心の風景 認知的体験

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老人心理

給付金はこないが、税金がきた

2020-06-16 | 心の体験的日記
今年度納める地方税がきた。
(所得税は、昨年分。還付もあった)
社会保険も入れると、年金生活者には、かなり重いものがある。
でも、
給付金を使って、がんばって納めます。



タクシ→買い物>徒歩>バスで、2時間

2020-06-16 | 心の体験的日記
イオンモールで本を買いたかったので、
乗合タクシーを頼んだ。
なかなか充実した一巡だった。
これからもっと散歩のレパートリを増やすことにしよう。
3188歩だった。
300円+200円=500円の支出



母は直情的で、---

2020-06-16 | 認知心理学
母は直情的で
まっすぐな人間だった。
自分が「こう」と思ったら「こう」で、それがまちがっているかどうかは関係なかった。
その思い込みに理屈はなかったけれど、確固たる信念はあった。
(永田淳「文芸春秋7月号)



恥ずかしい!

2020-06-16 | 心の体験的日記
スマホが押せども引けども、反応しない。
画面が真っ暗のまま。
しかたなく、そしてあまり期待せず、どこもへ電話。
もしかして、電源ボタンをおしたのかも」とのアドバイス。
側面に小さい字で「電源」とある。
そこを長押ししたら、回復。
首にぶら下げて散歩中に写真撮りをするので、知らないうちに
ボタンをおしてしまったらしい。
よかった!
電話ですんだからまだよかったが、
ショップまで行こうとしていた。
恥をかかなくてよかった。

1章 記憶の衰えと馴染むーー記憶力」認知と学習の心理学より

2020-06-16 | 認知心理学
認知と学習の心理学 知の現場からの学びのガイド /培風館/海保博之


総合評価 3.00 (1件)
1,760円メーカー: 培風館 発売日


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05/10。27

1章 記憶の衰えと馴染むーー記憶力

1.1 講義中の記憶障害に悩まされる
●一部しか思い出せない
●名前が思い出せない

1.2 ぼけに対応する
●認知症にはなりたくない
●ぼけに対応する

1.3 高齢者は結晶性知能で勝負する
●2つの知能
●一度覚えたことは忘れない
●高齢者の持っている暗黙知を活用しよう
●処理速度が落ちるので要注意
●高齢者は抑制が効かない

1.4 覚えられない
●覚える力も低下する
●さらにこんな記銘力の低下がある
●マクロ情報は大丈夫





1章 記憶の衰えと馴染む

1.1 講義中の記憶障害に悩まされる

●一部しか思い出せない
講義ではよく板書をする。「意識、英語でーー」と黒板に書こうとすると、最初の3文字conくらいは出てくるが、あとが続かない。「おせん」の「お」を漢字で書こうとすると、さんずいだけは書けるが、右のつくり(旁)のほうが出てこない。
いずれも部分再生現象である。誰にもいつでも起こるが、加齢とともに頻度は確実に増える。学生には、講義の開始時にこうしたことが起こるかもしれないのでお許しを、そしてできればお助けを、とここ5年くらいはあらかじめ宣言することにしている。しかし、学生はあまり教えてくれないので、最近では、電子辞書をかかさず教室に持っていくようにしている。
講義では、つい余計な事をしゃべってしまうことが多い。話しているうちに、どんどん余計な事が思い出されてしまうので、あらかじめ準備してないことも話してしまう。それが講義をする自分の楽しみでもあるし、聞いている学生諸君のほうも、そんな話しのほうにむしろ関心を持ってくれることもあるので、こうしたぶざまなことになってしまうリスクはあるが、やめられない。

●名前が思い出せない
 もう一つ、授業に関連して困っていること。それは、学生の名前が覚えられないことである。
名前だけではない。場所名、物名など固有名詞が思い出せなくなると、まぎれもなく高齢者の仲間入りである。
1学期も終わり頃、ようやく学生の顔と名前が一致した頃、夏休み。2か月間の休みが終えて新学期。さすがに顔だけは馴染みのある学生がそろうが、肝心の名前が出こない。出てきても、別の学生の名前だったりしてしまう。
家では、家内も同じような状態なので、2人して、「あれそ
れこれ」会話になってしまうが、いつものことなので、それでとりたてて不便は感じない。
たとえば、「ほら、あの、自衛隊で切腹して死んだ作家の本で、
、なんとかの宴という本、どこにあるかなー」「あーあの本
ね。なんとかの宴ではなくて、宴のなんとかじゃなかったかなー。
えーっと、そうそう、その作家の名前、東海道の駅の名前にあったよね!」 そして、ややしばらくして、もう探すのを忘れた頃に「三島由紀夫の“宴のあと”」がふっとした拍子に思い出す。
喉まで出かかる現象(ど忘れ)である。
肝心の固有名詞は出てこないが、その周辺的な事柄は結構思い出す。よく知っているという感じが強くあるので、思い出せないと残尿感にも似た気持ちの悪さを伴う。

