あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

9月14日 クレーギーバーン

2011-09-15 | 最新雪情報
ボクが始めてクラブフィールドに行ったのは、16年前のクレーギーバーンだ。
ボロ車を借りて何も知らないまま気の合う仲間と、♪丘を越え行こうよ。口笛吹きつ~つ、と車の中で大合唱しながら山へ向かった。
たどりついた場所では超スティープな斜面と、だだっ広いオフピステバーンが僕達を迎えてくれた。
その時の興奮と感動は今でも心の中に残っている。
時は流れ、ボクのホームもブロークンリバーとなり、年々クレーギーバーンに行く回数も減っていった。
今シーズンこの山で滑るのはこの1日だけだろう。
山はいつもと変わらぬ顔で、暖かくボクを迎えてくれた。

この日は旧友ブラウニーと一緒に行った。ブラウニーとも長い付き合いだ。
年々、年を重ねるごとに、ヤツやヘイリー達と日本へ行ったことが現実ではないような気になっていく。
まるで夢の中の出来事だったかのように、フワフワとおぼろげで、それでいて楽しかった印象だけは強烈に残る。
まさにあの旅はドリームツアーだった。
朝、ヤツの家に行くとビッグニュースが待っていた。
何年か前からつきあっていた彼女と結婚をするという。
「そうかブラウニーもついに結婚かあ。おめでとう」
相手はメルという女の子で、オリンパスでスキーインストラクターをしていた。その時にブラウニーがひっかけたわけだ。
彼女は歌手でもあり、自分のCDも出している。近々バンドと共にニュージーランド国内ツアーもするそうな。
どういう家庭になるのか知らないが、僕は旧友の幸せそうな顔を見てうれしくなった。

毎年の事ながら、9月にもパウダーはある。
この日は新雪10cmほど。
底突きはするものの、文句なしの雪質である。
街では桜が咲き、牧場では子羊が生まれ、スキーという雰囲気ではなくなる。
こうなるとクラブフィールドは人も少なく、パウダーデーなのにゲレンデ内であまり人を見かけない。
競争することなく、じっくりとその日の1本を滑る。
数多く滑らない代わりに、一本一本に重みがある。
まったりと、密度の濃い時間を僕達は楽しんだ。


駐車場へ着くとハミルトンフェイスが見える。いやがうえでも期待が高まる。



山頂の小屋は別名クレーギーバーンヘリコプター。
薄暗い小屋から出ると、ヘリスキーのようなバーンが広がる。



朝のハミルトンフェイスはこんな感じ。



ブラウニーが行く。



ミドルベイスン。岩の間からのラインはボクの物だ。



そして刻んでみた。



尾根上は風が強いが、谷の中は無風快晴。そしてパウダー。他に何が必要か?



ブラウニー、滑る。



ランチハットから、誰かが気持ち良さそうに滑っているのが見えた。



ブラウニー、喋る。



クライストチャーチのポートヒルにも雪が降った。



ブラウニー、横切る。



ミドルベイスン下部。



そして最後は贅沢に大きくまわってこの日の滑りは終了。
今日も自然の恵みを美味しくいただきました。
ごちそうさま。
コメント (5)
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