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仕事が速い人が「見えないところ」でしている3つのルール

2016年09月23日 07時36分09秒 | お役立ち情報
 同じ仕事をしているはずなのに、なぜかアイツのほうだけ先に仕事を片付けて、とっとと帰ってしまう。しかも、どこにも手を抜いた形跡がない。あなたは職場でそんな人を見かけたことはないだろうか?

 仕事が速い人と遅い人を分けるポイントはシンプルだ。『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』著者で、日本IBMシニア・プロジェクト・マネージャーの木部智之氏に「仕事が早い人に共通する3つのルール」を伺った。

◆簡単な仕事こそ後回しにせず早くやる

「仕事を速くするための1つ目のルールは、あまりにも当然のことですが、その仕事に早く手をつけること。基本は作業のスピード、考えるスピード、人を動かすスピードを早めるということです。チームで仕事をするときに、人に早く指示をすることで、アウトプットの成果が変わってきます。

 たとえば私は現在、合計13のチームで働いているのですが、ある日の夜、そのなかの1チームが本来であれば前日の19時半までに終わらせているはずの仕事をやっていることに気付きました。なぜこんなことが起こってしまったのでしょうか。

 そのチームは、台帳に行なうべき作業を記入して、それを担当者が実行するというプロジェクトの進め方を採っていたのですが、担当者がその台帳に作業を書いていなかった。それが原因で、大変な作業が発生してしまったのです。

 私は決められた日の13時半までに作業を台帳に書くという指示をしていたのですが、そのメンバーが下に指示するのが1日遅れた。これが遅延の原因となり、他の12チームも予定より1日遅れになるという負のスパイラルに陥ってしまったんです」(木部氏)

 いわば台帳を書くという単純な作業を後回しにしたことがチーム全体の遅れに繋がってしまったのだ。

「仕事は複数の人との共同作業です。MTG(ミーティング)の前に仕事を依頼するか、終わってからするかでは1時間異なる。細かいけれども、これがさばける仕事の量を左右する。早く指示を出すことは、意識してやらなければいけないのです」

 自分がやらないばかりに、他の人の仕事を遅らせてしまう。自分の仕事をスビーディーにできない理由として、木部氏は「自分の仕事の内容を咀嚼しきれておらず、その重要性がわからないまま処理が遅れ、他人に迷惑をかけてしまうのだ」と、指摘する。

「かつて、私が社内で役職を持っている上司たちを見たところ、みな共通して物事の動き出しが早いことに気づいたんです。何か問題があったらすぐに人を集めて話し合う。その逆もしかりで、役職を持っていない人は動き出しが遅いこともわかりました。

 初動を早くすることは、言い換えれば「迷っている時間を減らす」ということです。ビジネスに絶対的な正解などないのですから、どの選択肢がいいかを悩むよりも、まずは動いてみるなど割り切ったほうがいいと思います」(木部氏)

◆間接的な作業をするとき、不要な労力を省く

「メモで報告すればいい内容なのに、わざわざパワポを作って時間をかける。これをムダと言いますが、知らずしらずのうちに投資対効果の低い仕事をしてしまっていることがあるのです。同じ1時間でも、成果の良し悪しがはっきり分かれてしまいます。間接的な作業からは何も生まれないことを理解できていないのです。

 事例として、とあるチームで見積もりを依頼したことがありました。最初に出てきた見積もり内容の論理が成り立っていなかったため、差し戻したんですね。その後、彼らがどうしたかというと、チームのなかで1時間も2時間も議論した挙句、私に『足りない工数を説明するのに20分ください』と言ってきたんです。『整理しなくてもいいよ、すぐに教えてほしい』と私は伝えました。

 社内向けの見積もりに2時間も使う必要はないのです。この場合、4人のチーム全員で会議していますから、会議だけで4×120分=480分が失われるわけです。これは、明らかな無駄です。せめて、先に私に教えてほしかったと思います。

 また、こんなケースもありました。2か月ほど前に不具合が見つかった機能があり、原因を報告するよう依頼していました。口答での報告で良かったのですが、2週間かけて報告資料を作成して、エクセルにびっしりと報告内容が書かれたものが提出された。『ちょっと待て、そんな報告書はいらないよ』と驚きました。

 総じて、目の前の仕事にどれくらいの時間をかけるべきかを最初に確認すべきだと言えます。最初に事前に相手に確認を取る。それだけで仕事のスピードはグッと速くなります」

 無駄な作業を増やしてしまう人には、まず全体を見てから仕事に取りかかるクセがついていない。木部氏はそんなビジネスマンを「鳩」もしくは「猫」と呼ぶ。どちらも「エサを与えると、まず食いつく」というのだ。厳しい一言だが、焦って取り掛かるのではなく、1回立ち止まって、全体を見る意識が必要である。

◆1つ1つの仕事を確実にこなす

「先日とあるタスクで、品質が良くなかったため、追加の作業を行ない、納品前に作り直しをせざるを得ないことがありました。追加で3か月半、不必要な工数がかかってしまったのです。

 原因は期限に追われて作業がいい加減になった結果、1つ1つのやるべき仕事が完了しておらず、手戻りが発生してしまったことにありました。プロジェクトの途中できっちりやるという方向に舵を切っていればそんな問題はおきなかったはずです。

 個人の小さなタスクであったとしても同様です。例えば資料のデータが1つ間違っていて、それで提出してしまうと差し戻しをされ、さらに他のデータも怪しいから見直せと指示される。こうして、無駄な追加コミュニケーションが発生してしまうのです」

 大事なのは「一発で確実にしとめること」だ。1つ1つを手抜かりなくこなせるよう意識することで、作業を確実に進めたい。

◆仕事ができる人になる「6つのステップ」

 木部氏はこれまでの経験から、仕事を速く正確に確実に行うためには、以下の6つのステップが重要だと説く。

1.仕事のゴールを決める
2.ゴールまでをいくつかのの作業に分解する
3.時間を見積もる
4.一番時間のかかる作業を見極める
5.依存関係を見極める
6.段取りを決める

「私がまとめた6つのステップには仕事ができる人になるポイントが多数含まれています。特に若い人はどの作業にどれくらい時間がかかるかわからない。わからないながらも、取りかかろうとしている仕事の全体感を把握する癖をつけることがまずは大切ですね。

 必要な見積もり精度は、経験を積めばわかるようになってきますので、そのうえで時間が掛かる仕事を把握して、その予測が外れてしまっても次につなげればいいと思います」

 日頃から仕事のステップを意識し、その質とスピードを高める努力をする。その努力の積み重ねが「仕事が速く正確にできる人」をつくっていくのだ。

<取材・文/HBO取材班>

【木部智之】
きべ ともゆき◯横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。日本IBMシニア・プロジェクト・マネージャー。’02年に同社にシステム・エンジニアとして入社。入社3年目にしてプロジェクト・マネージャーを経験。その後、’09年に役員のスタッフ職、’10年には最大級の大規模システム開発プロジェクト、中国の大連への赴任などを経験。現在も日本と大連で数百人のチームをリードしている

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