コラム「漢字のど忘れ対策」****************
漢字について自分で実行しているど忘れ対策は、以下のようなことである。ワープロを使うようになってかなりひどい状態になっている。
「ど忘れ状態に入ってしまった時の対策」
○思い出せることをどんどん書き出してみる
○一時的に思い出すのをやめる
「日常的など忘れ対策」
○画数の多い漢字は、細部まで正確に書いて覚える
○熟語で覚える
○手書きの機会を増やす
****************

1.2 ぼけに対応する

●認知症にはなりたくない
高齢者の記憶の衰えにまつわる自分の体験を2つ紹介してみた。記憶は、知性(認知機能)の中核である。これがやられると、知性全体の働きがおぼつかなくなる。
新しい名称として一般に使われるようになってきた認知症も、主訴になるのは、記憶障害である。家族の名前が思い出せない、食べたことを忘れてしまう、外出すると自分の家に戻れないなどなど。
その恐ろしさは、想像するだに恐ろしい。脳機能の障害であることはわかっているから、いずれそれなりの治療方法もみつかるはずであるが、今のところどうにもならない。

●ぼけに対応する
認知症は困るが、普通にぼけてもそれほど仕事に支障をきたすわけではない。衰えてきた能力をカバーする方策があれこれあるからである。
一つは、外部の記憶支援の方策を活用すること。
これは誰もがそれと意識せずともおこなっている、紙やノートに書く、整理の仕方を工夫するなども、これである。最近では、電子辞書やインターネットも加わった。「宴」と「自衛隊」と「作家」くらいを検索システムに打ち込めば、あっさりと「三島由紀夫」が出てくる。
2つは、やはりそれなりの認知的な努力と工夫である。
記憶の衰えを自覚したら、それを補う努力と工夫が必要である。無駄な努力や工夫もあることはある。しかし、最初から無駄と思い込んでしまって何もしないのは、ますます状況を悪くする。
記憶するための体験的なノウハウは持っているのだから、それをフル稼働させるのである。
頭は使えば使うほど、それも酷使すればするほど、良くなる。今はやりの小学生がやるような計算訓練や頭の訓練でもよい。自叙伝の執筆でもよい。ともかく頭を使うことである。
さらには、記憶力アップの工夫をあれこれしてみる。学生の顔と名前が一致しなくなったら、写真を撮らせてもらって覚える。折りにふれて思い出してみる。書いて覚える。場合には、語呂合わせ、意味づけなどの暗記術を使ってみる。

****コラム「暗記術」
 2005年7月4日、原口證氏(59)が円周率83431桁の記憶を達成し、ギネスブックに載った。
円周率は、無限小数であることから、こうした暗記術の素材としてはもってこいのところがある。かつては、友寄英哲氏の4万桁の暗記がよく知られていた。
それにしても、こんなことをして何の得になるの、という疑問はつきまとうが、知的大道芸の一つと考えれ、それはそれで意味があるのだと思う。
自分では、円周率記憶術を携帯電話の番号を覚えるのに使っている。「縄で肉をしばって、婿が組に届ける」である。名詞部分が2桁の数字列の読みに対応するものとなっている。円周率記憶では、
これを延々とやるのである。
************

1.3 高齢者は結晶性知能で勝負する

●2つの知能
知能がどのような因子で構成されたいるかについては、いろいろの説があるが、最近よく使われているのが、結晶性知能と流動性知能という分類である。
結晶性知能とは、知識にかかわる知能、流動性知能とは課題解決にかかわる知能である。
 知能のこの分類が便利なのは、両者が比較的独立していて、たとえば、高齢者の知能は、流動性知能に関しては劣化しているものの、結晶性知能のほうは、特別な記憶障害にでもならない限りそれほど劣化しない、というような話しができるところにある。

●一度覚えたことは忘れない
知能に関しては結晶性知能は高齢者でもそれほど劣化しないが、さらに、加齢とはほとんど無関係に高い水準に維持されている記憶の領域もある。
たとえば、歩いたり自転車に乗ったりといった運動技能、あるいは、読み書きそろばんといった認知技能は、身体の機能障害を起こさない限り、かなり高齢になっても維持されている。
こうした運動技能や認知技能を支えている知識が、手続き的知識と呼ばれている。
手続き的知識の習得には、膨大な練習時間が必要とされる。しかし、ひとたび一定の段階まで出来るようになれば、その巧拙こそあれ、あとはほとんど一生できるのが普通である。シニアテニス大会などをのぞいてみると、びっくりするほど高齢の方々が楽しそうにゲームをしている。
手続き的知識の特徴は、最初こそ、あれこれと言語的な指示や手取り足取りによる教授が必要であるが、次第にそうした教授内容を意識せずとも、むりむだむらなく(3む)できるようになることである。これが知識の暗黙知化である。
 こうした暗黙知に支えられた技能のレパートリをどれだけ若いうちに身につけたかが、老後の生活の豊かさを左右するといってもよいようなところがある。

