きのご年配の方々にとっては懐かしい、若い人にとっては、「へぇ~こんなのがあったんだ」と思わさるような、サッポロビールの歴史資料も展示されています。
(試飲コーナーはありません)
再び外へ。
どうしても、煉瓦の積み方に注目してしまいます。
(注目するようになったきっかけはこちらを)
小口が表に出ている列と、長手が表に出ている列が交互になっているので、基本的には「イギリス積み」なのかなと思いますが、よぉ~く見ると、
同じ横一列の中で、一つだけ、長手ではなく小口が表に出ています。
これは何だろう?初めて見た気がします。
この建物は、「開拓使麦酒醸造所」が「札幌麦酒株式会社」となった後の明治25年(1892年)に建てられたものですが、何か意図があってのものなのでしょうかね。気になります。
裏側というか、「北3条通り」という幹線道路に面した方へ。
これも、よく見ると小口と長手が混在していますね。
建物の構造に関係あるのかな。色々な積み方があって興味深いです。
(「開拓使札幌麦酒醸造所見学館」はこちら)