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汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 墜落

2009年12月19日 | 初期中期の詩
見つめ合う瞳の妖艶さも
冬の季節にまどろむ小癪な追憶に揺られて
手を取り合い犇く愛情に意識は朧になりながら
止めどない逡巡に、あなたの色気は
突き抜けるような快楽に悶えながら
駆け巡る北風にも似て
私は何処までもあなたに溺れ、窒息していく

蝋燭の焔が揺れる
小さな部屋の中で
互いに馴れ初め合った面持ちに揺られ
つまらない憤りに辟易した困惑した表情を見せて
寒さに縮こまる身体に
欲望に膨れ上がる情欲に振り回され
繰り返される罪の計らいに
今夜も狂気の深淵へ墜落していく

乱れる髪の妖艶さ
汗が溢れて濡れた身体の艶美の艶めきに
自我は音を立てて崩壊していき
最後に残るのは
枯れた木の枝のような滑稽な美の墜落

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犇く→ひしめく
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みやすけの詩 最果て

2009年12月18日 | 初期中期の詩
眼も眩むような幻を見た
吹雪の夜に漂う泣き声は
私の朦朧とした心の痛点を擽る
楠に刻み込まれた過去の因縁
弄られる程に厭らしい悲鳴は
雪の愛撫する頬に紅一点と爽やかな涙を滴らせる
闇雲が与えた屈辱
己が息詰まる想いで登りつめた幸福
何もかもが憂鬱だった
何もかもが孤独に見えた
慇懃に勤めあげた過去の至福に
魔物は息を詰まる程の快楽を味わうのだ
露骨な精神論の蔓延る世界の一端で
いつものように行倒れていく人々の残骸に眼を光らせて
フクロウはその倒錯した瞳を凝らしては
通りがかりの旅人を容赦なく道連れにしていく
そして、暗い道のりの中で泣いている
あなたのような華奢な身体を見つめている

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擽る→くすぐる
楠→くすのき
慇懃→いんぎん
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みやすけの詩 蒼い災厄

2009年12月14日 | 初期中期の詩
夜に瞬いた新星の様な眼差し
艶美に平伏した卑屈さもさながら
怪しい手付きに惑わされる
卑屈な心もった哀れな青年よ

偽る年も闇雲に
露散していく滑稽な真実に揺られて
当てどない快楽は
仄めかした湿潤の庭園にて木霊している
虚ろな眼差しの妖女に連れられて
何処までも続いていく暗い夜道に
溢れる妖怪に侮蔑の眼差しを受けながら
二人の孤独を、二人の楽園を
月に照らされた枯れ木さながら
歩みは朽ち果てた老木にも似て
静寂は音もなく青年の心を蝕んでいく
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みやすけの詩 民衆の戯言

2009年12月13日 | 初期中期の詩
寂寞に満ちた世界の端くれに
瞬いた閃光が私の身体を焼き尽くし
まどろみに暮れ惑う朗らかな夕暮れに
慈しみの世界は花開くのだろう

湿潤した面持ちのあなた
辛辣に弾かれ、既存の線引きに狂喜する共よ
泣く夜に這い蹲る容赦のない罵声に
閉ざされた身体は、紅に染まり
狂気に返り咲いた桜の花を
いつまでも、物惜しそうに見つめている

なんて忌々しい虚構なのだろう
静寂は無残に横たわる屍を
更なる悦楽の世界へと変えていくのだ
無情に響き渡るのは虚無の矛先に見出した
儚い未来の一端の叫びなのだ
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みやすけの詩 雪の幻想

2009年12月10日 | 初期中期の詩
寒さに身を縮め
滞る意識の小さな波間に
辛辣な表情をしたあなたが現れた
孤独は執拗に私の心を蝕み
哀しみに惑う吹雪の中
あなたの体温に触れたくて
私は悴み凍った手をあなたに差し伸べる

身体中に幻想を見ているかのような
快楽の律動が走りぬけ、
その歓びは、雪の深々とした白さの中で、
いつまでも鼓動し続けた
そして、亡者は待ち構えていたかのように
見事にあなたを連れ去ってしまった

雪に凌駕された紺碧の世界は
私を執拗に孤独へ追い立てようとしていた
屈辱に耐え忍ぶ、北国での夢幻
風が舞う度に、淀む視界の恐怖
凍結した世界の時間が無意味に狂い舞う中、
寒さに震え、私はあなたの姿を探し続けた
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みやすけの詩 大国の運命

