サッポロファクトリー・レンガ館3階にある「札幌市写真ライブラリー」の、約1年後の廃止が、真剣に検討されているようです。
http://www.city.sapporo.jp/somu/koho-shi/all/200901_21.pdf
ご存じの方も多いと思いますが、この「ライブラリー」は、市が所蔵する古い写真を保管・公開するとともに、写真専門の貸しギャラリーとして、多くのアマチュアや学生に親しまれてきました。
市の写真の方は、季節ごとにテーマをかえて常設展を開き、「貸し」のほうは火曜から日曜までのサイクルで、ほぼ毎週利用されています。
札幌市の財政が厳しく行政改革が必要だという趣旨はわかります。
しかし、貸出料の値上げとか、指定管理者制度への移行といった選択肢もあるはずなのに、いきなり廃止というのは、これほど利用者の多い施設に対する措置としては、いかがなものでしょう。
ただ、筆者としては、古い写真を捨てることにはとても同意できませんが、その一方で
「写真専門の安価な貸しギャラリー」
というのを行政がやる必要があるかどうかについては、正直なところ疑問をもっています。
行政が、特定の媒体を優遇する意味がわかりません。
札幌市写真ライブラリーは、多くの大学写真部に、発表の場として活用されています。しかし、大学の美術部は、使うことができないわけです。
「写真とアートのジョイント」なんていう企画も行うことはできません。
写真にとりくんでいる人が、絵を描いている人にくらべて、発表する場合に有利になっているのは、札幌市の文化行政になにか特別の戦略性があるならともかく、現状では単なる差別でしかないでしょう。
札幌には、貸しギャラリーがたくさんあります。写真を発表したいのなら、ほかの視覚芸術の方とおなじ土俵に立てばすむ話ではないかと思います。
これは単なる憶測ですが、ファクトリーのテナント料と、札幌市写真ライブラリーの収益がかなりの逆ざやになっているのではないでしょうか。だとしたら、ライブラリーの使用料をそれに見合う水準まで引き上げるしかないですね。
http://scpl.jp/
http://www.city.sapporo.jp/somu/koho-shi/all/200901_21.pdf
ご存じの方も多いと思いますが、この「ライブラリー」は、市が所蔵する古い写真を保管・公開するとともに、写真専門の貸しギャラリーとして、多くのアマチュアや学生に親しまれてきました。
市の写真の方は、季節ごとにテーマをかえて常設展を開き、「貸し」のほうは火曜から日曜までのサイクルで、ほぼ毎週利用されています。
札幌市の財政が厳しく行政改革が必要だという趣旨はわかります。
しかし、貸出料の値上げとか、指定管理者制度への移行といった選択肢もあるはずなのに、いきなり廃止というのは、これほど利用者の多い施設に対する措置としては、いかがなものでしょう。
ただ、筆者としては、古い写真を捨てることにはとても同意できませんが、その一方で
「写真専門の安価な貸しギャラリー」
というのを行政がやる必要があるかどうかについては、正直なところ疑問をもっています。
行政が、特定の媒体を優遇する意味がわかりません。
札幌市写真ライブラリーは、多くの大学写真部に、発表の場として活用されています。しかし、大学の美術部は、使うことができないわけです。
「写真とアートのジョイント」なんていう企画も行うことはできません。
写真にとりくんでいる人が、絵を描いている人にくらべて、発表する場合に有利になっているのは、札幌市の文化行政になにか特別の戦略性があるならともかく、現状では単なる差別でしかないでしょう。
札幌には、貸しギャラリーがたくさんあります。写真を発表したいのなら、ほかの視覚芸術の方とおなじ土俵に立てばすむ話ではないかと思います。
これは単なる憶測ですが、ファクトリーのテナント料と、札幌市写真ライブラリーの収益がかなりの逆ざやになっているのではないでしょうか。だとしたら、ライブラリーの使用料をそれに見合う水準まで引き上げるしかないですね。
http://scpl.jp/
1週間借りて2万円弱というのは、いくらなんでも安すぎであり、民業圧迫のおそれは十分にあります。
といって、廃止もたしかに唐突です。使用料値上げで存続、というのが、現実的な行き方ではないかと思います。
>「写真とアートのジョイント」なんていう企画も行うことはできません。
写真が関わっている企画の中では可能です。過去にも例はあります。
>指定管理者制度への移行
現状指定管理者制度のもとで札幌市芸術文化財団の管理です。
>行政が、特定の媒体を優遇する意味がわかりません。
美術全体の分野で近代美術館/芸術の森美術館という大きな存在があり、「演劇」とか「音楽」という分野に比べれば優遇されているとは思えません。
少なくとも環境の上では写真に限らずアートの部分全体が整備されていくべきだと思います。写真は恵まれているから絵画などと同じ土俵の上に立てというのはいかがなものでしょう?
今年の夏に京都のアートセンターで展示を準備していますが、横浜のZAIMUなどのような公的な展示場所があるのはいいことだと思いますし、札幌もそうあるべきだと思います。
金沢の21世紀美術館の地下には広くて安いギャラリーがあり、写真が多かった印象がありますが、様々なアートが展示され、たくさんの人が訪れています、
民間ギャラリーのあり方が本州のギャラリーのようにきちんと「作品を販売してくれるギャラリー」にならなければギャラリーが単なる貸し壁業になってしまうのではと思います。
安価だから民間ギャラリーがたちいかないという視点はちょっと安易ではと思いますが、おっしゃる通り、施設と収入のバランスが問題なのですが、じゃそれをどうする?とう議論無しで、やめちゃえ!という状況が一番問題であり、発展的に物事を考えていきたいと思います。
指定管理者制度については不明を恥じたいと思います。失礼しました。
>>「写真とアートのジョイント」なんていう企画も行うことはできません。
>写真が関わっている企画の中では可能です。過去にも例はあります。
とのことですが、わたしは寡聞にしてそのような展覧会があったことを知らないので、ご教示願えれば幸いです。
反対に、わたしが何度か耳にしたことがあるのは
「絵を一緒に飾ろうとしたら、ダメだといわれた」
という話です。
以下、公的ギャラリーのあたりでは、論旨がいまひとつよくわからないのですが、あくまで札幌を例に取れば、写真だからという理由で週2万円ほどであのスペースを借りられるのは、とてもフェアとはいえないでしょう。
ギャラリーもホールもライブハウスも、そんな値段で借りられるでしょうか?
公的機関が格安で施設を運営することで、民業を圧迫しているわけですし。
>施設と収入のバランスが問題なのですが、じゃそれをどうする?とう議論無しで、やめちゃえ!という状況が一番問題
まったくその通りで、「だから廃止」というのは、あまりに短絡的すぎる結論だという点には、意見の相違はないと思います。