2部 頭を元気にするキーワード
ふつふつと思いが湧いてくる
楽しい思い出 あかるい未来 空想の世界に遊ぶ
時間を忘れる どんどんうまくなる
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
あ
あるがまま 8-4
い
いいかげん 8-8
お
オープンマインド8-13
おもしろさ 8-18
か
改善マインド 8-23
回想 8-26
き
希望 9-1
逆境 9-9
く
クイズ9-14
空想
クリティカル・シンキング 9-20
け
計画PDCA 9-24
元気づけ本 9-28
け
研究心 10-3
こ
向学心10-9
好奇心10-14
根気10-17
し
資格10-30
思考習慣「頭を元気に
「頭の使い方にも良い習慣をつける」
●習慣は便利
いきなり引用から。
「人間は、すべての出来事を客観的に比較して意識的に選択するのではなく、何もないかぎり習慣的に行動し、不利な変化が起きたとき受動的に反応するのだ。」
(池田信夫ブログより)
何事も習慣になってしまえば、楽なものです。何も考えずに自動的に物事ができてしまうからです。
その習慣にも、頭の中での習慣、すなわち思考習慣と行動習慣とがあります。行動習慣のほうは、外に見えますから、点検チェックもできますが、思考習
慣のほうは、頭の中でのことですので、よほどしっかりとモニター(監視)し
ないと習慣に流されてしまいます。それが良い習慣なら問題ないのですが、好
ましくない習慣だとすると、困ります。
ここでは、頭の元気づけという観点から思考習慣について考えてみたいと思います。
●思考習慣は、節約思考の一つ
人間は、本当に横着に出来ています。できるだけもっといる資源を使わないように出来ています。だからこそ、ここまで生き延びてこられたのかもしれませんが。
思考の世界でよく知られている節約思考を4つ挙げて起きます。
① ステレオタイプ
ステレオタイプは、世間一般の考えを自分ものとして取り込んで考えることです。「女性とはーーー、男性とはーーー」の点線にあなたならどんな特徴を入れますか。たぶん、周囲の方々と同じことを思い浮かべるはずです。あれこれまじめに考えるよりも、世間一般の考えに従うほうが思考の資源を節約できます。
② ヒューリスティクス
ヒューリスティクスとは、直感的にその時その場にふさわしい考え方をすることです。誤るリスクもありますが、その時はその時で、とりあえず、そう考えてみるのです。うまくいけばもうけもの、思考資源も節約できます。
③信念
信念とは、自分が正しいと思い込んでいる考え方です。それ以外の考え方は認めない、取り入れないのでから、これも、あれこれ考える手間暇を節約できます。
③ 思考の慣性
思考の慣性とは、おなじように考えれば解ける問題だと、その解き方に執着してしまうものです。
思考習慣をガイドするものにも、ステレオタイプ、ヒューリスティック、信念、思考の慣性によるものも含まれますが、これ以外でも、いつもそう考えているからそう考えた、というようなものもあります。たとえば
ネガティブな思考習慣としては、
・子どもがとんでもないことをした。またあの悪がきがと考えてしまう
・仕事でミスをいた。また自分の不注意が原因と考えてしまう。
・彼女から嫌われた。高望みをしてしまったかと考える
ポジティブな思考習慣ももちろんあります。たとえば、
・子どもがとんでもないことをした。元気があっていい。
・仕事がうまくいった。自分の力もまんざらでもないと考える
・彼女とうまくいっている。自分に魅力があるからだと考える
心を元気にするには、ポジティブな思考習慣が望ましいことになりますが、それでも、万全とはいかないところがあります。
●思考習慣を変えて頭を元気にするコツ
①批判的に思考をとらえる
思考習慣のチェックは難しい作業になります。考えている時にその考えをモニター(監視)するのは、頭が普通に働いている時だけです。たとえば、数学の問題を解くときにも、これでいいかどうかを絶えずモニターしながらしているのが普通です。それでもあるところ、いわゆる山場で、解くことに熱中してしまうと、モニター機能が働きません。
逆にぼんやり何も考えていない時にも、自分で自分のその思考状態をモニターすることは,普通はできません。
そこで、おすすめは、批判的(クリティカル)思考訓練です。
人の思考の展開を批判的にみつめる訓練です。
・それで大丈夫?
・どこかに無理な論理がないか
・前提条件は大丈夫?
・自分ならこう考えるけどなー
といったことを,思考の最中あるいは結論が出たあとで考えるのです。これを習慣にすると、自分の思考習慣の妥当性のチェックの質も上がってきます。
②ネガティブなときに、思考習慣を点検する
気持ちがネガティブな時には、あれこれ深く考えます。こんな時に、気持ちの深読みだけではなく、なぜ?、どうして?そんな気持ちになったのかを冷静に考えてみるのです。
気持ちの知性化です。
これは、気持ちを落ち着かせて平静に戻すのに効果的です。さらに、こんな時に、自分の習慣的な思考にも内省の方向を向けてみるのです。「そんな風に考えるから気持ちが落ち込むのだ」という発見ができれば申し分ないです。
③原則は、ポジティブ思考
思考習慣と気持ちの元気との関係を考えるならば、ともかく、ネガティブな思考習慣をポジティブなものに改めることです。これは、理屈抜きです。
今日も、ある人物評をする時に、つい、「ちょっと線が細いですね」といったら、相手のポジティビスト(ひそかにつけているあだ名です)いわく、「うん、なかなか繊細だな」。これです。こういう見方ができるようにしておくことです。
これは、①の批判的思考とは逆になります。
真実性よりも生きる知恵優先の思考と言えるかもしれません。
「あらゆる出来事の最も良い面に目を向ける習慣は、年間1000ポンドの所得より価値がある」(サミュエル・ジョンソン)
④ 元気本から仕込む
思考には知識が必要です。頭と気持ちを元気にするための知識を手っ取り早く仕込むのは、元気本、というより、自己啓発書です。
実に多彩なその種の本が発売されています。それだけ需要が多いからだと思います。結構なことです。
知識なくして思考なし、知識なくして思考チェックは無理です。
元気本の項も参照してください。