●高齢者の持っている暗黙知を活用しよう
ここでやや話しが大いに飛ぶことになるが、リストラや団塊世代の退職の話題とからめて、高齢者の活用について一言。
うれしいことに、中高年者を対象としたリストラの嵐が吹きすさんだ5年前とは少しずつ情勢が変わってきたようだ。団塊世代の大量一斉退職の時期を迎えて、企業では、退職年令に近い高齢者の力量がようやくわかってきたらしい。なんとかもう少し企業にとどまってくれないかと言い出すようになってきた。高齢者がその企業の中で長年にわたり蓄えてきた暗黙知をもう少し活かしてほしいというのである。
暗黙知は、暗黙なので、言葉ではっきりと表現できないところがある。技能にはマニュアルとして残せる部分と、いわく言い難しの暗黙知の部分とがある。その暗黙知の部分はその人がいなくなると企業の現場からもなくってしまう。それは困るというのである。

コラム「現場力が落ちてきた!」****
 日経ビジネス(04年3月8日号)による「製造業の工場長227人を対象にした調査」の一端を紹介してみる。
○「現場の力が落ちていると感じている」かと聞かれて
  そう思うと答えたた割合が 54。2%。
その背景としては
○「技術の伝承や教育体制の不備で、働く人に充分な知識や経験を  与えられていない」を指摘する割合が 71。7%
*************************

工場火災、石油タンク火災など、信じられないような「想定内」工場災害が多発しているだけに、企業としては事は深刻である。
暗黙知の継承は、OJT(on the job trainng)しかない。その人と一緒に仕事しながら、見よう見まねで覚えていくしかない。その人がいなくなったら困る。そのことに企業が気が付いたのである。
 現場力の再構築が焦眉の急であるとして、作家で元旋盤工の小関智弘氏は次のような味わい深い言説を披露している。
 「大量生産の時代は、人間は”マイナス要因”でした。まあ、人間はなまけたがるし、不平は言うし、おしゃか(不良品)は出すし、できるだけ排除した方がいい。ーーーところが、多品種少量ですぐれた製品をつくるには人間の技と知恵が不可欠です。人間を”プラス要因”としてとらえ直す。町工場が持っていた”現場力”を見直す動きが、大企業の現場にも出てきています。」(朝日新聞朝刊、05年1月12日付け)

●処理速度が落ちるので要注意
高齢者の交通事故がどんどん増えている。若い頃に身につけた運転技能である。いつまでも運転できるはずとの思いは強い。この思いは、前述したように心理学的には間違いではない。しかし今度は、「ただし」と言う話しをしなければならない。
高齢になっても結晶性知能はあまり劣化しないのに対して、流動性知能は低下してくることはよく知られた事実である。
ところが最近の研究によると(ディアリ「知能」岩波書店の基づく)、これら2つの知能よりももっと根源に情報の処理速度の因子があるらしいことがわかってきたのである。そして、高齢者は、この情報処理速度が遅くなるがゆえに、知能全体、とりわけスピードを要求される流動性知能でより得点が低くなるらしいということがわかってきたのである。
言われてみれば当たり前のこの事実は、2つの点で重要である。
一つは、時間さえかけることができるなら、高齢者の知能劣化という事実は消えてしまうかもしれないということ。じっくりと時間をかけて解いてよいなら、問題解決でも高齢者でも若者に負けないくらいの力を発揮できるのかもしれないのである。
もう一つは、逆に、即応が要求される状況では、高齢者は能力的に太刀打ちできないということ。瞬間の判断と動作が随所で求められる車の運転のような状況は、高齢者にとっては非常にリスクが高いことになる。
この点を自覚できれば、高齢者も能力に応じた生活を楽しむことができるし、そうすべきだと思う。

  • 高齢者は抑制が効かない
高齢者の認知特性に関してもう一つ。2005年9月に開かれた慶応大学での日本心理学会のワークショップで、都立老人総合研究所の権藤先生からお聞きした話し。
それは高齢者の認知特性にはもう一つ、抑制力が下がってくるということである。何でも取り込んでしまったり、あれこれ考えてしまったり、思い付くものをどんどん口に出してしまう傾向があるらしいのである。
体験的には納得しがたいところがあるが、まわりの高齢者を見ていると思い当たるところがある。たとえば、
  • しゃべりはじめると止まらない
  • 用語や名前などの混同が起こす
  • 行動する時にあれこれやってしまう



