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勘のいい人なら見る前に気づいたと思うけど、展示品のうち8割ぐらいは文字・写真のパネルが占めている。のこりが、記録映像、ドローイングやエスキス、立体模型など。じっくりパネルを読んでいくと、1時間半以上はかかる。写真も文字も、図録に収録されているものとおなじなので、正直なところ、図録を手に入れれば、あえて展覧会は見なくてもオッケーかなという気もする。
実際に展覧会でなくては味わえないのは、庄野泰子による福島県いわき市小名浜港の「潜在する音の海-Wave Wave Wave,Umi-Tsukushi」の体験装置があったところぐらいかな。
万博の「太陽の塔」の図面とか、ニルス・ウドの写真とかは、以前道内の美術館で見たもので、懐かしかった。
あと、藤浩志「かえっこ」の紹介映像で、帯広での様子が写され、まいちゃん(白戸麻衣さん)が着せ替えプロジェクトをやっていた。まいちゃん、若い!(いま、欧洲でどんなふうになってるのか知らないけど)
広島平和記念公園を皮切りに、山口県宇部市や神戸市などの「彫刻のあるまちづくり」、ベネッセアートサイト直島・家プロジェクト、モエレ沼公園や、大地の芸術祭越後妻有(つまり)アートトリエンナーレといったイベント、作家集団の環境造形Q、さらに、ごみ処分場反対運動の象徴として作られ、現存しない「緑の森の一角獣座」などなど、とりあげられている件数はものすごく多い。
まあ、この展覧会を組織した世田谷美術館の酒井忠康館長(後志管内余市町出身)によると「中仕切りの報告を兼ねたもの」ということだからやむをえないのだろうが、個々のプロジェクトを掘り下げて知るにはいささか物足りない。その意味では、図録に参考文献(URLも)の一覧がないのは、非常に不便ではないでしょうか。
公共性とは何か、アートと社会とはどうつながるべきかなど、考察をうながされるテーマはいっぱいあるのだが、筆者は、もうすこし気楽に見ていた。つまり、観光客の視点で見ていたのだ。
これが、●●美術館の所蔵品であれば、なにかの展覧会で道内に巡回してくることもあるだろう。
でも、今回紹介されているプロジェクトや作品は、現地に行かないと絶対に鑑賞できないものばかりなのだ。
こうして見ると、日本のパブリックアートって、見たことないのばかり。いや、道内でさえ、ユカンボシ川彫刻公園とか北海道療育園(旭川)など行ったことのないところがある。
まあ、働いているうちはなかなかむずかしいだろうけど、定年後には訪れるところがいっぱいあって、飽きてるヒマがなさそうだなあ。はっはっは。
観光ガイドの一種だとおもえば、こんなに楽しい展覧会はないかもしれませんね。
パブリックアートというと、住民との関係がまず第一に取り上げられるけれど、ツーリズムにも大きな可能性が開けているんじゃないだろうか。
ただ、注意を喚起しておくと、各地の「彫刻のあるまちづくり」は、近年になってどんどん中止になっている。
地方財政の窮迫が背景にあることは想像に難くない。
地方の文化にとっては窮屈な時代が続きそうである。
10月1日(日)-29日(日)9:45-17:00(入場は16:30まで、期間中無休)
札幌芸術の森美術館(南区芸術の森2)
11月5日(日)-12月24日(日) 世田谷美術館
実際に展覧会でなくては味わえないのは、庄野泰子による福島県いわき市小名浜港の「潜在する音の海-Wave Wave Wave,Umi-Tsukushi」の体験装置があったところぐらいかな。
万博の「太陽の塔」の図面とか、ニルス・ウドの写真とかは、以前道内の美術館で見たもので、懐かしかった。
あと、藤浩志「かえっこ」の紹介映像で、帯広での様子が写され、まいちゃん(白戸麻衣さん)が着せ替えプロジェクトをやっていた。まいちゃん、若い!(いま、欧洲でどんなふうになってるのか知らないけど)
広島平和記念公園を皮切りに、山口県宇部市や神戸市などの「彫刻のあるまちづくり」、ベネッセアートサイト直島・家プロジェクト、モエレ沼公園や、大地の芸術祭越後妻有(つまり)アートトリエンナーレといったイベント、作家集団の環境造形Q、さらに、ごみ処分場反対運動の象徴として作られ、現存しない「緑の森の一角獣座」などなど、とりあげられている件数はものすごく多い。
まあ、この展覧会を組織した世田谷美術館の酒井忠康館長(後志管内余市町出身)によると「中仕切りの報告を兼ねたもの」ということだからやむをえないのだろうが、個々のプロジェクトを掘り下げて知るにはいささか物足りない。その意味では、図録に参考文献(URLも)の一覧がないのは、非常に不便ではないでしょうか。
公共性とは何か、アートと社会とはどうつながるべきかなど、考察をうながされるテーマはいっぱいあるのだが、筆者は、もうすこし気楽に見ていた。つまり、観光客の視点で見ていたのだ。
これが、●●美術館の所蔵品であれば、なにかの展覧会で道内に巡回してくることもあるだろう。
でも、今回紹介されているプロジェクトや作品は、現地に行かないと絶対に鑑賞できないものばかりなのだ。
こうして見ると、日本のパブリックアートって、見たことないのばかり。いや、道内でさえ、ユカンボシ川彫刻公園とか北海道療育園(旭川)など行ったことのないところがある。
まあ、働いているうちはなかなかむずかしいだろうけど、定年後には訪れるところがいっぱいあって、飽きてるヒマがなさそうだなあ。はっはっは。
観光ガイドの一種だとおもえば、こんなに楽しい展覧会はないかもしれませんね。
パブリックアートというと、住民との関係がまず第一に取り上げられるけれど、ツーリズムにも大きな可能性が開けているんじゃないだろうか。
ただ、注意を喚起しておくと、各地の「彫刻のあるまちづくり」は、近年になってどんどん中止になっている。
地方財政の窮迫が背景にあることは想像に難くない。
地方の文化にとっては窮屈な時代が続きそうである。
10月1日(日)-29日(日)9:45-17:00(入場は16:30まで、期間中無休)
札幌芸術の森美術館(南区芸術の森2)
11月5日(日)-12月24日(日) 世田谷美術館
この展覧会のシンポジウムにも行ってきました!
札幌アートパーク構想や、パネリストの提言なども
聞けました。
この展覧会のVDVつきの図録は資料として使えますね。
ただ、竹中直樹さんの「日本のパブリックアート」
という図鑑(?)とかぶっているかも
しれません・・・。
ところで、竹中さんの図鑑はわたしは見たことないんですが…。本屋さんで売ってます?
竹田 直樹『日本のパブリック・アート』新光社
北海道も帯広、釧路などが紹介されています。
アマゾンでは品切れのようでした。図書館で見つけたので、札幌にはあると思います。
景観について、田村明さんの本を読みました。
町並みというのは、総合的に見ていく必要が
あるのですね!