汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 雪の幻想

2009年12月10日 | 初期中期の詩
寒さに身を縮め
滞る意識の小さな波間に
辛辣な表情をしたあなたが現れた
孤独は執拗に私の心を蝕み
哀しみに惑う吹雪の中
あなたの体温に触れたくて
私は悴み凍った手をあなたに差し伸べる

身体中に幻想を見ているかのような
快楽の律動が走りぬけ、
その歓びは、雪の深々とした白さの中で、
いつまでも鼓動し続けた
そして、亡者は待ち構えていたかのように
見事にあなたを連れ去ってしまった

雪に凌駕された紺碧の世界は
私を執拗に孤独へ追い立てようとしていた
屈辱に耐え忍ぶ、北国での夢幻
風が舞う度に、淀む視界の恐怖
凍結した世界の時間が無意味に狂い舞う中、
寒さに震え、私はあなたの姿を探し続けた
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