汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 臆病な奴隷

2010年01月03日 | 初期中期の詩
幻想に暮れた冬の世界の中で
蒼然と彷徨う風の孤高の調べ

精神の波間にたゆたい
露骨な恥辱に頬を赤らめたあなた

手を結び、惑う身体の行く先を探りながら
取り澄ました表情に
あなたは魅惑の接吻の手解きをする 
甘く消えていく豊潤
枯れる事を恐れる臆病な私の動揺

甘美に蕩けて行くあなたの唇に酔い痴れ
葛藤する程に湿潤していく情欲の源は
晴やかな賛美歌が暗黒に轟く様に
混沌とした羨望と共に、あなたの瀟洒な瞳に溢れ出す

凄然となる欲望
凌駕される愉悦の抑揚
意識を失う程に耽り込んだ私の脳髄は
もはや返る事のない現の幻影を
ひたすら追い掛けていた

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瀟洒→しょうしゃ
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