こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

ギョロっ目

2015年07月28日 21時27分01秒 | 文芸
ローカルテレビ・サンテレビであの世界で華々しく活躍する渡辺謙の迫力ある時代劇を見た。のちの国際俳優を彷彿させるに十分すぎる映像に目を奪われた。「御家人斬九郎」、この時代劇ドラマをリアルタイムで見ていなかったことが悔やまれてならない。若村麻由美のきりっとした美女ぶりに、岸田今日子の特異で達者な演技と相まって、かなり上級のドラマに仕上がっている。あの渡辺謙のギョッロっと睨み据えた目のすごさ。また日本で素晴らしい作品を映像で見せてほしいものだ。
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買ったー!

2015年07月28日 20時46分01秒 | 文芸
食材を求めて奔走する日々

 わが家の食事を担当し始めてから、スーパーや産直ショップに足を運ぶ機会が増している。家族5人、食費もかなりなものだ。値段に敏感になったのもしごく当然な話だ。
 ゆとりのない家計だから、品質より、とにかく安いものがいい。スーパーのはしごも珍しくない。消費・賞味期限切れが近い商品が値引されていると、「やったー!」と、得をしたような気分で手を伸ばす。
「安物買いの銭失い」などと、その昔、よく耳にした言葉だが、背に腹は代えられない状況下では、もはや死語である。
 しかし、いつも不思議に思うのは、描く店ごとの値段の差。一般的に98円のペットボトルが、すべて87円で買えたりする。それでいて、どちらの店も、集客に差は感じられない。摩訶不思議な話だ。
 ところで買い求めた安い食材も、調理の工夫プラス愛情プラスで、家族を満足させる。
 さあ、明日も安売り食材を探しに行こう。安心安全なものであることを、信じながら。
(神戸。2013・6・18掲載)

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ワン!

2015年07月28日 19時53分35秒 | 文芸
愛犬

「あいつら、もの言われへんやろ。だから人間は後回しで、先に何でもやったらなあかんねん」
 今は亡き兄が、生前愛犬の世話をしながらよく言っていた。なるほど、と納得したものだ。
 現在わが家にも愛犬が要る。17歳の老犬だ。19年前に初めて飼ったタロの娘になる。
 一字はタロ夫妻と娘の3匹がいた。世話係は3人の子どもたち。彼らには、兄の言葉を何度も言って聞かせた。そのせいか、子どもたちの犬に対する優しさは格別だった。
 タロ夫婦は老衰で既に亡くなっている。寝たきりになった時、家族総出で世話をしたものだ。
 亡くなる直前に、「ワン!」とひと吠えしたのが、お別れのあいさつだったと、家族は信じて疑わない。
 残った娘のトトは、成長して忙しくなった子どもたちに代わり、わたしが世話係だ。
 目も鼻も利かない老犬に、付きっ切りで食事をさせるのは大変だ。しかし、家族に癒しと希望を与えてくれた愛犬である。
 最後の日まで一緒に過ごしてやろう。
(神戸・2013・8・20掲載)

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誰が教えるの?

2015年07月28日 18時56分32秒 | 文芸
専門家の養成を

 自分さえよければいいという風潮が一部にあり、最低限のマナーさえ守らない行為を「自由だ」としてはき違えている大人もいる。
 この危機的状況を生み出したのは、道徳心を養う教育や家庭でのしつけを受けなかったからだろう。
 そうした彼らが道徳を教え、その子どもに道徳心を期待するのは、到底無理な話。
 結局、この問題化解決は学校教育に委ねるしかない。日本の将来を考えると、道徳の教科化は躊躇せず、即刻進めるべきだ。となれば、道徳教育の専門家の養成が必要となる。
 生半可な知識、道徳観の押し付けは逆効果になりかねない。
 形式的ではなく、心に通じる道徳を教えられる人材が育てば、道徳は教科として揺るぎないものになるだろう。わたしはそれを期待したい。
(讀賣・2013・5・19掲載)

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自然に暮らす

2015年07月28日 13時43分37秒 | 文芸
エアコン要らず

 今年の夏も、わが家は窓や引き戸などを開け放して過ごした。
 虫の侵入は網戸で防いでおり、防犯と言う点では隣近所の目が守ってくれている。ただし風が入ることだけは大歓迎だ。
 新築で住みはじめて20数年間、エアコンを置かず、暑さ対策は、もっぱらうちわと扇風機だ。
 緑がいっぱいの田舎に建てた和風建築なので、充分暑さはしのげる。
 といっても、自然の風があってのことだ。
 今夏の強い日差しはゴーヤのカーテンがガードしてくれた。
 無風状態になっても大丈夫。必ず涼しい風が訪れる。至福の瞬間だ。
(讀賣・2012・10・14掲載)
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こりごり

2015年07月28日 12時35分35秒 | 文芸
面接だけと思っていたが

 定年後の再就職先として、ハローワークでスーパーマーケットのパート勤務を紹介された。
 面接があるというので、
「担当者と話をするぐらいだろう」
 と思い、出向いたところ、なんと筆記試験があった。
「まさかこの年でテスト?」
 と驚いたが、逃げるわけにはいかない。
 しかし、筆記試験と言えば、車の免許試験いら、40数年ぶり。しかもわたしはあがり症のため、試験でうまくいった記憶がない。
 5分間で足し算と引き算。もう5分間で掛け算と割り算という簡単なものだったが、無我夢中で取り組んだ。
「はい、やめ」
 の声に試験用紙に目を走らせ、
「何題できたのか?」
 と不安は募るばかり。
「もっとやれるはずなのに」
 と悔やんでも遅い。
 1週間後、幸いにも採用の連絡があったが、
「もう試験はこりごり」
 と心から思った。
(産経・20013・5・24掲載)
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いいなあ~!

