大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道274

2010-01-09 18:08:38 | E,霧の狐道
 俺は、妹のニコニコした顔を見ながら思った。

“ 俺は、完全に失敗した。
 妹に期待したのが間違っていた。
 こんなものを見たら、あの女の子は一緒に遊ぼうなんて言い出すんじゃ
 ないか・・・。
 タダでさえ遊びたがっていたのに・・・。”

俺は、キティちゃんの袋を持ち、コックリさんの紙をベッドに広げたまま、途方に暮れた。
 沙織が満足そうに言った。

「 じゃ~、用が済んだから帰る。
 退院したら、このお礼はたっぷりしてね。」

俺は放心状態で答えた。

「 ああ・・・・・。」

妹は、俺が満足したと思って陽気に帰って行った。

“ まあ、遠い所を来てくれたから・・・。
 感謝・・・。
 感謝・・・・。
 感謝・・・・・。
 くそ~っ、やっぱりダメだァ~、もう・・・。”

俺は、再び、途方に暮れた。
 切羽詰るともう、何がなんだか分からない。

『 そうだ、脱走しよう!!!!』

俺は、突然、そう思った。






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