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Mikuのブログ

TPP問題――日本は国家戦略を描き、イノベーションを成し遂げよ!

2011-11-13 13:00:55 | 政治・国防・外交・経済

TPP問題――日本は国家戦略を描き、イノベーションを成し遂げよ!

11日、野田首相が記者会見を行い「TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明、ハワイで開かれているAPEC閣僚会議で、日本はTPP参加方針を表明しました。

これを受けて、幸福実現党はついき秀学党首より「野田首相のTPP交渉参加表明を受けて」という声明を発表致しました。
http://www.hr-party.jp/new/2011/14151.html

国内からは「TPP参加表明」は「見切り発射」だと批判され、民主党内における意見集約も不十分、国会における承認も無く、国民の理解も得られぬまま、戦略無き方針が発表されたと言えます。

ついき党首の声明にも、「我が党はTPP交渉参加を是とするものだが、閣僚の中には首相の会見を参加表明ではないとの認識を示す者もいるなど、政権内で
合意形成が十分になされておらず、交渉参加に向けた政府・与党の態勢作りには疑念を抱かざるを得ない」と懸念を表明しています。

TPP交渉参加が「亡国への道」に至るのか、さらなる「繁栄への道」を切り拓く導きとなるのか。結局のところ、今後の政府の「交渉力」「外交力」にかかっていると言えます。

【国家戦略を描き、政官民一体となって実現せよ!】

外交文書を紐解くと、1994年「APECボゴール宣言」で「APEC経済間の経済発展段階の違いを考慮に入れ、先進工業経済は遅くとも2010年までに、また、開発途上経済は遅くとも2020年までに自由で開かれた貿易及び投資という目標を達成する」(
外務省HP)との合意をしています。

しかし、「ボゴール宣言」より既に17年が経過しておりながら、
自由貿易に向けた日本の経済戦略や国際戦略はどうだったのでしょうか?全く機能していない国会、政治家の不作為が浮かび上がってきます。

また、世界各国は「政・官・民」が一致して世界シェア獲得のために鎬を削っていますが、日本は各企業の孤軍奮闘で厳しい努力が続いています。

例えば、リニア新幹線はJR東海だけで行っているプロジェクトですが、政官民一体となれば新産業を育成することになり、社会インフラとして輸出産業とすることが出来ます。貿易自由化の中で、もっと創造的な政治判断が求められることになります。

さらに、TPPは単なる通商条約としての経済連携ではなく、社会基盤となる医療や訴訟等も含める法的枠組みを提供し、国家的・社会的に強固な関係となる条約である以上、国家戦略が不可欠です。

TPP反対派が言うように、確かにTPPは食品安全基準や公的医療制度への影響など、問題点も多々見受けられます。これらも、政府がどのように交渉を進めていくか、そして、国内政策による中和をいかにして成し遂げるか、政府の交渉力と構想力が試されます。

今後、自由貿易の流れの中で、世界的分業における日本が果たすべき役割は、世界最先端技術をさらに高度化する挑戦であり、創造開発することにあります。

「TPPは国内の雇用を失わせる」という批判も根強くありますが、そうならないためにも、発展途上国の労働者との差別化を図るべく、国内雇用者の
付加価値と生産性を高めるための高等・大学教育の改革も急務です。

また、新産業の技術開発における要となる航空・
宇宙・軍需産業の育成、前提となる「武器輸出禁止三原則の撤廃」など、自由貿易における繁栄実現への体制づくりが必要となるでしょう。防衛産業なども自由貿易が進めば、成長産業の一つとなることは間違いありません。

国益を実現するのであれば、単なる交渉参加では終わることなく、日本が繁栄するための「国家戦略」を打ち立て、その実現に向けた大きな社会変革を伴うイノベーションを断行していくべきです。

そのような構想力無くして、自由貿易の時代に国富を増やしていくことは出来ないでしょう。

【国民の意識変革とイノベーション】

そして、最後に申し上げたいことはTPP交渉参加に伴い、日本人に求められる意識変革です。

日本は押しも押されもせぬ「大国」であり、「他国を救う力」があるにもかかわらず、私たち日本人には未だ「発展途上国意識」が残っていると言わざるを得ません。

中国や発展途上国の追い上げにより、フローの統計の相対的地位は下がっても、日本が「経済大国」であり、ストックとして巨大な国力を有していることに何ら変わりません。

2010年末までの日本の企業や政府、個人投資家が海外に持つ資産から負債を差し引いた対外純資産は、円高などの影響を受け、前年比5.5%減の251兆4950億円となり、2010年末の時点で、日本は20年連続で「世界一の債権国」となっています。

幸福実現党は「日本はギリシャの経済危機を救うべき」と提言していますが、ギリシャのGDPは、現在の為替レートで23兆円程度に過ぎません。東京都のGDP(約90兆円)は言うに及ばず、大阪府(約39兆円)や愛知県(約35兆円)のGDPをも下回っています。

