今日のキャンプ地は南房総市千倉にあるオレンジ村キャンプ場だ。養老渓谷からは勝浦にでるのが近いのだが、なみはなにある店にゆきたいので、大原にでて海岸線を南下した。お日様はでているが走っていると薄ら寒い。気温は14℃から17℃ほどだった。目的地は四季という食事処だ。2015年に利用して、とても美味しかったので再訪したいと思っていた。
4年もたっているので営業しているのか不安だったが、店は以前のままにあった。店内にはいり、女将さんに、前に来たときのおすすめの海鮮丼がとても美味しかったのだが、今もあるのかたずねると、もちろんあります、とのこと。大と小があり、私は前回小をたべたことを知って、今回は大をためすことにした。
注文するとお茶と野菜の南蛮漬け、イワシの煮物、漬物がだされる。
サンマのつみれ汁のお椀。
そして10分ほどで海鮮丼の大がやってきた。大ボリュームである。思わず、すごい、と言うと女将さんが頬をゆるめていた。
刺身がぎっしりとのせられているので、別皿にうつさないとたべることができない。サヨリや〆サバがおいしくて、石鯛ははじめてたべたがコリコリだった。ほかにも近海マグロにカツオに白魚、アジなど。2450円。食べきれないのではないかと感じるほどの盛り込みだった。
デザートのナシとブドウと種無し柿。茂原は水害でたいへんだが、これからゆく館山方面は大風による屋根の被害がひどいそうだ。大工さんが足りないのももちろんだが、瓦そのものも払底してしまっているとのこと。四季のあるいすみ市は被害がなくて、まわりはたいへんなことになっているから、なんだか悪いようだと女将さんは言っていた。
大満足して店をでた。5点満点平均3点で4点。また来よう。サザエ・カレーやサザエ丼もあるそうだ。
国道128号線の海岸線を南下してゆく。海は荒れていた。キャンプ場は予約がたくさん入っているそうだ。はじめて利用するところだし、混雑が予想されるので、15時にはつきたいと思っていた。
予定通り15時にオレンジ村の受付についた。国道から2キロほど入ったところで、暗くなるとわかりにくい立地だ。ここはみかん畑をキャンプ場にした施設である。みかん山にのぼるようにな感じで、結構な坂をあがってきた。バイク・ソロ・キャンプは1800円で、千葉のキャンプ場としては標準的な料金だ。
11月の土日だったが混雑していた。ほぼ満席でキャンプ・ブームなんだなと思う。
キャンプ場は手前に第一サイトがあり、私は奥にある第二サイトとなった。第二サイトまでは舗装林道のような道をゆく。みかん山の農道だから、車1台がやっと通れる狭いルートだ。
割り当てられたのはいちばん奥のスペースで、オフロード・バイクのグループと若いカップルの間だった。割とひろいスペースだが下はかたい土で、トイレと水場はとおい。キャンプ場は混雑していて、グループが多いから、ひとりだとなんだか場違いな感じで落ち着かなかった。それでもテントを手早く設営して、シュラフをひろげ、テーブルやイスなどをセットする。いつ暗くなってもよいように準備をおえた。
食材は何も買ってきていないし、温泉にも入りたいので、バイクで出かけることにした。スマホでしらべると、北をはしる国道128号線に千葉の地場スーパーのオドヤがある。そこに行って肉や酒などを手に入れた。風呂にも入りたいが、暗い道をキャンプ場までもどり、さらに狭いみかん山の通路を帰るのが心配だ。そこで何度か利用したことのある、磯料理の網元という店に、台風の被害がなかったことを確認して、風呂にはゆかずにもどることにする。網元は何事もなく営業していた。ここもまた来たいと思っているのだ。
17時にキャンプ場にもどってきた。そういえば無料のシャワーがあると聞いていた。受付でたずねてみると、自由につかってくださいとのことで、利用させてもらう。シャワーが使えるのはお得だ。そのシャワーは一つしかないが、誰もつかっていなかった。温水がでるが、この季節では寒いから、皆さん利用しないのだろう。じっさいにすぐに温水はでないから、寒かった。
17時半にテントにもどった。大盛りの海鮮丼をたべたのは13時だから腹はへっていない。それでビールを飲みだしたが、これを1本あけるのに1時間もかかった。飛行機がたくさん飛んでいた。ここは飛行ルートになっているようだ。
まわりのキャンパーを肴にして飲んでいると、キャンプ場の方がすだち?を差し入れてくれた。おばあさんがバスケットにいれて各サイトをまわられているのだ。こんなことははじめてで、トイレはウォシュレットできれいだし、水場も手入れが行き届いているから、こんなに人気があるのだなと思ったりした。
19時半をすぎてカット野菜を焼きだした。
その上に牛バラ肉をおいて、ジンギスカン風に調理する。肉はもっとよいものがほしかったが、ひとり分ではこれしかなかった。
肉はかたくて筋がおおかった。それでも熱々の肉野菜をステーキ・ソースで味つけして芋焼酎とともにたいらげた。となりのバイクのグループは北海道ツーリングの話をしている。昔は北のサムライのホームページを読んで、でかけたものだなんてことも喋っていて、サムライのキタノさんを知っているから、ドキリとした。そういえば去年の千葉キャンプツーリングでも、永久ライダーのステッカーを貼ったバンディットのNさんにお会いしたことを思い出した(興味のある方はリンクから永久ライダーのHPをさがしてみてください)。
キャンパーは装備派の人ばかりだった。大きなテントにコタツやストーブをおいたりしている。バイクのグループはスクリーンを張って、映画の汚れた英雄を上映していた。そしてほぼ全員が焚き火をしている。それはバブル崩壊後のキャンプ・ブームのときに、キャンプ場のほぼすべての人が、コールマンのツーバーナーでビーフシチューを煮ていた風景とだぶって見えた。日本人って、皆とおんなじことをしたい人種なんだよね。夜は星がきれいだった。