1.4 覚えられない

●覚える力も低下する
記憶には、覚え込む(記銘、符号化)と蓄えておく(貯蔵)と思い出す(想起、脱符号化)の3つの局面がある。これが三位一体で機能しているときに、記憶が十全に活動していることになる。
これまでは、もっぱら加齢に伴う想起機能の劣化の話しをしてきたが、さらにもう一つの難敵、記銘力の劣化とも馴染まなければならないという話しをここでは取りあげなければならない。
TVも新聞も比較的よく見たり読んだりする。時勢に遅れているという不安を感じることはあまりないのだが、それでもいつ頃からか、ニュータレントの名前はもとより顔も昔ほど鮮明には記銘できなくなってきた。音楽などは、いつ聞いても耳に新しい。
前向性健忘という記憶障害がある。たった今見聞きしたことをただちに忘れてしまう病気である。したがって、与えられる情報はいつもいつも新情報ということになる。
筆者の加齢に伴う記銘力の劣化といっても、そこまでひどくはならないが、加齢に伴って新しいことを覚える力が落ちるのは、筆者のような知識を売り物にして生活している人間にとってはつらいものがある。

●さらにこんな記銘力の低下がある
 さらに、個人的な記銘力低下の事例をいくつか。
・電話番号を耳で聞いたあとメモしようとしても、うまくすべて の数字を再生できない。
・本を読んでいて、「前者はーー」と書かれると、もう一度1,2行戻って対応を確認しないとだめ。
・数品の買い物の合計の暗算ができない。
・TVのクイズで時間制限のあるものは、問題を理解することからして間に合わない。
いずれも、一時的な記憶(短期記憶)、つまり高々20秒程度の間呈示される情報の記憶の性能が落ちているためである。

●マクロ情報は大丈夫
一時的な記銘力の低下は確実であるが、しかし一方では、たとえば、本を読むことを考えてみると、記銘力の低下を補う機能がきちんと働いていることも実感できる。
本を読むには、本に書かれている内容を次々と取り込むことになる。その表面的な字義通りの情報の取り込みの効率は確かに悪くなっている。
しかし、それを補うかのような機能が間違いなく働いている。
その一つは、連想機能である。本の中の一つの言葉、文、あるいは、マクロな内容、いずれについても、関連知識が刺激されて連想が活発に起こり、字義通りの意味をはるかに越えた世界を味わうことができる。充分な関連知識のない若者にはこれは無理である。
もう一つは、マクロ情報についての取り込みと処理の効率は、かなり良いということである。
本で言うなら、概要、全体構成、主張のポイントなどについては、そうした情報を処理するノウハウも知識が豊富なので、それほど苦労しない。
たとえば、目次をじっとながめれば、概要や構成はつかめる。はじめにと終わりにや要約をしっかり読むと、著者の主張や言おうとすることがつかめる。いずれも、関連知識が豊富な高齢者ならではの認知方略の発揮である。





 

◆傍観者効果(by—stander effect)」心理学基本用語

2020-06-15 | 心理学辞典

◆傍観者効果(by—stander effect)
車中で暴漢に襲われたとき、誰も助けてくれないというようなことが起きるのはなぜか。誰かほかの人が助けるだろう(責任の分散)、自分だけめだちたくない(評価懸念)といったことにより援助行動が起こらないことがある。これを傍観者効果とよぶ。


74歳vs77歳

2020-06-15 | 社会
アメリカ大統領トランプ氏は74歳。
対立候補バイデン氏は77歳。
ちなみに、安倍総理は65歳。
もう一つちなみに、わたくしは77歳。74歳まで働かせていただいた。

アメリカには定年という制度はないらしい。
でもねー、いくらなんでも、世界をリードするアメリカ大統領でっせ。

権力欲なのか、政治的使命感からなのか。
いずれにしても、そろーりと退く見識もあってほしいなー

「参考」
 自民党の二階俊博幹事長は15日の記者会見で、衆院選比例代表の候補に適用されている「73歳定年制」に疑義を呈した。被選挙権年齢が公選法で定められているとして「上限の年齢をとやかく言うべきではない」と述べた。 (産経新聞、20・6・16)





ユニクロ、爆買い

2020-06-15 | 心の体験的日記
夏物、これまで買ったものがすてるほどあるはずと
家中、探し回ったが、ないない。
リノベで、ごっそり廃棄してしまったらしい。
ならばと、ユニクロに出撃
Tシャツ
ポロシャツ<<こんな名称、もはや死語?
短ソックス
ごっそり買ったが、安いねー


