今回の上高地も目的は野鳥に主眼を置いていたのであるが戸隠のようにはいかなかった。
出来ればコマドリを見つけたかったが観光客も多い散策路は野鳥も警戒してあまり近くには来てくれなかった。
唯一近くで撮れたのはウグイスだけ。
それでも、ウグイスは声はすれでも姿は見えずの場合が多い鳥であるため感謝しなければいけないだろう。
木の下にはクマザサが生えておりその中でも結構鳴いていた。
が、姿は当然見えない。
上と下の写真はコガラである。
私としては初めての撮影。コガラというだけあってシジュウカラよりも少し小柄である。(^_^;)
枝から枝にこの様にぶら下がりながら餌を求めて忙しく移動するので撮影には苦労する。
残念ながら今回は満足できる写真は撮れなかった。
まだ生まれたばかりの小猿と、もう少し大きくなった子供猿も可愛い。
戸隠を出て安曇野で一泊し上高地へ。
沢渡にはバスターミナルが出来いつもの沢渡大橋のバス停から乗っても次のバスターミナルで乗り換えなくてはならなくなった。(今春から)これもどうやら国の指導のようである。
上高地に降りると迎えてくれるのは残雪もまばゆい穂高連峰である。
見慣れた景色であるがやはり美しい。
雲一つないのが残念である。
唐松やケショウヤナギの新芽が美しい。
遊歩道沿いにはニリンソウやハシリドコロが沢山咲いている。
上はハシリドコロ。昨年はこれが山菜と間違って道の駅で売られ食べた人はとんでもないことになった。(この植物の名前の所以は食べると一晩中下痢で苦しみ走り回るとのこと)
上のクルマバックバネソウは戸隠で撮影したもの。
下はミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウともいう)。
明神池の山荘までつくと大勢の人たちが休憩をしていた。
ワスレナグサも数株あった。
明神館の裏手にはニリンソウの群落があるが知らずに見なくて帰っていく人も多い。(もったいない)
ここから30分ほど徳本峠に向かって歩くともっと凄い群落があるが今回は疲れたのでここから引き返すことにした。
ミソサザイの後はなかなか野鳥に出会えない。
見つけても高い樹の上でとてもファインダー内にとらえることが出来ず種別さえ確認できず。
あちこち歩いていると数人のカメラマンが一つの方向を見ている。
鳴いているのはクロツグミである。
クロツグミは遠くにいてもその鳴き声が大きく、とてもよく聞こえるので間違えることはなさそうであるが未だ撮影できず。
我々もしばらくそこで声のする方角を見ていたがついに姿を現さなかった。
時間も16時近くなり帰り支度をはじめるとカッコウが鳴き出した。
樅の木だろうか、梢で鳴いているのを確認。
あまりにも遠いが撮影する。
1~2分鳴いて飛んでいってしまった。
戸隠での野鳥はこれが最後となった。
入り口で見つけたオオアカゲラはまだ巣立っていず3人のカメラマンがまだ粘っていた。
次回は上高地。
アオジ撮影後さらに奥に進むと一人のカメラマンがじっと構えて動かない。
静かに近寄り伺うとミソサザイが巣穴から出入りしているとのこと。
待つこと10数分。
その間にこの人が名古屋から来ていることなどを知る。
・・・・すると突然ミソサザイが近くの枝に。
小さい鳥だとは知っていたが本当に小さい。
鳥の中では最も小さい鳥の部類だと後で知る。
全身が焦げ茶色に黒い模様であるから少し暗いところにいると見落としてしまう。
しかも動きが速い。
幸運にもここでミソサザイの囀りを聞けた。
カメラとの距離4~5m、動きが速いからピントも少し甘い。
しかし、囀りの声は驚くほど大きくて美しい。
離れた杭の上でも鳴いてくれた。尻尾が何とも可愛らしい。
オオアカゲラに未練を残しながら次なる出会いを求めて奥へと進む。
昨年は水芭蕉が最も美しい時期と重なりその美しさに目を奪われていたが今年は春から気温が高かったため、もうすっかり終わって大きな葉っぱばかりである。
しかし、今年は天候に恵まれ期待が持てる。
そんなことを相棒と話しながら水辺のリュウキンカなどを眺めながら遊歩道を進む。
まだこの辺りはニリンソウやカタクリの花が咲いている。と森の方から綺麗な鳴き声が。
暗いので見にくいが何かが動く気配。
ようやく見つけシャッターを切るが・・・エッ?
アオジに似ているが・・・・?
よく知っている人に尋ねたらやはりアオジ(♂)とのこと。
この鳥、我が家(多治見)では冬鳥で暖かくなるといなくなる。
そして、いままで地元では鳴き声を聞いたことがない。
地味な鳥であまり注目していなかったがこんなに美しい声でなく鳥かとはじめって知った。
戸隠に着いたのは5/23日、自宅を出発して約4時間後の10時頃である。
カメラをセットし目的地に入るとケッケッ、と鳴き声がする。
アカゲラでもいるのかと周囲を注意深く探ると・・・
いたいた、ラッキー・・・そして高い木の上に飛び移った。
すると、そこにはなんと雛が巣穴から顔を覗かせているではないか。
オオアカゲラが子育て中である。
三脚をセットする暇もなく先ずは急いで手持ち撮影。
雛も顔を出している。大分大きいぞ。
下の2枚は♂の親鳥が餌を運んできたがこの角度では赤い頭が見えないのが残念。
ここで30分以上粘ったが給餌に来たのは2回だけである。
間隔が長くこれだけ体を外に出すことから見ておそらくこの雛は今日中に巣立つのではないだろうか。
しかし、ここにいつまでもいるわけにはいかないので別の鳥を探しにここを離れる。
巣箱のスズメがやっと巣立った。
昨日13時頃、雛が初めて巣箱から顔を出し、いよいよかとカメラを構え待っていたが結局出ず。
今朝は5時からカメラをセットして待っていたが最初の巣立ちは9時半頃。
親鳥は巣作りも終盤になると柔らかい物を上に敷く。
孵化して2週間で巣立ちが始まった。
親鳥も雛を呼び出すため餌をすぐには与えず、見せびらかして呼び出す。
再三の催促にやっと飛び出した。この子は十分に成長しているためアッという間に遠くに飛んでいってしまった。
やっと出てきたが巣箱から離れず、まだ餌をねだっている。
親鳥も知らんふり。雛もやや寂しそう。何とも切なそうな顔、拡大(クリック)してみてやってください。
今回は蛇に入られ2羽が死んでしまい残った3羽が巣立っていった。
今週は天候も安定しているから雛たちにとってもこの好天は天の助けになるだろうか?
自宅近くでオオルリがいると言うことは潮見の森にもいるのではないかと思い出かけるが残念ながら見ることは出来なかった。
オキナグサなどを撮影して帰ろうとした時、森の中で鳥のさえずる声が!
凄くいい声でさえずっている。
カメラを構え待っているが姿は見えず。もしかしたらこれがオオルリの囀りかと思い録音。
帰宅後ネットで調べ、比較してみるとよく似ているが断定は出来なかった。
オオルリの撮影は持ち越しである。
薬草苑ではオキナグサ(翁草)が果穂をつけて輝いていた。
早朝か夕方の斜光で撮ったらもっと美しく撮れたと思う。
オキナグサは下を向いて咲くが花が終わり果穂が伸びるに従って頭を持ち上げる事を知った。
近くにはアケビの花もあったが大半は終わっていた。