2009年12月09日 | 初期中期の詩
時の流れに惑わされ
別つ歴史の漂泊としたさざ波に揺られ
凄惨な雨に濡れ、重く爛れた瞳の中で
傷を負った心が涙に暮れている
晩秋に散っていく儚き夢の花弁は
夕暮れにまどろむ哀しみの鳥の鳴き声に似て
憂愁が蟠る静寂に、一筋の光をもたらし
傷つき、疲れた大国の破廉恥な運命を
一体誰が癒してくれよう

紅は覚束ない生命の一端に
液体の染みのような華やかさを植え付ける
欲望に振り回された屈辱
川の流れのような途方もない逡巡に
全てを見た瞳は、更なる哀しみへと辿り着く
赦しを請うにも、乾涸びた身体ではどうにもならない
犯してしまった罪の凌辱に
潤んだ瞳はいつまでも
遠い追憶の幻影を見つめ続けている


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爛れた→ただれた
花弁→はなびら
蟠る→わだかまる
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みやすけの詩 融合

2009年12月08日 | 初期中期の詩
溜息の僅かな気流が指先に触れて
冬の寒さが私の身体に染みては
あなたの姿を探し求めている
湿気が静まり返る明け方の蒼い空から
雪がちらつくようになり
想いは空廻る歯車のように
混沌とした掛け違いに胸は張り裂けそう

淋しさを抱えた痩せ細った木の枝が
風に幽かに揺れて、私は憂う心の在りか
今でも探し求めている

あなたとの交わりに安楽を仄めかして
見つめ合う瞳に偽りの景色は惨憺として
欲望に酔う二人の快楽の抒情はいつか
別つ二人の魂の融合を
見つめ合うのだろう
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みやすけの詩 凍てついた時間

2009年12月06日 | 初期中期の詩
凍てつく心の在りかを探って
あなたの懐に身を埋めるが
寒さは私の魂の一番奥の傷を痛ましく弄り
冷気に包まれた悴んだ手は
あなたの温もりを求めて
冬の孤独に消えそうなこの身体を
あてどなく横暴な蜃気楼の彼方へと誘う

滑稽な愛情なんて必要ない
露骨な笑顔で寒さなど防げない
雪にざらつく蒼天の艶やかなまどろみは
私の柔らかな慈しみの感情を
辛辣な世界の端くれに棚引かせながら
冬の世界の夢幻に揺れる夢に抱かれて
朝を待ち焦がれている
冷淡な未来など、ただの虚構に過ぎないから
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みやすけの詩 雪の夜に

2009年12月03日 | 初期中期の詩
寒さに凍てついた指を
あなたに頬に絡ませて
私は眼を伏せて沈黙する
まるで孤独な深淵に沈み込むように
あなたと二人、雪の幻想に照らされて
深く、まどろんだ闇のさざ波に揺れている

細く陰った月の孤独
寒さはあなたの生命の灯に
小癪な悪戯をけしかける

夢のまた夢の続き
夢幻に眩まされた儚い希望の逡巡
抱き締める程に温かくなる
あなたの体温に、私は安楽を感じている
夜闇は吹きすさぶ風に煽られて
今は姿無き幻想に縋り付いている
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みやすけの詩 浅ましい時代に

2009年12月02日 | 初期中期の詩
心に囚われた哀れな静寂よ
四隅に彩られた祭壇に枯れている
賎しい花の亡骸よ
夜毎泣きに暮れた甘受に溢れた悲しみに
涙は己の苛む精神に躍動を呼び掛け
天に差し迎えられた憤りを
あなたの幻想に眩まされて
答えはまだ見出せないでいる

苦しみは別つ心の徒労を呼び
浪費に絶えず無意味な価値を見出す者
社会の混濁に吐息は殺されて
華奢な身体に刻印される
無数の泡のような偏見の刻印は
生の循環を無残にも断ち切り
聖なる悪魔の崇拝に心を奪われ

折れ曲がった茎に滴るのは
人々の亡骸から溢れだした幾万もの血の滴
時は凄惨に円らな未来の幻想を巻き起こし

暴力の連鎖は気づかぬうちに
人々の心の中に浸透している

悲しき事実の矛先は
いつの未来の幸せに結びつくのだろうか
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