北朝鮮が韓国文在寅大統領の「光復節」(15日)に際して行った演説に酷評です。日本の立場は『徴用工(強制動員被害)問題という国際法違反状態を正すこと』であり、四面楚歌の韓国に救いの手を差し伸べることは無いでしょう。事なかれ主義の外交が招いた結果であり、同じ轍を踏むことは許されません。1980年以降リセッションの先行指数として正確性を誇る『逆イールドカーブ』が点灯し、先日New Yorkダウが800㌦も急落しましたが、点灯してからリセッション入りには6か月から24か月とタイムラグがあり、今回も短期にはダウは上昇しそうです。日本株も既に空売り比率が高く、ここから日経平均を売り崩すメリットはありません。投機資金は外交的孤立を招いている韓国へ向かうかもしれません。
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北朝鮮の対韓国窓口機関である祖国平和統一委員会は16日、報道官(スポークスマン)談話を発表し、韓国の文在寅大統領が「光復節」(15日)に際して行った演説で朝鮮半島の平和構築などを訴えたことを非難、「(韓国当局者と)これ以上話すこともないし、再び対座する考えもない」と宣言した。
談話は、文在寅氏を極めて辛らつに批判している。例えば、次のような具合だ。
「わが軍隊の主力を90日内に『壊滅』させ、大量殺りく兵器の除去と『住民生活の安定』などを骨子とする戦争シナリオを実戦に移すための合同軍事演習が猛烈に行われており、いわゆる反撃訓練なるものまで始まっている中で公然と北南間の『対話』をうんぬんする人物の思考は果たして健全なのか。まれに見る図々しい人だ」
「部下らが書いてくれたものをそのまま読み下す南朝鮮当局者(文在寅氏)が、とても笑わせる人であることだけは間違いない」
そして談話は、「北南対話の動力が喪失されたのは全的に南朝鮮当局者の恣行の所産であり、自業自得である」としながら、演習が終われば対話局面が訪れると期待するのは「妄想」だと切り捨てている。
北朝鮮メディアは以前にも、文在寅氏への個人攻撃を行っていた。対韓国宣伝サイトである「ウリミンジョクキリ(わが民族同士)」は6月28日付の記事で、南朝鮮の執権者――つまりは文在寅氏を「奇怪な醜態」などと罵倒していた。このときは名指しこそ避けたが、北朝鮮メディアが実名を挙げて罵詈雑言を並べるようになるのは時間の問題と思われた。
その後、こうした文在寅攻撃は一時的に収まるが、その理由は他でもない、6月末に金正恩氏とトランプ米大統領との「板門店対話」が電撃的に実現し、場所を提供した文在寅氏も加え、3者で仲良く写真に収まる一幕があったからだ。
ところが、北朝鮮が繰り返し米韓合同軍事演習の中止を求めたのに対し、韓国は検討するそぶりも見せなかった。これを受けて、金正恩氏は堪忍袋の緒が切れたのだろう。
ただ、今回の談話も6月の記事も、対外向けメディアでのみ発信されたもので、北朝鮮の一般国民の目には触れていない。その点で、金正恩氏と文在寅氏の関係が修復する可能性もゼロとは言えない。しかしそのためには、文在寅氏が何らか形で外交手腕を発揮せねばならないわけだが、最近の対米・対日外交の現実を見るとき、それもまた期待薄なような気がしてならない。