● 高齢者は抑制が効かない
高齢者の認知特性に関してもう一つ。2005年9月に開かれた慶応大学での日本心理学会のワークショップで、都立老人総合研究所の権藤先生からお聞きした話し。
それは高齢者の認知特性にはもう一つ、抑制力が下がってくるということである。何でも取り込んでしまったり、あれこれ考えてしまったり、思い付くものをどんどん口に出してしまう傾向があるらしいのである。
体験的には納得しがたいところがあるが、まわりの高齢者を見ていると思い当たるところがある。たとえば、
・ しゃべりはじめると止まらない
・ 用語や名前などの混同が起こす
・ 行動する時にあれこれやってしまう
「認知と学習の心理学」より