汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 幻想

2009年12月23日 | 初期中期の詩
冬の寒々とした淋しさを抱え
臆病になった僅かな心の空隙
凍てつく寒さに悴んだ虚ろな瞳に世界は震撼して
虚ろにはにかんだあなたの微笑みには
私の姿は存在しているのか

行き着く未来の一端には
朧に散っていった抑揚の欠片たちが
無残に博物館に展示されるように
その抜けた命の呟きが
恐ろしい形相をした老婆にけしかけられるように
狼狽に縮こまった身体を慣らしながら
虚空彼方を駆け巡る

灯はやつれた男の頬をちらちらと照らし
焼け焦げた肉に振掛ける香辛料さながら
いくつもの夜を越えた哀しみに
安らぎの表情を浮かべたあなたは
今でも、小癪な悪戯を私にけしかける
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