古里の空も澄んでいたが、人の棲まない家は、黙って建っているばかり。息子の家族と一緒に行き、笹を刈り払い、水を換え梻を伐って供える。古い笹を掻き集め、祖先の墓を清める。藪の中で、枇杷葉が花を咲かせていた。不思議なことがあるもの。
母が好きであるので、きっと生らせてくれるのかもしれない。あそこにあってこそ、母の口にも入るのだろう。林檎とラ・フランスを、両親の墓に供えた。近所の小母さんに会い、墓掃除をしに来たことを告げる。できうる限りは、来てあげたいものとは想うが。
蒸すこの時代になれば、回数も減るし、こちらも体力が続かなくなる。そうならないことを願っているが、先のことはわからない。お位牌も骨もないが、心の中には居る父と母に、毎朝お茶湯を欠かさない。その都度、形はどうであれ、親の心が沁みてくる。
立派な人間というのは、勉強が出来、地位があって、資金や財産が多いことか。それは確かに威張り驕るには合っているが、真実ではない。弱きを助け、強きを挫く、それに加えて、正しいことを行い、諌言を恐れずにできることではないか。現代では皆無。
三国志も終りに近づいている。九巻に入った。曹操も劉備も亡く、諸葛孔明が軍師として出現する。NHKの三国志は、三国志演戯からのものらしい。まあ、面白かったが、歴史としては怪しい。宮城谷昌光氏のは断然愉しい。眼から鱗が落ちた思いである。
午後から仕事に行く。仕事が済む頃になって、勤務が変更していることを知る。えっ、それは困る。歯医者の予約を今更変えられない。両方をキャンセルするしかない。と不安に駆られる。時間ギリギリの勤務であるが、致し方あるまい。歯医者は予約制。
夕方の空に輝く、金星と月が見事である。勤務を終えて出ると、燦然と光っている。金星と月の間が可なり離れたが、何とか携帯に収まる。帰宅途上を停まって、何回か写す。来年の中旬には、明けの明星となる。明け方の空には火星も輝く。天体ショーだ。
13日~15日未明にかけ、ふたご座流星群が観えます。夏のペルセウス流星群と並んで、比較的初心者向けの流星群です。傍には木星もあり、流星痕の観えるチャンスもあって、寒さ対策を充分にして、観てほしい流星群です。防寒具に懐炉は必須!
寒中に伐った枝ではなく、とんでもない箇所から芽が出た。まあ、1本の樹には違いなく、何処からでも発芽すると知った。