大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道225

2009-05-13 20:18:50 | E,霧の狐道
 俺は、ハッと眼が開いた。
天井のスクリーンは映画が終了して真っ暗だった。
俺は少し汗をかいていた。

“ いつのまにか寝ていたのか・・・。”

俺は、天井を見ながらため息をついた。

「 ハァ~・・・・。
 ん・・・・・・?
 んん・・・・・・?
 んんん・・・・・・?
 んんんん・・・・・・!」

俺の頭の中に変な声が響いて来る。

『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。
 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』

俺は“これはマズイ”と思って、龍平に向かって叫んだ。

「 うわぁ~、お揚げ婆さんだ。
 龍平、起きろ、起きろ!」

『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。
 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』

左横の龍平は熟睡して起きない。

「 これでどうだ!」

俺は龍平の頬を抓った。

「 止めろォ、ばあろォ~!」

龍平は俺の手を振り払って、俺を蹴っ飛ばした。

「 イデデデデ!」

振動で傷が痛む。
でも、起きる気は無いらしい。



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