認知と学習の心理学——知の風景 はじめに

2020-06-15 | 認知心理学
古ーい本の草稿が見つかりましたので、
1章ずつ連載していきます。
なお、完全原稿ではありません。
図表もないし、コラムなどは本文なしということもあります。
あくまで草稿ということでざっと読みしてください。

05/8/11海保  

培風館 認知と学習の心理学——知の風景

はじめに

  • 知の現場で働いて40年
認知の心理学、認知の科学の研究者のはしくれとして40年働いてきた。
最初は、文字認識の研究から入り、漢字情報処理の研究を経て、実験室の外に出て、取扱説明書をわかりやすくする研究、インタフェースの研究、さらにヒューマンエラー研究を行ってきた。
基礎研究からはじめて実践研究へという研究者としての一つの典型的な歩みであった。
大げさな言い方になるが、これは、知の生成の現場である。
また、24歳で徳島大学の助手として働かせてもらって以来、大学での教育にも携わってきた。それは、まさに知の消費と流通の現場であった。
こうした個人的な知的体験の中味を紹介しながら、そこから発展して自由自在に、知をめぐって論じたり、考えてみたりすることが、本書の主旨である。
テキストではない。個人的な思いを込めた「認知と学習の心理学」にしてみたつもりである。

●誰に読んでもらうか
読者対象として想定したのは、大学2年生くらい、あるいは、認知科学や認知心理学ってどんなものとの興味を抱いている隣の専門家の方々である。
そうした読者が、本書を読んで、みずからの知と、社会における知についての関心を深めていただき、本シリーズの2部で構想されているより専門的でオーソドックスな認知心理学および学習心理学の学びへと進んでいただければ、言うことなしである。

2005年8月11日
******

  • 本書のねらい
 知の包括的な科学である認知科学が登場してから半世紀あまりが過ぎた。この間、知的マシーンとも称せられるコンピュータの驚異的な進化に引きづられて、人の知について研究してきた認知心理学も、研究上のドグマ(立場)を幾度か変えながらも、膨大な知を蓄積してきた。
本書では、認知科学と認知心理学とをベースに、今社会で起こっている知をめぐる風景の変貌について自在に論じてみたい。
とやや大げさな言い方になったが、自分の知的な体験をベースに縦横に「知」について論じてみたい。

このことによって、本シリーズでの本書の位置づけにふさわしい「認知と学習の心理学」への招待にもなるし、また、そこで蓄積されてきた知の活用の例示にもなるのではないかと思う。

10年前の今日の記事

2020-06-14 | 心の体験的日記
昨日は、たっぷりテニス
土曜日もテニス=>晩酌=>おなかにきた
そこで、今日は、ノンアルコール「フリー」2本で晩酌
実に気持ちよく、酒乱もどき
これ絶対におすすめ
食もすすむ
飲酒運転、きびしきおり
飲食店で、もっとだしたらどうか
ただし、これまでのノンアルコールは味がいまひとつ
その点、フリーは、実においしく飲める

買い物券で買い物

2020-06-14 | 社会
今日は、たまりにたまった買い物券だけで買い物をした。
クレジットカードのポイント還元で溜まったもの。
最近は、こうしたポイントが無視できないほど広まっている。
先般は、リノベーションしたことによるポイント還元もあった。
コンビニなどでの少額の還元もある。

でもねー
面倒。

使い方のわからないポイントもあるしねー



回想「思い出話が元気を作る」ポジティブマインド作り

2020-06-14 | ポジティブ心理学
回想「思い出話が元気を作る」ポジティブマインド作り

●回想療法
 高齢者用の心理療法、というよりケアー(介護、援助)技術の一つとして回想療法というのがあります。
 回想療法とは、過去の思い出を引き出して、高齢者の頭の働きを活性化し、さらに、過去を思い出させることによって、自分の人生の物語作りをさせようというものです。
 活性化とか物語作りという耳なれない言葉がいきなり出きましたが、これについては、のちほど説明することにして、話を続けます。
 自分も現在77歳。
 過去が忽然と思い出されることがあります。ほとんど何の脈絡なしに思い出すこともありますし、その時その場の何かに触発されて思い出すこともあります。
楽しい思いでもありますが、つらい、悲しい、思い出したくないことも思い出してしまうこともあります。
楽しい思い出は、気持ちを元気にしてくれますが、反対に、つらい思い出は気持ちを落ち込ませます。
できれば、楽しいことを思い出したいものですが、そう都合よくはいきません。
そこで、ここでは、もっぱら楽しい思い出の回想が、頭を元気にする話をしますが、その前に、つらい、悲しい思い出の回想はどうするかについて、先に一言述べておきます。
そんな回想はないのに越したことはないのですが、そんな思い出ごまんとあるはずです。そして、あるときふと脈絡なくそれが頭に浮かんできてしまいます。
でも、そうした回想も、実は、回想することで心が開放されるということもあります。無理にそうした回想を閉じ込めて思い出さないようにするよりも、むしろ思い出すことで、気持ちが楽になることもあります。そして、思い出すたびに悲しい、つらい気持ちがだんだん弱まって冷静に見つめることができるようになってくるところもあるはずです。
このように考えれば、回想も、プラスもマイナスも含めて、頭を元気にする心の働きとして活用していきたいものです。