日本は一都市が一国を上回る程の「巨体」となっており、「他国を救う力」を既に有しているのです。

また、超円高が続くトレンドも変わらないでしょう。日本は超円高を好機として、往年のアメリカのように、世界中からもっと輸入し、世界の経済危機を救うと共に、下位国のためにも、もっとモノを買って上げて、世界経済を牽引すべきです。

それが「世界のリーダー国家」としての役割であり、使命でもあります。

「保護貿易」は発展途上国の国家戦略であり、「一国平和主義」の経済版に過ぎません。いつまでも「保護貿易」「輸出依存」では、世界の「リーダー国家」にはなれません。

日本は「大国」として、「開国の重み」に耐え抜き、これを好機として、国民の総力によって、もう一段の高付加価値産業へのシフトを成し遂げ、今こそ、「世界のリーダー国家」に向けたイノベーションをなしていくべきです。  (文責・小川
俊介)
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声明「野田首相のTPP交渉参加表明を受けて」

2011-11-13 12:50:02 | 政治・国防・外交・経済

【野田首相のTPP交渉参加表明を受けて】

昨日、野田佳彦首相は、日本政府としてTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉に参加する方針を表明した。

我が党はTPP交渉参加を是とするものだが、閣僚の中には首相の会見を参加表明ではないとの認識を示す者もいるなど、政権内で
合意形成が十分になされておらず、交渉参加に向けた政府・与党の態勢作りには疑念を抱かざるを得ない。

また、昨年11月9日の閣議決定「包括的経済連携に関する基本方針」では、TPPについて「国内の環境整備を早急に進めるとともに、関係国との協議を開始する」としておきながら、
東日本大震災があったとは言え、民主党政権は以後、今回の参加表明に至るだけで丸1年もかけており、いたずらに時間を費やしている。

現在、交渉参加を巡っては、与野党ともいまだ甲論乙駁の状態ではあるが、そもそも我が国は米国に次ぐ経済先進国として、世界経済の発展に寄与すべく、新たな貿易秩序の形成に責任を有する立場にある。

TPPについても、米国と並んでそのような
イニシアチブを発揮し、我が国の意見を積極的に反映させられるよう、できるだけ早期に交渉参加すべきであった。

そして、我が国の国益の観点からしても、持続的な経済成長を遂げるため、国を開いて貿易・投資の自由化を推進し、立地競争力を強化するとともに、世界から優れた経営資源を取り込む必要があるのは論を俟たない。

海外から「ヒト・モノ・カネ」を積極的に呼び込むことは、内需を盛り上げるばかりか、新たな付加価値を生む企業や産業の創出にもつながり、我が国の成長力の底上げに資するであろう。

個別論点として、国内農業保護の観点からの反対論が根強く見受けられるが、国内市場を高い関税で保護し続けたところで、担い手の高齢化や国内需要に比したコメの過剰生産等、日本農業の構造的問題が温存されるだけである。

TPP参加を輸出競争力のある農業へと変革するチャンスと捉え、減反を廃止し、農地の集約や企業参入の促進などで生産性を高めるべきである。

国際政治的には、特に中国が経済的に台頭する中、日米を中心にアジア太平洋地域の
資本主義自由貿易のルールを形成する意味は大きく、そのルールを中国が採り入れるよう働きかけることで、間接的に中国の自由化・民主化を促す効果も期待できよう。

またTPPは、単に経済上の問題にとどまらず、我が国の安全保障にとっても大きな意義を有している。中国などの軍事的脅威に直面する我が国にとって、日米同盟は安全保障の基軸であり、対外的な抑止力として大きく機能している。

不況による財政難で米国の国防費に削減圧力がかかり、在日米軍の撤退も考えられる中、米国を自由貿易のパートナーとして相互に経済的に支え合うことは、米国の軍事プレゼンスの低
下を回避し、世界秩序の維持や我が国の安全保障に寄与することにもつながるのである。

各国の国益・利害が衝突するTPP交渉に臨むにあたっては、各界各層への説明責任を果たすとともに、政治が指導力を発揮して、国内の合意形成に努めなくてはならない。

しかしながら、本件に関しては、特定の圧力団体等の主張に引きずられ、数多くの与党議員が交渉参加反対に回り、ほとんどの野党も党利党略から反対に傾いているのは誠に
遺憾である。

内向きな政治のために、我が国の未来を閉ざしてはならない。政府には、TPPへの国内環境をいち早く整備し、国益をしっかりと見据えながらその交渉を進めるよう要望するとともに、我が党は日本のさらなる繁栄に向けて今後とも提言を行っていく所存である。

幸福実現党党首 ついき 秀学
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