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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 8月7日 異国の悪魔(2)

2023-08-07 11:20:51 | B,日々の恐怖






 日々の恐怖 8月7日 異国の悪魔(2)






 親父は、

” これは身ぐるみはがされるかな・・・・・。”

と思ってたらしいんだが、(インドネシアに限らず、日本製の物とか日本人が不用意に持ち歩く多額の現金目当ての奴らなんかはいっぱいいる)仲間の大事には変えられないんで了承した。
 別室に連れて行かれ、ポケットの中身を全部出させられた。
あ、この時点で親父は雨と泥でめちゃくちゃになったスーツは既に脱いで手に持ってる状態、本人は下着だけだったらしく、オマケで掘られるかもとかビクビクしてた。
 結局そんなことはなかったんだが、シャーマンの目にとまったのが定期入れ。
日本で通勤してる時に使ってる定期しか入ってないんで、おかしいなと思ったそうだが、中身を見せろと言われたので見せた。
 そしたら、シャーマンは定期の後ろに入ってた俺の写真を持って、これのお陰だと言い始めたんだ。
そもそも、親父の怪我だけが不自然に軽いので、シャーマンは何か強力なお守りを持ってると思ってたらしい。
 シャーマン曰く、国ごとってか地域ごとに神様とか悪魔は違ってて、日本(ていうか親父の住んでる付近)では、俺の写真はただの俺の写真にすぎないが、たまたま事故った場所にいる悪魔が俺に近い波長を持つやつだったと言った。
 それで、その悪魔は俺の写真から感じる波長を仲間だと思い込み、親父の怪我は結果軽く済んだって事らしかった。
俺は小さい頃、親父の仕事の関係でインドネシアに住んだことがあるから、そういう波長になったのかもって言われたらしい。
 まあその後、親父の同僚さんたちや現地ガイドさんも病院に送ってもらって順調に回復したらしいし、親父も実家でピンピンしてるが、異国の悪魔に仲間と間違えられた俺は、未だにこれを素直に喜べずにいる。












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