  • 回想ってどんなもの
記憶には、覚えこむ(記銘)、覚えたものを保存しておく(貯蔵)、保存しておいたも
のを思い出す(想起)の3つの局面があります。
回想は、想起の一つで、自分の昔々の経験(エピソード)を思い出すことです。
昔々のことを思い出すのですから、ちょっと前を思い出しのとは少し違っています。その違いのいくつか。


①必ずしも事実が思い出されるわけではない
 一般的に思い出せる量も思い出した内容の正確さも、時間に反比例します。名前、場
所、エピソード、いずれも、昔になればなるほど思い出は曖昧になってきます。したがって、思い出せたとしても、どうしても不正確なものになってきます。
②回想には一貫性がある
回想された内容は曖昧で不正確だとしても、思い出した人にとっては、それなりに一
貫したものがあります。なぜかというと、一貫性があるように自分で記憶している内容を編集してきているからです。編集を促すのは、自分自身やあなたの周囲に常にいた家族などです。
 先ほど、「物語作り」という用語を使いました。記憶内容の一貫性のある編集とは、この物語作りと関係します。
 ここで少しやや面倒で長に道草をします。でも、大事なことなのでちょっと我慢してお付き合いしてください。できるだけ、わかりやすく説明しますので。
 「あなたは何者?」といきなり聞かれても困ってしまうと思いますが、実は、中学生頃から、陰に陽に、こんな問に悩まされ続けているはずです。

自分にはどんな才能があるのだろうか
自分の性格は
自分は人に好かれているのだろうか

 自分なりの世界(自我)が広く深くなっていく時期だからです。
 もとより「自分が何者?」かなんてビッグな問にただちに答が出せるわけではありません。でも、それが気になってしかたがないのが、青年期なのです。そして、青年期とは、その問の答を見つけるために、あれこれと格闘、葛藤する時期なのです。
 時には、使命感に駆られてのボランティア活動にのめりこんだり、時には、怠惰で自堕落な生活にはまり込んだり、となります。こんな時、あなたは自分なりの一貫性のある自分作り、つまり「自分物語作り」をしているのです。
 青年期は、その「自分物語作り」が混乱しています。というより、いくつもの物語作りが同時進行しています。過去と現在と未来とが渾然一体となって進行します。
だから大変なのです。あまりの混乱ぶりに、心が耐え切らなくなってしまうことさえあります。その混乱が収まってくると、つまり、一貫性のある物語が出来上がってくると、青年期が終わりに近づいたことになります。
 さて話を元に戻します。
 回想の一貫性の話でした。
 高齢者の回想は、青年期のこうした自分物語作りの経験も含めて、その時々でやってきた物語作りの経験の総まとめになります。一見すると、ばらばらな回想内容のようですが、
たとえば、今の自分をしあわせだと思っているひとは、幸せ物語を作りあげているエピソードを回想します。それは、たとえ、経験したときは、つらく悲しいものであっても、「あの経験があったからこそ今のしあわせがある」というように編集されることになります。
  • 感情的な要素が入り混じっていることがほとんど
うれしいかったことや、反対に悲しかったこと、それも凄くうれしかったことや、反対に凄く悲しかったことがよく回想されます。
 回想されるのは、このように強い感情を伴うエピソードが多くなります。いたずらしてひどく叱られた思い出、艱難辛苦のすえ試験に合格した思い出などなど。
 ただ、その感情は、回想されるときには、客観的なものになっています。そういえば、涙を流しながら喜んでいたなーとなります。
さて、ここが、回想療法に関係してくるのですが、心を元気にする回想内容は、言うまでもなく、ポジティブな感情を伴うエピソードになります。