2015年07月28日 10時46分13秒 | 文芸
夏のドラマの中ではまりだしたドラマが、「表参道高校合唱部」。スカーッとしますね。孫かひ孫ぐらいの女の子の頑張る姿、テーマがよき昔を思い出す設定だから、無理なくドラマに入り込める。主役の真琴をやっているのが、芳根京子さん。元気を取り戻すためのジャンプなんか最高!ど根性で生きましょうって、なんか朴訥さを感じさせるベストな設定ですね。悪役の怖い今どきのJKさんがいるから、より輝いて見えるのかな。まあ、こんなお年寄りのファンじゃ何の力にもなれませんが、心からエールを送っていきますよ。ガンバ!真琴。合唱部が全国制覇を達成するまで突っ走れ~!
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教えられ

2015年07月28日 09時21分28秒 | 文芸
「非常用の食糧や水を、わが家ではちゃんと準備してあるの?」
「災害にあったら、非難する床、どこやったかな?」
 最近、高校背の娘が、えらく神妙な顔で問い詰めてくる。
 即座に答えられるものがないから困惑してしまう。
 昔から災害の少ない土地に住んでいるせいで、危機感が乏しい。非常用の必需品などまだ考えたこともない。
 娘はそんな親たちの危機感を感じさせない楽天ブリが気になり始めたのだ。
 無理もない。4月の淡路島地震のときは、済んでいる加西市も震度3を記録した。グラッグラッときたとき、娘は母親の寝室に駆け込んでいた。
 その後に置き続けた、日本や世界の各地の地震。娘の意識に大きな変化をもたらしたのは確かだ。
 油断のならない昨今の自然環境を生き抜くためには、危機意識を身に着けさせることが欠かせない。
 娘を「怖がりやな」と極めつけて来たわたしと妻も、考えを改めて、大災害への備えを怠らないようにしなければいけない。
(神戸・2005掲載)

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壁いちまい

2015年07月28日 02時34分15秒 | 文芸
娘の旋律壁越しに応援

 高校の音楽科でバイオリンを学んでいる娘。秋の演奏会の練習が続き、夏休みもないほどだった。
 もちろん家出の練習も欠かせない。娘の部屋から聞こえるバッハやモーツアルトの旋律に癒されている毎日を過ごした。
 バイオリンを始めて10年になろうか。中学3年までは年1回の発表会に足を運び、ビデオ片手に親バカぶりを発揮したものだった。少し遠くの高校へ入学したため、演奏を聴きに行こうとしても、なかなか通いづらくなったのが残念だ。
 家での練習でも、「お父さんがいたら落ち着いて練習できない」と「けんがく」まで拒否される始末。
 演奏家になる夢に向かって挑戦する娘をこっそりと見守る、いや聞き守ろうと思う。
 お父さんには壁越しに聞こえ漏れる美しい旋律だけで充分。
 かげながら応援しているよ。
(讀賣・2013・9・5掲載)

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自然を

2015年07月28日 01時17分48秒 | 文芸
ゴルフ場に徹底した規制を

 過日、ゴルフ場の農薬汚染の程度を県下河川流域で調査され、自然華僑への影響度はあまり出ていないとの結果が発表されたかと思うと、先日は県下ゴルフ場の使用農薬が規制前より種類が多くなっているとの話。
 合法的な農薬を目的外使用しているらしいからだ。いくら合法的といえども、目的外使用とはゴルフ場側のエゴ丸出しではないだろうか。
 それに現時点で自然への影響度が少なくても、多くの農薬使用で蓄積されたものが、どのような異常を生み出すかしれたものではない。
 行政側は、住民や自然破壊への危険が予測される以上、徹底した規制を推し進めるべきだろうし、ゴルフ場側も自粛して当然である。
 しかし、現状は双方ともに地元住民の声を吸い上げる努力がなされていないのがほとんどだ。
 企業利益の前に住民が犠牲にされるのは今に始まったことではないが、ゴルフ場と言う、生産施設でない一部の人が利用するレジャー施設の犠牲にされるとは、どうにも納得しがたい。
 それに農薬問題ばかり前面に出て、ゴルフ場開発による自然破壊は問題視されていないかのような行政の態度は危険極まりない。
 人間の生存に欠かせない自然を守ろうと言う姿勢を忘れては、わたしたちの未来はないのだから。
(神戸・1989・11・8掲載)

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