『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

ミーム銘柄が増え日本市場が今後割高へ「大金融バブル」が生じる可能性

2021-06-16 07:12:13 | 日記
米国で「インターネットがきっかけで注目されている銘柄」の総称をミーム銘柄と呼びます。ミーム銘柄の事例といえば
最近ではゲームストップが記憶に新しいです。アメリカにあるビデオゲーム小売りチェーンのゲームストップは2020年
12月31日時点では株価が18.84ドルだったのが、2021年1月21日時点で43.03ドル、1月27日時点では347.51ドルまで
上昇するという異常な高騰を見せました。ゲームストップが急激に高騰した背景には、SNSチャット・サイト上で個人
投資家たちが結託し、ヘッジファンドの空売りを妨害し大損害を与えたのです。米国機関投資家は割高な株を見つけ資金
に物を言わせ、個人投資家の資金を根こそぎ奪ってきましたがどうやらSNSチャット・サイトで流れが変わったようです。
もはや米国機関投資家は今後、空売りを避け、市場全体が割高になっているようです。割高「大金融バブル」発生すら考
えられます。ただ、市場を安定させ、コントロールしてきた機関投資家の影響力が弱まれば、バブルが破裂したときは
想像以上の大混乱が発生する可能性もあります。日本でも空売りを仕掛けているファンドは早晩撤退させられるはずで
筆者は日本株は「大金融バブル」が生じる可能性はあると読んでいます。その場合は筆者は『超富裕層』のお仲間です!笑

以下抜粋コピー

悲観的見通しが続き、それに対して株式市場がさらにネガティブに反応して新たな暴落というシナリオも十分ありうる。
したがって、我々はまだ「備える」段階にいるのだが、日本の上場企業が「空前の内部留保」をため込んでいることを
忘れてはいけない。巨額の内部留保には「税金をかけろ」などという批判的な声も多かったが、今回のような危機が起
こって初めてその重要性が分かる。バフェットは、師匠ベンジャミン・グレアムの教えもあって、企業の負債比率
(利益に対する有利子負債の比率)については、かなり厳格に査定して投資するから、保有企業については危機がやっ
てきてもほとんど心配しない。日本企業も内部留保が厚く、いわゆる無借金経営などの企業について過度に心配する
必要はまったく無いが、有利子負債の多い企業はかなり厳しい状況に追い込まれる可能性がある。現在歴史的低水準の
金利がこれから上昇する可能性があることは、3月15日の記事「マスク&トイレットペーパー騒動の次に待ち受ける金利
上昇の大リスク」で述べた通りだ。いくら株式市場が回復しても、その前に投資先企業が借金を払えず破たんしてしまっ
たらどうしようもない。ただし、米FRBを始めとする中央銀行が猛烈な資金供給を行い、各国政府がバラマキ(国民の
評判はが悪くケチだと非難されるが、幸運なことに日本政府の対応は抑制されている)を行っていることにも注目すべきだ。
今回の新型肺炎ショックがリーマンショックなどの金融危機と違うことについては、金融危機ではないので、金融政策
や財政政策で実体経済の状況を好転させることはほとんどできないと考えられる。供給された資金がこれまで同様実体
経済には回らずに、金融商品に向かって「大金融バブル」が生じる可能性もかなりある。特に日本の株式市場は、前述
のように「本質的価値」に対して株価が比較的割安な状態だから、バブルが大きくなる可能性がある。不動産の未来は
2018年9月17日の記事「一般投資家はこの先、日本の不動産には手を出してはいけない」、2月15日の記事「ご存じですか
日本のマンションを廃墟に追い込む『共有地の悲劇』」で述べた様に暗い。また、安全資産と言われる国債も、今後の政府
の財政出動の規模によっては「赤字による財政破綻懸念」が起こるし、そもそも金利が上昇を始めれば、既発の低金利国債
の価格は下落する。したがって、余剰資金が日本の株式市場に集中して大型のバブルを引きおこす可能性もある。しかも
現在新型肺炎の広がりが抑え込まれているだけでなく、「新型肺炎後」の世界でも日本の経済的重要性がさらに増加する
可能性が高い。「安ければいい」というメイド・イン・チャイナから高品質の日本製へのニーズの高まりは、欧米先進国
が中国製の医療製品を「欠陥品」として突き返す事例が頻発していることからも明らかだ。また、共産主義中国の崩壊や
北朝鮮化によって世界から切り離されることは、長期的に考えて日本にプラスである。冷戦の始まりは1950年の朝鮮戦争
だが、この戦争によって日本は破綻の瀬戸際から救われた。また、冷戦終了の象徴とされるベルリンの壁崩壊が1989年
続く1991年のソ連邦崩壊で冷戦は完全に終わった。日本のバブル崩壊は1991年だが、この象徴的な関連性は偶然の一致
とは言い切れないのではないであろうか?つまり、日本の目覚ましい発展は東西冷戦とともに始まり、冷戦終了で終わっ
たということである。しかも、その後のグローバル化の中で「失われた◎十年」という言葉に象徴されるようにもがき苦しんだ。
なぜこのようなことが起こるのか?理由は色々考えられるが、日本は実はグローバル化に向いていなくて「自給自足(循環型)」
社会に向いているのではないであろうか?日本の<再生可能型社会=自給自足経済>の遺伝子はDNAに刻み込まれている。
世間では誤解されているが、日本は最近でも輸出依存度が15%程度と極めて低い「自給自足型」社会なのだ。
日本のバブル時代に、エズラ・ヴォ―ゲルの「ジャパンアズナンバーワン (1979)」に踊らされて
ベトナム戦争の後遺症で苦しむ米国を追い抜いたと錯覚した愚を繰り返すべきではない。
しかし、これまでの日本はベトナム戦争の後遺症ですべてネガティヴにとらえていた当時の米国そっくりである。もちろん
米国は1994年頃からIT・インターネットに牽引されて爆発的な成長を遂げた。実は、私は今回の新型肺炎ショックが
「世界の中で日本だけが一人勝ちする時代」の再来のサインである可能性を捨てていない。『コロナ戦争』の後にいよい
よ始まる長く陰鬱な時代の到来の可能性も同様に排除していない。結局、現在はバフェット流で言えばまだ「道筋が見え
ない」状態だから、拳銃に詰めた弾が6発だけだとしたら、大事に温存すべきといえよう。大原 浩 氏
コメント
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