岩見沢市外から、美流渡、万字方面へと向かう道道夕張岩見沢線を走っていると、朝日地区の旧朝日駅の向かいあたりに、田村宏さんの作品を展示しているという小さな看板があった。
ここは、何度かとおっているのだが、そんな看板は初めて見た。
さっそく右折してみると、広場の奥に、「森語り」と書かれた立て札と、奇抜な木彫が20体ほど(ちゃんと数えてこなかった。すいません)ならんでいる。
着彩されているもの . . . 本文を読む
土、日曜と祝日のみに開いているスクラップアート美術館(岩見沢市栗沢美流渡若葉町2の3)に、2年ぶりに行ってきた。ここは、廃品を再利用してゆかいなオブジェを作る札幌のM.ババッチさん(日本人です)のアトリエ兼作品展示場となっている。
うーん、2年前よりも作品が増えているような気がするなー。
「(奥さんからは)もう作るなって言われてるんですよ。ここに400点、自宅にも300点ぐらいあるし。死んだ . . . 本文を読む
スクラップアート美術館を出て、美流渡に戻り、さらに車を万字、夕張方面へと走らせる。右手に見えてきた「毛陽交流センター」でひとやすみ。偶然、このセンター内で、野又圭司さんのミニ個展がひらかれているのに遭遇した。
野又さんは、新道展で重厚なインスタレーションや立体造形を発表している40代の作家で、「北の彫刻展」や「札幌美術展」などでの発表も印象深い。
今回、展示されていたのは2点。
うち「l . . . 本文を読む
23日は最後に、夕張市美術館に「ヤマのグラフィック 炭鉱画家の鉱脈展」を見に行った。夕張、赤平など空知を中心とした道内の炭鉱に勤めながら絵筆を執った33人の絵画を紹介している。
いま、33人と書いたけれど、正確には、このうち2人は炭鉱勤務ではない。北炭札幌営業部に勤めていた伊坂重孝さん(1923-)と、国鉄赤平駅で石炭輸送にたずさわっていた勝見渥さん(1944-)がふくまれている。また、三菱 . . . 本文を読む
先のエントリでお伝えしたとおり、7月21日はカルチャーナイト。
筆者がバスに乗ったら、HBCの紙袋を提げた親子連れが、カルチャーナイトの小冊子を広げながら、次は近代美術館に行こう、なんて話をしていました。4年目を迎え、けっこう滲透してきているのかもしれません。
筆者がこの晩行ったのは、道立近代美術館の「これくしょん・ぎゃらりい」だけですが、なんと、入場料がタダでした。
夜の美術館というのも . . . 本文を読む
さいきんは、土曜日にまとめてギャラリー回りをしている(せざるをえない)わけですが、今日7月22日はなかなか「あたり!」な展覧会が多くて、よかったです。
まず、南北線→東西線→バスをのりつぎ、朝イチで、ギャラリー山の手(西区山の手7の6)の「日本列島縦断彫刻展」。
二紀展彫刻部の会員や同人が全国から作品を持ち寄った展覧会。見ごたえありました。
続いて、バス→東西線→南北線で、北18条で下 . . . 本文を読む
ことしの第7回BHARAT BHAVEN 国際版画ビエンナーレ(インド)でみごとグランプリを受賞した関谷修平さんの初個展がひらかれています。ビエンナーレでの受賞作「vertigo(目眩)」など13点を展示。版画に興味のある人は必見です。
関谷さんの版画はシルクスクリーンです。
「1版でどれだけあそべるかがテーマ」
と話すだけあって、縦線がびっしりひいてある1つの版を、色を変え、1ミリずつずらし . . . 本文を読む
後志地方の美術館でつくる「しりべしミュージアムロード」は、ことしも4館共同企画をおこなっています。7月12日(水)から始まっている(8月20日(日)まで)「共同展 しりべしの5つの星」で、財団法人荒井記念美術館(岩内町野束505=月曜休み、10:00-18:00)、小川原脩記念美術館(倶知安町北6東7=期間中無休、9:00-17:00)、木田金次郎美術館(岩内町万代51-3=月曜休み、10:00 . . . 本文を読む
北の短い夏を楽しもう-と、ことしも「カルチャーナイト」が7月21日(金)に行われます。札幌市内の公共施設、文化施設、民間施設を夜間開放して、市民が地域の文化に気軽に触れられる一晩となります。アート関係では、第1回の2003年に、若手の映像作家たちが道立近代美術館を借りて行った上映会のような催しは、今回はないようですが、つぎの施設が開放されます。
●札幌彫刻美術館
(19:00-20:00にコン . . . 本文を読む
「彫刻のまち」として知られる旭川市で、市民と彫刻の関係をより身近なものにしたいとひらかれている「旭川彫刻フェスタ」。
野外公開制作は隔年で行っており、ことしは4回目。金属を素材とする彫刻家2人を迎えます。本サイトでもおなじみの川上りえさん(石狩)と、細井篤さん(東京)です。
会場は、忠別橋公園。
期間は7月22日(土)-8月20日(日)で、22日10:00開会式、8月27日1:00閉会式。 . . . 本文を読む
草刈さんは江別在住の78歳で、示現会の会員。おだやかな写実の風景画を描くが、筆者は、その光に対する感受性の鋭さに、見るたびに感服している。
ただ、この意見に賛同してくれる人が現れないのが、さびしいのだが…。
たとえば「潰れる」は、暗い灰色の曇天の絵で、「閉山」は薄曇の絵である。そして「選炭場」は、薄日が斜めから差している。「〓ポケットのある風景」(〓、は石へんに「併」のつくり)は快晴だ。そう . . . 本文を読む
毎年恒例の七月展。なんだかんだ言っても、道内の美術家の過半数が輩出している道教大である。学生展ではあるが、見ごたえはある。
ところで、1年生からは岩見沢キャンパスに移行しており、師範学校時代から90年以上つづくこの七月展も、岩見沢開催になってしまうのだろうか?
ことしは、おもしろい作品は油彩研究室に集中していた感あり。
油彩
山本雄基「air」
例の、厚みのある支持体に色とりどり . . . 本文を読む
道立三岸好太郎美術館は、年何度かの展示替えで三岸好太郎の画業を紹介するほかに、年2回、特別展をひらいて、三岸以外の作品も展示しています。この「も」というところがミソで、観光客などが来てガッカリしないよう、三岸の絵も展示できるようなテーマ設定をしているのです。今回は、戦前に海外に行った道内ゆかりの画家14人(三岸をふくむ)の作品を紹介しています。「洋行」というと、パリなどを思い浮かべますが、肝心の . . . 本文を読む
斉藤嗣火(つぐほ)さんは、札幌在住で全道展会員。独立美術にも出品しています。毎年この時期に欠かさず、時計台ギャラリーで個展か二人展をひらいているのに加え、全道展の中堅画家でつくる「グループ櫂」にも所属しています。
今回の個展は、大作は、ことし3月の「札幌美術展」に出品していたのとおなじ作品でした。重厚感ある筆致で、裸婦と、その背後に、赤っぽい目をしたフクロウを描いています。画面の下のほう、遠く . . . 本文を読む
画壇の芥川賞とよばれた「安井賞」を1996年に受賞した茨城の水彩画家の個展。2002年にもおなじ会場で個展をひらいており、そのときは、大作「饗宴」が圧倒的だった記憶があります。
今回は、冬の農村風景を、抑えた色数で描いた作品がメーンでした。
柳田さんの絵は、リアリズムといえると思いますが、農村の現実をえぐる社会派的なものではないし、懐旧的・ロマンティシズム的な色調もありません。
といって、 . . . 本文を読む