  • 頭を元気にする回想をする
さて、では、どうすれば頭が元気になる回想ができるのでしょうか。
一つには、今現在が幸せと思えること、感じることです。
  幸せをと思う(幸福感)については、別のところで、大事なキーワードとして取り上げますので、ここでは、それほど深く考えずに常識的な意味でとっておいてください。
 なぜ、幸せ感なのか。それは、楽しい時には楽しいことが、悲しい時には悲しいことが思い出されるからです。これをポリアンナ原理と言います。
 もう一つは、幸せ物語を持つことです。
 自分の人生を振り返り、さらに、将来を見すえて、自分をポジティブな存在として自分なりに納得できることです。そのためには、幸せエピソードが必要になります。必要になれば、自然に思い出すことになります。
幸せ感と幸せ物語作りが幸せエピソードの回想を促すわけですが、実は、その逆もありえます。幸せエピソードの回想が、幸せ感をさらに強み、幸せ物語をもっと精緻はものにするのです。
つまり、幸せエピソードの回想は、幸せ感と幸せ物語と行ったり来たりきたりしているのです。この往復が大事になります。










そして、こうした往復がどうして頭を元気するかは、おわかりですね。
往復ですから、どちらから出発してもかまいませんが、一番楽なのは、幸せエピソードの回想だと思います。これまでの人生を振り返って何かうれしかったことを一つでも2つでも思い出してみてください。だんだん幸せな気分になってくるはずです。
そして、自分をほめてやりたい気分になってきませんか。そこで、自分についての幸せ物語作りをするのです。「貧しかったけれども、お母さんはかわいがってくれた」「才能はあまりないと思うが、よくここまでがんばってきた」などなど、物語といってもそれほど大げさなものを考える必要はありません。自分の誇れるところをつないでいけばいいのです。
こうした好循環を促すのが、思い出品です。写真、表彰状、あるいは給料明細など。自分の場合は、自著です。そんなものを時折、引っ張り出しては、幸福回想にひたってみるのです。

なお、今日のgooニュースに、大学の卒業アルバムを購入するのは、圧倒的に女子学生が多いとありました。思い出への思いにも男女差があるようです。
 思い出すのは、頭の働きです。その働きが活発になします。それはとりもなおさず、頭が元気になることにほかなりません。
 





図 class="fr-fic fr-dii">

多幸感

2020-06-14 | 心の体験的日記
散歩の途中、なんだかわけもなしに、気分うきうき、高揚感を感じた。
スキップして歩きたい気分。
多幸感という状態かなー



「参考」wikipediaより
多幸感(たこうかん、英語: Euphoria)、ユーフォリアとは、非常に強い幸福感、ウェルビーイングのことである[1][2]。 特定の自然報酬、有酸素運動、笑い、音楽の聴取、作曲、ダンスなどの社会的活動は、多幸感を引き起こしうる[3][4]
愛情による至福感や、競技で勝利したときの陶酔感、オーガズムは、多幸感の例である[3]。 また、多幸感は宗教的儀式や瞑想によっても生じうる[5]。 特定の薬物の副作用として生じる場合もあり、また、精神や神経の疾患によって生じる場合もある[6][7]。 高齢者が自然と感じるようになる幸福感も多幸感の一種とされる(老年的超越)[8]。
脳内で、快楽などを司るA10神経のシナプス間に、幸福感を司る神経伝達物質であるドーパミンが、大量に放出されている状態とされる[要出典]。

認知と学習の心理学」連載はじまり

2020-06-14 | 認知心理学
古ーい本の草稿が見つかりましたので、
1章ずつ連載していきます。
なお、完全原稿ではありません。
図表もないし、コラムなどは本文なしということもあります。
あくまで草稿ということでざっと読みしてください。


05/11/20海保



1章 記憶の衰えと馴染むーー記憶力
●講義中の記憶障害に悩まされる
●一部しか思い出せない
  • 名前が思い出せない

1.2 ぼけに対応する
●認知症にはなりたくない
  • ぼけに対応する

1.3 高齢者は結晶性知能で勝負する
  • 2つの知能
●一度覚えたことは忘れない
●高齢者の持っている暗黙知を活用しよう
●処理速度が落ちるので要注意
  • 高齢者は抑制が効かない

1.4 覚えられない
●覚える力も低下する
●さらにこんな記銘力の低下がある
  • マクロ情報は大丈夫

2章 ミスとともにむーーミス耐性力 11p

2.1 ミスだらけの毎日
  • ドジ日誌
●ドジ日誌を書いてよかったこと

2.2 魔の一瞬
●ヒヤリハット
●魔の一瞬を作り出すもの

2.3 ミスしながらいきいき生きる
●ミスは成功のもと
●ミスが成功をもたらす
●考えどころその1「失敗についての知識を豊富に」
●考えどころその2「強すぎる正解志向は要注意」
●考えどころその3「失敗と共存する」
●考えどころその4「失敗体験を通して失敗に強くなる」
●考えどころその5「失敗を”まあ、いいかにする”心の訓練をする
●失敗に強い人、弱い人
***

