汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 この世の終わり

2009年12月25日 | 初期中期の詩
生き死に言葉の彩を滴らせ
この世の散漫とした亡骸に
苦渋の接吻を施す

要因などけしからぬ生の取引に消えてしまえ
憤りを越えた幽かな幸せのために
ほくそ笑んだあなたの香りを
この世が終わり果てるまで、ずっと嗅いでいたい

楽園が蔓延る憂鬱に
当てどない逡巡はこの世界を越えて
生命の危機に瀕した人間は
己の滑稽さを苦虫が擦り切れる快楽に乗せる
労苦に苛まれた野獣よ
絶え間ない苦渋の蜜を吸わされている下僕よ

ロマンチックな狂気のほとぼりに
冷めやらぬ欲望が、まだ犇いている
露骨な嫌悪に、
無情はあたかも平和を望むように寄り添い
静かにその首の血管を引き抜くのだ

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犇く→ひしめく
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