こんにちは、園長の青木です。
大自然を相手に魚を追う!
漁師になるなら漁業学園に来てください。
ホームページはこちら。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/
AO入試を行うことになりました!
詳しくは近日中に発表します。
新年度が始まるまでの期間を利用して、48期生の卒業作文を紹介します。
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一年間はあっという間でした。社会見学や漁協見学、溶接講習やカッター訓練、
遠泳、わかたか実習、一ヶ月間の航海実習、学園を去った友達、
それぞれの出来事がまるで昨日の事のように思えます。
この学園では、多くの体験をすることができました。
入学当初は多くの不自由がある中の生活で苦しんだことも少なくなかったです。
また、勉強や運動、実習はどれも初めてでなかなか覚えれらませんでした。
しかし、団体生活に少しずつ慣れ始めてくると、互いに話し合う機会が増え、
毎日が楽しくなりました。
でも、やはり苦手な人*1もいるので、団体生活は難しい場面もあるのだと思いました。
二学期を目前に心が折れ、学園を辞めていった人も数人出ました。*2
船上での団体生活は今以上に辛いはずだと思い、不安が増しました。
二学期になり、勉強する期間が長くなりました。
十月の試験に向け、夜遅くまで勉強する人が多かったです。
自分は十月の試験には行かなかったので夜間勉強することはありませんでした。*3
トラブルを起こしながらも試験を終え、十一月、一ヶ月の航海実習が始まりました。
海上では電波が届かずスマホが使えなかったので、外部との連絡が取れず、
早く帰りたいと思うこともありました。
一ヶ月の航海も乗り越え、三学期、自分の仕事も決まり、
入学当初の自分と今の自分を比べてみる今日この頃ですが、自分の成長は自分ではわからないです。
自分がこれから漁師になるのだと思っても未だに実感がわきません。
学園生活ももうすぐ終わり、仲間ともまた会えるかわからず不安ばかりですが、
やりたい事を自分の仕事にする、という夢が叶います。
漁学の卒業生のほとんどは「学園にいた頃は天国だった」と言います。
漁師の仕事はとても辛く苦しいことも多いのだとわかります。
それでも、夢をあきらめずにがんばります。
*1 彼からみて話すのが苦手な人のこと
*2 実際には学期末で退学したのは1名で、彼と親しかった生徒です
*3 10月の2月の海技士定期試験は希望者のみの受験になります。
受験する生徒は、寮で決められた学習時間以外にも自主的に勉強しています。
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人付き合いが苦手なひとでした。
でも、漁師になることを諦(あきら)めることはできなかった。
アニメが好きで、おとなしくて、優しい人です。
(うちの生徒、アニメ好きが多いです。毎年、入ってきます)
意を決して、学園に入学しました。
私が卒業できるか心配していた生徒一人です。
実習のときに、他の生徒と離れて一人で黙々とやっている場面もありました。
文中の一学期に退学した生徒は、彼とよく話していた人なので、すごく残念だったでしょう。
それでも、徐々に他の生徒と話すことが増えました。
乗船実習の感想文では
「仲間の助けがあって乗り切ることができた」
と書いてありました。
48期生とは良い関係が築(きず)けたのではないでしょうか。
2月の海技士定期試験に合格してから、自信をつけたのか饒舌(じょうぜつ)になりました。
4月からはシラスを捕る漁師になります。
学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
園長のつぶやき
学園の特徴は全寮制です。
ほとんどの生徒は、初めて親と離れての生活になります。
学校も今までとは全然違うし、年上も年下もいる。
うまく生活できるだろうか?
みんな、不安を抱えて入学してきます。
もし、彼が寮に入らず通学していたら...
きっと学園での苦労は少なかったでしょう。
でも...彼は成長したでしょうか?人間関係に進歩はあったでしょうか?
寮生活で苦労しましたが、得たものも大きかったはずです。
そして寮生活では、他の生徒がどう勉強しているかもわかります。
成績の良い生徒は、努力しています。
その姿を自分の目で見ることができます。
他の生徒ががんばるところをみて、彼も努力することができたのでしょう。
来年度はスクールカウンセラーをお願いする予定です。
生徒の不安も軽減されことを期待しています。