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Mikuのブログ

「国会版事業仕分け」の可能性不要な法律を廃止する「廃法府」機能を拡充せよ

2011-11-20 11:16:54 | 政治・国防・外交・経済

「国会版事業仕分け」の可能性〜不要な法律を廃止する「廃法府」機能を拡充せよ〜

11月16日〜17日、「衆院決算行政監視委員会」において、4事業(スーパーコンピューター、レセプト審査事務、公務員宿舎建設費、原子力関連法人)について、「国会版事業仕分け」が行われました。

【行政刷新会議が行うパフォーマンス政治】

「事業仕分け」と言えば、民主党政権がスタートしてより、過去3回、「行政刷新会議」が行って来ました。

「行政刷新会議」は、民主党が掲げる「政治主導」を実現するために設置されましたが、法的根拠が無く、「朝霞公務員宿舎問題」に象徴されるように、廃止や見直しをして削減されたものが再び復活するなど、実効性を伴わないパフォーマンス政治に終始しています。

民主党は、2009年衆院選マニフェストにおいて公約した「バラマキ政策」の財源確保のために、事業仕分けにおいて、「2位じゃダメなんですか」「スーパー堤防はスーパー無駄遣いなので廃止にします」など、「廃止」「見直し」を連発しました。

このような一方的で強引な政治手法が、吊し上げや
公開処刑のようだと、国民の不評を買うことになりました。

実際に、スーパーコンピューターが「世界一」の2連覇を達成したり、3.11を通して
コンクリートや堤防の必要性が実証されることで、「経費としての無駄」と「未来への投資」を見極める政策上の価値判断が欠落した「事業仕分けの愚かさ」を突きつけることとなりました。

「行政刷新会議」は新たに「提言型政策仕分け」を11月20日〜23日に行う予定ですが、政府関係者は「増税への国民の不満を和らげるため、歳出を見直していることをアピールすることが目的だ」と政策仕分けの真の狙いを明かしています(産経11/17)。

「政策仕分け」が増税を納得させるためのパフォーマンスであるならば、「行政刷新会議」とは名ばかりで、「増税推進会議」であることを見抜き、国民はパフォーマンス政治に騙されないようにしていく必要があります。

【国会こそが国家経営の意思決定を行い、イノベーションを主導するべき】

今回の「国会版事業仕分け」は、国会が行政を監視する機能を強化する試みとなります。

「衆院決算行政監視委員会」が行うことで、
衆議院規則に基づく「決議」または「勧告」があり、明確な権限を有するもので、藤村官房長官も「評価結果が出た時は、十分に重く受け止めなければならない」とコメントしており、政府は仕分けの結論に従う姿勢を見せています。

法的な拘束力までは持たないため、実効性を疑問視する声もあります。しかし、国会における決議や勧告が実効性を持たないならば、唯一の立法機関であるとされる国会の存在理由が無いと言わざるを得ません。

国会は、立法府としての機能を果たすために、数多くの予算や法律を成立させて来ましたが、その予算や法律が、効果があったのかどうかを検証することは十分になされて来てはいません。

また、予算の単年度制により、年度末という時間的圧力から予算獲得・予算成立が最優先され、その後どうなったのかは十分な検証も無く、乱暴に言えばやりっ放し状態であります。

一つの政策には、予算が生じ、それが「利権」となり、「既得権益」を構築するとも言われます。決算行政監視委員会の役割が強化されて来た経緯はそこにあります。

通常の会社経営であれば、PLAN(構想・計画)⇒DO(実行)⇒CHECK(検査・確認)⇒ACION(改善・イノベーション)というプロセスは、一社員のレベルでも当然なされる仕事・実務の基本です。

政策や予算の効果実績を精査して、反省に立って教訓をつかみ、大胆に構想を練り直し、「イノベーション」(体系的廃棄)を行うことが、未来を創造する政治のダイナミズムです。

立法行為を続けて数多くの法律が山積して、時代に適合しない法律や規制が多く、行政の肥大化により、国民の自由を阻害され、経済活動の足枷となっています。

例えば、国家社会主義の政治体制である大政翼賛会によって、戦費調達するために導入された「
源泉徴収」が現在の日本の国家財政の基盤であったり、戦時下の食糧調整を行った農業政策が今も基本となっています。

国会は、立法や予算に追われるだけではなく、ゼロ
ベースで政治のあるべき姿を構想し、枝葉末節を捨て去る「廃法府」としての役割も重要です。

参議院の不要論も出ていますが、衆議院が立法の役割を果たすことで、中長期的な視点で検証出来ないのであれば、任期が6年ある参議院を「廃法府」として、一定期間の施行された法律を見直し、廃止していく役割を持てば、参議院の存在意義も出てくるのではないでしょうか。

