汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 刻印

2010年01月05日 | 初期中期の詩

 「刻印」

心の空隙を愛撫する冬の寒さ
冷淡にあしらわれる屈辱に耐え忍んで
交わされる杯、そして、見事に散って行った
華やかな日常の温情

無骨な人民共は華やぐ香りに身体を弄られ
そのまどろんだ破廉恥な表情に塗りたくられる
覚束ない真実に身を任せた虚栄心に踊る

恐怖は間近に迫り来る隷属の刻印に
手足を捥がれた哀れな修道者を
地獄の炎をで焼き尽くすだろう

妖艶さが欠如した賭場の羞恥は
この世界を席巻する愚民共を
更なる悦楽の嵐へと巻き込むだろう

更なる光を追い求めては
邁進していく聖者の行進もただ空しく
綻びを見せる糸屑のような哀しみに耽り
世の計らいを見尽した仙人に滴る涙の数を
今でも数えている

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捥がれた→もがれた
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