原子力発電の「ほんとうのこと」
[HRPニュースファイル697]
◆猛暑で電力需要が急増
参院選期間中、「酷暑」と言って良いぐらいの猛暑が続いています。
私、参院選新潟県選挙区候補者のおごせ寛明も、日々、選挙活動で新潟県内を駆け巡っておりますが、皆様方も、ぜひ熱中症にはお気をつけ頂きたいと思います。
猛暑により、7月12日には、北陸電力、中部電力、九州電力が速報値で最大需要を更新するなど、電力需要が急増しています。
原発が停止する中、電力各社は火力発電所をフル稼働して急場をしのいでいますが、一旦、火力発電所の故障等が起これば、大停電等が起こりかねないとして、電力各社は節電を呼びかけています。
また、原発の再稼働が遅くなれば、電気代が更に値上がりし、工場等の経営が悪化し、産業の空洞化、失業の増大等、景気の悪化を招きかねない状況に来ており、原発再稼働は差し迫った問題となっています。
◆参院選の争点となった「原発再稼働」の是非
そうした中、今回の参議院選挙の争点の一つとして「原子力発電の再稼動」の是非について、議論が盛り上がっています。
多くの政党が「廃炉を目指す」という回答で、圧倒的有利を伝えられている自民党も「地元の理解を得ることが大切」といった曖昧な主張で言葉を濁しています。
「本当のこと」を言い続ける幸福実現党のみが、明確に「原発は必要。再稼動を推進すべき」と訴えています。
◆「地元への調整がない」と怒る新潟県泉田知事
原発の再稼働に向けては、原子力規制委員会が定めた原子力発電所の新規制基準が施行された8日、電力会社4社が計10基の原発の再稼働の審査を申請しました。
そうした中、私、おごせ寛明の地元である新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を巡って、大きな混乱が生じています。
7月5日、東電の広瀬社長は、新潟県庁で泉田知事と面会し、柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向け、原子力規制委員会に安全審査を申請する方針に理解を求めました。
しかし、泉田知事は東電が地元に説明する前に再稼働申請を出す方針を発表したことを批判。会談は物別れに終わりました。(7/5 産経「東電社長、新潟県知事の会談物別れ再稼働申請は大幅遅れに」)
確かに、原子力発電については、地元の自治体の理解を得ながら進めてきたことは事実であり、地元の理解に向けた努力は必要です。
しかし、泉田知事が東電の社長を叱りつけ、東電がいかにも「悪者」に見えるような今回のマスコミ各社の報道は、「国にとって何が優先されるべきか」という、大切な視点が全く欠けているように思います。
◆日本の原子力技術は世界最高水準
福島での原発事故以来、原子力発電の再稼働について、世論が過敏な状態になっており、それもやむを得ない面もあるでしょう。
しかし、客観的に見て、津波が来る直前、史上最大規模の地震に福島原発が耐えることができたことは特筆すべきであり、改めて日本の技術が世界最高水準であったことが証明されたと言えると思います。
先日お亡くなりになった福島原発の吉田昌郎所長は、本当に国家のために生命を削って原発事故の拡大を防いだ功労者でありました。心より哀悼の意を表する次第です。
吉田所長をはじめとする東電の皆さまの努力の結果、今年5月、国連の科学委員会がまとめた福島原発事故に関する放射線の調査報告書は「今回の事故による放射線で健康に悪影響は確認できず、今後も起こることは予測されない」と結論づけています。(5/28 日経「福島原発事故『健康に悪影響、予測されず』 国連委」)
この事実を日本国民はもっと知られるべきであり、既に科学的な検証が終了している以上、福島原発事故に伴う避難住民の早期帰還に向け、放射線量が低く、居住可能となっている区域に対しては避難指示を早急に解除すべきです。
◆原発停止による国富流出は年間3.8兆円
福島原発以後、「脱原発」を掲げる民主党政権の誤判断により、浜岡原発を始めとする全国50基の原発全てが一旦、稼動を停止した異常事態を迎えました。
原発停止による電力不足を補完するため、現在、火力発電がフル稼働をしていますが、その原料となる石油や液化天然ガスの輸入の増加により、2013年度の電力9社合計の燃料費が、2010年度に比べて3兆8000億円増加するという政府試算が発表されました。(4/18 日刊工業新聞 「原発停止による燃料費増が深刻 1年で3兆円超える」)
原発停止によって、一日百億円以上の国富が燃料費輸入のために消えている計算です。
また、火力発電の原料となる石油や液化天然ガスの価格について、日本向けのものについては高騰を見せており、日本の経常収支の赤字の最大の原因となっているのです。
原発はエネルギー安全保障を含めた「国家の事業」であり、国家の盛衰に関わる問題であり、情緒的判断に流されることは許されない問題です。
こうした大局的観点から、原子力発電の必要性を訴えているのは幸福実現党、ただ一党であり、今後とも、幸福実現党は「ほんとうのこと」を言い続けて参ります。(明日に続く)
(文責・参院選新潟県選挙区候補 おごせ寛明)
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