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■第34回春陽会道作家展(絵画部) (2024年11月19~24日、札幌)

2024年11月27日 08時38分12秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 春陽会主催の春陽展は、今年で第101回を迎え、非官展系の全国的な団体公募展では屈指の長い歴史を誇ります。発足メンバーに岸田劉生がいたというから、その古さが分かります。毎年春に、かつては上野の都美術館で、近年は六本木の国立新美術館で展覧会を開いています。
 北海道研究会も息の長い活動を続けています。しかし、戦後の道内画壇に名を残す八木伸子や谷口一芳といった会員が在籍していた2003年の北海道作家展(札幌時計台ギャラリー) に42人が出品していたことを思えば、2013年に22人に半減し、そして今回は8人になってしまったことに一抹のさびしさを禁じえません。

 今回の出品作に話をうつします。
 会員の奥山哲三さんといえば、マンモスと男性だったり、腕の上に街を載せた幻想的な人物画だったりを思い出しますが、「幻冬記」(F100)はちょっと画風が変わりました。滅びゆく動物への思い、ということでは変わっていないのでしょうか。

 安田祐子さんは「溜まりつく、光」(F130)と「まちあわせ」(184×184センチ)。後者は今年の赤光社展(函館)に出品したものと同一と思われます。いずれも、おなじ人物と思われる2人の女性を写実的に描いています。「溜まり…」も見たような記憶がありますが、左下の傘の描写が半端なので、あるいは完成途上なのかもしれません。

 豊嶋章子さんは「追想 I」「追想 II」(いずれもF100)。床に白い紙が散らばる、どこか遠い世界のような室内画です。右下に机が顔をのぞかせているほうが、構図が締まってみえます。


 ほかに
数田修  枯葉のゆくえ(F100)
斎藤啓子 標 1(F100) 標 2(F80)
佐藤愛子 Gateway (F100)
鈴木いずみ HERO 1(60号) HERO 2(同) 
田中緑  光の中に(F100) 海辺にて(S100)
 小品の出品はありません。

 なお、春陽展には絵画と版画の2部があり、道内の版画部は別に活動を行っています。


2024年11月19日(火)~24日(日)午前10時~午後6時(最終日~5時)
スカイホール(札幌市中央区南1西3 大丸藤井セントラル7階)

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