一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

6億円の仕事

2008-06-12 | M&A

乗りかかった船でウォッチしている日本ハウズイングですが6月10日の
当社株主の皆様に対する当社委任状の送付等について
というまあ、普通の委任状勧誘かなと思える開示もなかなか・・・

これについてはgrandeさんが鋭いつっこみをされています(日本ハウズイング 開示タイトルと内容の齟齬が激しい そして内容がひどい)ので詳細はそこに譲るとして私が引っ掛かったのは

カテリーナ・イノウエについては、当社の元取締役である井上惠子氏1が大株主として実質的に支配する会社と認識しております。井上惠子氏は、原弘産買付説明書に基づく原弘産グループによる買付提案(以下「原弘産買付提案」といいます。)に反対する当社取締役会の意見を決定した5月13日の当社取締役会、及び当社取締役会として原弘産買付提案に反対することを確認のうえ本株主意思確認手続を実施することを決定した5月27日の当社取締役会のいずれにおいても当社の取締役として出席し、何ら異議を留めず賛成されています。当社としては、カテリーナ・イノウエによる上記のような対応を井上惠子氏が容認されていることについては、大変遺憾であり、当社取締役としての善管注意義務・忠実義務という観点から問題があると考えます。

さらに脚注で

なお、当社取締役井上惠子氏からは、平成20年6月6日午後6時ころに、突然、代理人の法律事務所を発信元としたファクシミリにより辞任届が送付されました。

とあります。  

守秘義務とか個別の契約上の義務があるならさておき、取締役を辞任した後に善管注意義務・忠実義務を負うという根拠がよくわかりませんし、そもそもそういう利益相反的な立場に立ちたくないからこそ辞任したんじゃないでしょうかねぇ。
それに、辞任っていうのはもともと一方的な意思表示だし、「突然」というのは受け取る側の主観ですよね。  

事実の開示とか理論的な主張でなく情緒的な部分で株主を味方につけることを目的としているのかもしれませんが(ブルドックソースにあやかろうとした?)、どうも逆効果な感じがして仕方ありません。
もっとも都合6億円もかけた弁護士やコンサルですから、私などの思いもしないような深謀遠慮があるの控えているのかもしれませんが・・・ 


grandeさんの指摘のように何気ないタイトルの開示でも、「開示タイトルと内容の齟齬が激しい」ので、今後とも別の意味で目が離せなそうです。


で、また、今日は「原弘産グループに対する質問書の送付について」
回答期限を考えると、株主総会までの質問としてはこれが最後のようにも思えるのですが、それにしては全部買付しないことと資金調達についてしか触れていません。
買付け価格について言及しなくていいのでしょうかね(これもなにか深謀遠慮?)

コメント
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