こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

おばけだぞー!

2015年07月30日 21時52分57秒 | 文芸
わが地元加西市の夏祭りは「サイサイ祭り」、今年は8月2日です。毎年楽しみしていて家族で参加していた。打つ上げ花火も楽しみのひとつで、市民総出を銘打った総踊りも何となく祭りの雰囲気を醸し出しています。ところで、5年前には息子がふたり、家を出て名古屋の方へ。3年前は長女が結婚へ。今や家族3人状態出、次女はもうお年頃、親と一緒に行くのを渋り恥また野田。夫婦二人で行くのもだんだん、飽きて、足が遠のき始めた。それがかなりさびしく思いかけた時、偶然ネットで見つけた「サイサイ祭り・お化け屋敷を手伝ってもらえる人募集!主催は若者グループだが、思い切って申し込んだ。見物にいけないなら参加と決めたのだ。自分の孫ひ孫ぐらいの若者たちに交じって、祭りの前夜の会場仕込みから始まって、本番にはお化けに扮して、子供たちの叫びを大いに楽しんだ。それが病みつきになった。今年は3年目。連絡を受けてすっかるやる気十分。でも、この酷暑、はたして、この老骨がどこまで頑張れるか、はなはだ自信が心もとない。ドリンクをガッポリ用意して、とにかくやるっきゃないよなあ。うん!

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メンツ?

2015年07月30日 20時33分11秒 | 文芸
結婚したとき、妻は短大を卒業して半年たつかたたぬかで、何も知らない純情娘だった。
 当然、家庭は13年分余計に人生を送って来た小生の独壇場!
 家計だって大黒柱の小生の思うがままで、わが世の春を謳歌たものだ。それでも、ただひたすら夫を信じ、頼り切っていた妻の可愛さといったらなかった。
 だが、栄枯盛衰は世の常とでもいうべきか。いまや立場は大逆転。子ども3人、女房は自分の分身を増やして、孤立化した小生の天下を完全に乗っ取ってしまったのである。
「お前、結婚したとき、生涯亭主を立てるといっただろうが!」
 と少しでもグチれば、
「何いってんの。甲斐性なしの亭主立てて、一家心中しろっての。冗談言わないでよ」
 これが、あの可愛かった女房がいう言葉か…。
 しかし、よく考えてみれば、あいつのいう通り。
 商売の失敗で、失業…!そんな不甲斐ない小生を立てろっていったって、やっぱり無理難題だよな。でも、オレにも男のメンツってもんが…。
 とはいっても、今の生活もまんざらじゃあない。主導権を相手に渡しておけば、とにかくラク。
「バイトの時間に遅れるわよ」
「は~い」
「これ、今日のお小遣いね」
「は~い」
 もう主導権を奪い返す気力は、ただただ萎えるばかり……?
(週刊ポスト・掲載)


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よう育ったのう

2015年07月30日 13時01分30秒 | 文芸
いとおしい野菜たちに感謝

 暑さ続きの中、見計らっては畑に足を運ぶ。言い訳程度に育てている野菜。それでもナスなど夏野菜は買わずに済むので助かる。
 しかし最近の酷暑に世話は思うようにいかない。水やりも、まさに焼け石に水と言ったあんばい。
 育ちの早い雑草に負けがちだ。野菜は雑草の海に埋もれている。そーっと雑草をかき分ける。
 見つけた!カボチャ、マクワウリ、なんとスイカまで。劣悪な環境なのに、かなり見事な成長ぶりだ。
 思わず、
「よう育ったのう!」
 と、声を掛けながらの収穫。この時ばかりは厚さも、流れる汗も忘れている。
「立派な野菜。お父さんのお陰ね」
 と、食卓を囲む家族の褒め言葉。
(いやいや、父さんじゃないんだ。野菜たちの生命力のたまものさ。君らも、その生命力のご相伴に預かって、頑張らなきゃなあ…)
 わたしはひとり悦に入りながら、いとおしい野菜たちに、明日への活力をお裾分けして、貰った。
(神戸・2012・9・5掲載)

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どれがいいかな?