3章 書くーー情報生成力

3.1 書くのが好き
●書けなくて七転八倒
●書くのが大好き人間に大変身

3.2 書くのがつらいのはどうして
●書くのは面倒
●思いの世界と表現の世界とのギャップが大きい
●書くことを制約するリテラシーが面倒
  • あらたまったお膳立てが必要

3.3 書くことが好きになるために
●書けなくとも困らない?
●ともかく書くこと
●自分を出す
●読み手を意識すること
●外的制約を課す

3.4 文章作成環境が格段に良くなった
●「原稿用紙」はまもなく死語
●ワープロがもたらしてくれたこと
  • 自己表現の場が広がった

4章 コンピュータで仕事をするーー知的道具活用力

4.1 コンピュータとともに40年

●ドッグイヤで進歩するコンピュータとともに
●コンピュータにはまる
●何が何やらわけがわからない

4.2 インタフェース研究
●認知工学とは
●インタフェースにおけるわかりやすさとは

4.3 メールを開けるのが楽しみ
●まずはメールを開ける
●メールリテラシー
●ボーダレス性
●瞬時性と応答性
●ビジュアル性
●保存・検索性

5章 研究するーー創造力
5.1 こんな研究をしてきた
●基礎研究からスタート
●基礎研究はなぜ大事なのか
●基礎研究から応用研究へ
  • 応用研究だけはだめ

5.2 知の生産をする力
  • 発想力
●企画力
●実行力
●解析力
●表現力
******
6章 本を作るーー情報編集力

  • 43冊の本を作ってきた
●本作りの内容
●本ができるまで
6.2 本作りは楽しい
●論文を書くのとの違い
●表現上の工夫をするのが一番楽しい
●あれこれ構想をめぐらすのも楽しい

6.3 本つくりも苦労はある
●原稿が集まらない
●バグが消えない

6.4本が読まれない
●本が読まれない
●知識の体系度が低下する
●本を読まないと頭が馬鹿になる

  • ******
7章 大学で教えるーープレゼン力   p11

7.1 大学で教えて40年
●授業遍歴
  • 大学の授業

7.2 講義をする

●講義はしんどい
●内容と方法と熱意
●授業の技術
●熱意

7.3 授業を評価する
●授業評価花盛り
●授業評価をしてもらってわかったこと
●教員管理用の授業評価は危険
●生徒の反応を絶えずモニターする

7.4 演習と実習で鍛える
●演習で発想力とプレゼン力と討論力を鍛える
  • 実習で「社会」を体験する

7.5 大学生の学習状況
●大学に入ると大学生の学習習慣が激変する
●学習への動機づけの低さ

8章 コンピュータ・ゲームで楽しむーー知的娯楽力

8.1 ひそかな楽しみ
●一人こっそりマージャンゲーム
●昔覚えた遊びの復活

8.2 手軽さ
●遊ぶのに努力がいる
●遊びの面倒さこそ大事
●コンピュータゲームは子供にさせるな

8.3 即応性
●反応があるのはうれしい
  • 人間になじむ即応

9章 テニスをするーーー運動技能力

9.1 テニス歴40年
●職住近接がテニスをする余裕を
●楽しむだけのテニス
  •  練習嫌い
●上達しない
●うまい人ほど練習する

  •  なぜ練習が嫌いなのか
●練習すれば上達する
●競争のほうが楽しい
●練習そのものが嫌い

  •  それでもうまくなりたい
●知は力なり
●見よう見まね
●ずるさで勝負

 


10章 ドライブするーー安全保持力

10.1 三大趣味の最後はドライブ

●中年になってはじめてマイカー
●ドライブが趣味
●行動範囲が広がるのは楽しい

10.2 ドライブで事故をしないコツ

●これほど道路が整備されているとは
●魔の一瞬
●危険を予知する
●スピードを出さない
●注意を自分で管理する
●注意特性から人を分類してみる
●上達する
●仕掛けを知る
  • 頭の使い方の上達

8.5  まだあるコンピュータゲームに熱中させるもの
●達成感
●挑戦心
  • 集中性
  • コントロール感

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9章 テニスをするーーー運動力

9.1 テニス歴40年
●職住近接がテニスをする余裕を
●楽しむだけのテニス
  •  練習嫌い
●上達しない
●うまい人ほど練習する

  •  なぜ練習が嫌いなのか
●練習すれば上達する
●競争のほうが楽しい
●練習そのものが嫌い

  •  それでもうまくなりたい
●知は力なり
●見よう見まね
●ずるさで勝負