「ウルトラQ」がこの10/4(月)に最終回を迎えた。
このシリーズは米国TVシリーズ「Twilight Zone(邦題:ミステリーゾーン)」の影響を強く受けたドラマで、冒頭のテッド・サーリングの前振りは石坂浩二のナレーションにして、内容的にもそれっぽい不気味さに怪獣を登場させてうまいこと30分にまとまている。
後の「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」よりもドラマ性が強くて、今みると最後はドタバタ格闘で終わる「マン」や「セブン」よりは面白い。
それに特撮が良く頑張っている、予算の制約も強かったろうと思うが制作陣の意地みたいなものを感じた。
なおこの路線は多分「怪奇大作戦」に引き継がれたんだと思う。(「ウルトラQ」から「怪獣」を取ったらほぼ「怪奇大作戦」)
「ゴジラ」で有名な俳優の平田昭彦氏が、本番組の主演俳優の佐原健二氏に「万城目役は僕がやりたかった」と言ったらしい。
とりわけ最終話「あけてくれ!」はミステリーゾーンの作風そのもので、主演の天本英世の若い姿にお会いできたのは大収穫、でも頭のつむじの辺りは円形の"薄毛地帯”なのは何となくなぜか安心した。
やはり昔からの怪奇役者だったかも、なお「日本の一番ながい日」の鶴見警備隊・隊長役も良かった。
〔こんな話〕
誰でも一度は考えたことがあるだろう「現実からの逃避」 もし、この世の嫌なことから逃げ出して理想郷へ行くことができるのなら…。
会社員の沢村は、気づくと空を走る電車に乗っていた。そこにはSF作家の友野という男が…
このエピソードはミステリーゾーンの「敗北者(ウィロビー)」の翻案物とも言える。
〔こんな話〕
ニューヨークの広告代理店の営業マン、会社ではボスから「売れ!売れ!売りまくれー!(Push!, Push!, Push!)」と社長からさんざん責められていた。
一方で家庭は上手くいっていない、そんな毎日に嫌気が差した彼は、ある日通勤列車での帰路、見ず知らずのウィロビーと言う町の駅で停車したことに気づく。
しかしながら降り様とすると間に合わずにそんなことが何回か続く、ある時に電車から降りることに成功しその町の人々から暖かく迎えられる、、、、、
(ラストはかなり衝撃的:ミステリーゾーンはこの様なブラックなエピソードが多い)
〔タイトル・リスト〕()
1. 「ゴメスを倒せ!」 古代怪獣ゴメス,原始怪鳥リトラ
2. 「五郎とゴロー」 巨大猿ゴロー
3. 「宇宙からの贈りもの」 火星怪獣ナメゴン
4. 「マンモスフラワー」 巨大植物ジュラン
5. 「ペギラが来た!」 冷凍怪獣ペギラ
6. 「育てよ! カメ」 大ガメ ガメロン
7. 「SOS富士山」 岩石怪獣ゴルゴス
8. 「甘い蜜の恐怖」 モグラ怪獣モングラー
9. 「クモ男爵」 大グモ タランチュラ
10. 「地底超特急西へ」 人工生命M1号
11. 「バルンガ」 風船怪獣バルンガ
12. 「鳥を見た」 古代怪鳥ラルゲユウス
13. 「ガラダマ」 隕石怪獣ガラモン
14. 「東京氷河期」 冷凍怪獣ペギラ
15. 「カネゴンの繭」 コイン怪獣カネゴン
16. 「ガラモンの逆襲」 隕石怪獣ガラモン,宇宙怪人セミ人間
17. 「1/8計画」
18. 「虹の卵」 地底怪獣パゴス
19. 「2020年の挑戦」 誘拐怪人ケムール人
20. 「海底原人ラゴン」 海底原人ラゴン
21. 「宇宙指令M774」 キール星人, ルパーツ星人, 宇宙エイ ボスタング
22. 「変身」 変身人間 巨人, 巨蝶モルフォ蝶
23. 「南海の怒り」 大ダコ スダール
24. 「ゴーガの像」 貝獣ゴーガ
25. 「悪魔ッ子」 悪魔ッ子リリー
26. 「燃えろ栄光」 深海生物ピーター
27. 「206便消滅す」 四次元怪獣トドラ
28. 「あけてくれ!」 異次元列車
良く出来たドラマは半世紀経過しても色あせる事無く楽しめる。