2015年07月30日 11時41分14秒 | 文芸
録画DVD鑑賞

 定年後も結構やることが多い。長男の飲食店を手伝ったり、家の食事を作ったりし、近所付き合いもある。
 ホッとする暇がなく、布団に入ってもすぐ眠れない。そんな時に登場sるの画、録画しといたDVDだ。
 現役のころ、深夜仕事だったので、めぼしいテレビ番組は見られなかった。それでせっせと録画した。
 DVD1000枚以上になった。要が、時代劇、韓流、ドキュメントと、一応分けて積み上げている。
 それを再生して楽しんでいる。ドラマ「家政婦のミタ」やアクション映画が面白くて、時間が過ぎるのを忘れる。観てスッキリすると寝つきもいい。
 まだ未再生の作品は数多い。日々の息抜きに役だってもらえるDVDが目白押しである。(讀賣・2015・1・4掲載)

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もうちょっとだよ

2015年07月30日 08時06分09秒 | 文芸
結婚をめざす娘頑張ってほしい

 娘の結婚話が進んでいるらしい。
 父親にもたらされる情報は少なく、妻と娘の会話を盗み聞きするしかない。実に情けない限りだ。とはいえ話が決まれば報告はあるのだろうが、やや手間取っている気配だ。
 思い起こせば、わたしの結婚も実現するまでは一進一退だった。決まりかけたと思えば崩れ、崩れるとまた話がぶり返す。
 ゴール到達は容易ではなかったが、妻の妊娠でどうにかたどり着けたゴールだった。
 荒波にもまれた末の結婚は、さすがに大したものだ。30年以上の結婚生活をプレゼントしてくれた。
 閉塞感に満ちた昨今の社会情勢で、娘の苦労は推し量れるが、諦めずに頑張ってほしい。
 娘がたどり着くゴールに、決して失望はないと確信している。
(讀賣・2013・10・21掲載)
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口ぐせ

2015年07月30日 02時19分54秒 | 文芸
 母が亡くなったのは十年前。あれからこっち、自分が生まれ育った土地に対する思いが微妙に変化した。母も父も健在だったころ強く持っていたふるさとへの思い。山も林も、田圃も畑も、自分にはかけがえがなかった。
 そんなふるさとへの思いが、母の死を契機に、一気にイロ褪せたものに変化を遂げた。
 旅行で遠くに出かけた時、昔なら感じた郷愁の思いは、もうなかった。まるで誰かの家に帰るような覚めた思いで帰宅した。
 よくよく考えてみれば、私にとってふるさとは母親そのものだった。小さい頃から母の豊かな愛情に育まれての成長。二人しかいない息子の末っ子を母は何くれとなく気遣った。
「いつでも帰って来いや。ここはお前のふるさとなんやから。ちゃんと待っとるでな」
 家を離れ働く息子を不憫に思ったのか、顔を見る度にいつも口癖のように言った母。
 帰郷して一番に求めた母の笑顔。間違いなく母は、私には“ふるさと”そのものだった。

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おかしいなあ

2015年07月30日 00時05分12秒 | 文芸
日本史学習で国を愛する心育む

 小学校から高校までの学習指導要綱の全面改訂が中央教育審議会に諮問された。
 その中で気になったのが、高校での日本史の扱い。必修化や世界史との統合科目化などが検討されているらしい。
「何をいまさら」
 と首をかしげる。
 娘の大学入試の情報を見るにつけ、日本史があまりにも軽んじられている実態にあぜんとする。よその国の歴史ではない。それが自国の歴史を知らないままに巣立っていく若者が多いことに危機感を持つ。
 日本人としてのアイデンティティ希薄化が進み、国の将来を危うくしかねない。
 日本人として国語や日本の歴史を学ぶことは最優先して当然であるべきなのに。
 大学入試に必要か、そうでないのかを選択基準にするような愚策だけは避けなければならない。
 日本の歴史を学ぶことが日本人の誇りに思えるような教育がなされなければならない。
 愛国心の強制ではなく、先人の歩みを学ぶことで、国を愛する心が自然に育っていくものと思う。
(神戸・2013・11・24掲載)

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