「3つの心理学?」
●「素人心理学」
人間は、だいたい4歳前後になると、自分には心があることを知ります。それから心についての自分なりの「心理学」を頭の中に作り上げていきます。そして、青年期になると、いっぱしの素人「心理学者」になり、自分の心について深く内省シ豊かに語れるようになります。
●「ポップ心理学」
少し大きな本屋には、必ず、心理学コーナーがあります。そこには、あなたの心をコントロールする方法を魅力的に書きたてた本がたくさん並べられています。その多くが、「ポップ心理学」と呼ばれているものです。
個人的な体験をベースに心について語ってくれます。心のついてのベストセラー本の多くがこのたぐいになります。
●学問的心理学
実は、「素人心理学」も「ポップ心理学」も、大学で学ぶ学問としての心理学とは似て非なるものなのです。
いずれも、心について述べているという点では似ているのですが、その内容の真実性の保証という点で非となります。
学問的心理学の中身(知識)は、それが真実であることを、実験や調査からのデータで保証することが求められるのです。さらに、知識は、理論という大きな枠組みのなかに位置づけられています。
やや大げさな言い方をしましたが、だからこそ、大学4年間もかけて心理学を勉強する価値があるのです。