国会こそが、国家経営の意思決定を行い、イノベーションを主導する場とならなければなりません。

TPPを基点とする新たな体制づくりや3.11を踏まえた危機管理対応など、より機能的で、機動力のある国会運営への改革が求められています。

衆院決算行政監視委員会における国会版事業仕分けを一時的な試みに終わらせず、「廃法府」としての機能拡充を行い、「新しい国づくり」を推し進めることが必要です。
(文責・小川俊介)
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国際平和を脅かす中国とイランの不気味な連携

2011-11-20 11:09:34 | 中国・北朝鮮・共産党・尖閣国防問題

国際平和を脅かす中国とイランの不気味な連携

今、核兵器開発が国際的に大きな問題となっているイランと中国との経済的・軍事的結びつきが国際的な問題となっています。

11月16日、『大紀元日本』が「中国、イランを中東の軍事基地へと構築=米外交誌が警告」と題し、「中国政府はイランを中東における軍事基地として構築し、米国との対立陣営の重要なパートナーとして位置づけている。14日付の米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」(電子版)が指摘し、米政府の警戒を呼びかけた」と報じています。
http://www.epochtimes.jp/jp/2011/11/html/d42930.html

記事では、イランと中国の協力関係は石油や天然ガスといったエネルギー面だけに止まらず、中国政府はあらゆるルートでイランへの戦略・軍備的支援を行い、イランの核関連開発に助力し、巡航ミサイルと弾道ミサイルの技術も提供していたことが指摘されています。

中国がイランとの軍事的結びつきを深めている理由として、以下の3点を挙げたいと思います。

(1)中国の「シーレーン防衛」のため
中国は13億人という莫大な人口と急成長を遂げる経済活動を支えるため、エネルギー確保に必死になっています。

中国が尖閣諸島周辺のイラク並の石油埋蔵量を誇る油田を狙っているのも、このためです。

そのため、中国にとっても「シーレーン」(国々の経済活動を維持する大動脈である海上交通路)を守ることが国家の生命線になっています。

中国の「シーレーン」は日本と同様、ペルシャ湾とホルムズ海峡が重要な戦略拠点となっています。

特に、ホルムズ海峡は、中国にとってはイランの原油を中国本土に運ぶため、日本にとってはアラビア原油を日本本土に運び出すために必ず通らなければならない「チョークポイント」(
関所)の一つです。

シーレーンとチョークポイントを守るために、中国はペルシャ湾に面する国であるイランとの関係強化を図っていることは明らかです。

(2)中国のエネルギー拠点としてのイランを守るため
中国はイランから石油を輸入し、自国の膨大な需要の一部を賄っています。

英紙フィナンシャル・タイムズ紙によると、イランから中国への石油輸入は増加の一方にあり、昨年1年間の輸入総量は293億ドルに達しており、2009年度比40%増となっており、イランとの蜜月関係がうかがわれます。

米国によるイランへの金融制裁により、ドルなどの通貨で石油購入代金の決済ができないため、中国とイラン両国は
物々交換の貿易システムを編み出し、国際的制裁の網をくぐり抜けています。

中国は人権や
倫理感を行動理念の基盤においておらず、石油資源を確保するためなら独裁国家や独裁者との付き合いも辞さないのが常です。

このことは、中国がカダフィ政権と良好な関係を築いてきたことからも明白です。(カダフィ大佐死亡後は、中国外務省の盧沙野アフリカ局長が「(カダフィ大佐は)中国の友人ではない」と語り、露骨な変わり身に国際的批判を浴びています。)

同記事には、米有力上院議員チャールズ・シューマー氏の言葉として、「彼らは常に自分の利益を一番に考えている。たとえそれが世界危機につながることを意味しても、まったくおかまいなしだ」という言葉を紹介しています。

イスラエルとの対立から、世界最終戦争に繋がりかねないイランの核開発に密かに肩入れをする中国に対して、世界から批判が高まっています。

(3)中東に展開するアメリカ軍を
牽制するため
ペルシャ湾、アラビア海周辺には
アメリカ海軍の第5艦隊が展開しており、中東の有事に対して原子力空母と空母艦載機を即座に展開できる能力を有しています。

中国がイランに軍事拠点を作ることは、アメリカを牽制することに繋がります。

しかし、おおっぴらに軍事的な協力関係を結ぶことはアメリカの疑念を呼ぶため、秘密裏に行われています。

中国が、アメリカとの対決姿勢を強めようとしていることは、中東でも太平洋・
南シナ海・東シナ海にいても同様です。

米海兵隊が豪北部への駐留が決定したことからも明白なように、アメリカは、すでに中国との対決姿勢をアジア・太平洋において強めようとしています。

日本は、自国だけの平和に浸ることなく、自国の発展と繁栄を守るために、世界情勢の構図をいち早く理解し、日米同盟を基軸としつつ、中国の覇権主義に備えていく必要があります。(文責・矢内筆勝)
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