5時半に起床した。雨は5時ころから降りだしたが、予報どおりの強い雨だ。道の駅にはPキャンの車がたくさん集まっている。ほぼ満車状態だが、場所がよいから人気があるのだろう。車内の整理をして6時40分に出発した。
今日は車で移動なのでドライビング・サンダルだ。
旅の目的地はあとふたつだ。ひとつは新得町の山の中にあるペンケニコロベツ林道やレイサクベツ林道、オソウシサラウンナイ林道に岩間温泉など。もうひとつは屈斜路湖畔林道や開陽台、花咲ガニなどで、台風の被害をうけた新得は後回しにしたほうがよいし、今日は1日はげしい雨とのことだから、遠い目的地へ移動するのが合理的だ。そこで花咲港でカニをたのしんで別海でキャンプをすることに決めた。
地図を見てルートをきめようとしたが、面倒なのでスマホのナビにまかせた。おすすめをえらんで失敗したことがないし、私よりも優秀だからだ。
スマホにしたがって旭川の街をはしる。ここでも牛丼屋の朝定食をもとめてゆくも、店がない。北海道の人は牛丼をたべないようだ。しかたがないので、北海道のインフラとも言えるセイコマにはいる。たべてみたかった100円の焼きそばなどのメニューから、焼きうどんと大きなおにぎりをチョイスして朝食とした。
昨夜名寄のホクレンでゲットしたレッド・フラッグ。
ナビは昨夜走った国道40号線をもどり、比布から無料の旭川紋別道路にゆくように誘導しているようだ。私なら昨日来た道をまたつかうのは嫌だから、このルートはえらばない。しかしこれが最適な判断なのだろう。
ひどい雨の旭川紋別道路をゆくがここにはPAがない。どこかで休みたいと思っていると、道の駅しらたきの案内があらわれたのでここに入ることにした。
8時45分だった。道の駅の店はまだ営業していない。カーラジオの道路情報では石北峠が17時から8時まで通行止めと言っていた。夜間の通りぬけができないのは考えられないことだが、北海道の環境がそれだけきびしいということなのだろう。石北峠だけでなく、大動脈の狩勝峠と日勝峠、それに三国峠も通行止めになっている。目的地のひとつの新得町はここにあるから、この地域の林道は状況がきびしいと予想された。
ずっとバイクには会わなかったがこの先で何台かとすれちがった。バイクではしるのは辛い状況だ。ライダーには申し訳ないが、トランポで来てよかったと思った。
丸瀬布で旭川紋別道路はつきる。その後は国道で遠軽、美幌とすすむと空は明るくなり雨は止んだ。美幌のホクレンで給油をする。12,2K/Lの好燃費を記録した。単価は119円。
ここでブルー・フラッグをゲットした。フラッグの販売はライダーだけと言われたら、車に積んであると答えるつもりだったが、そんなことはどこのGSでも言われなかった。
美幌バイパスで美幌峠にのぼってゆく。北海道らしい雄大な畑があったので写真をとった。そして天候が回復したから、これから別海のキャンプ場でバイクをおろして、オートバイで花咲にゆこうかと考えた。
しかし美幌峠にのぼってゆくと霧がでて、雨もまた降りだしてきた。美幌峠は真っ白で視界がきかない。風も雨降りもつよくなってしまった。
何も見えないだろうが、道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠にたちより、展望台にいってみた。眼下に屈斜路湖があるはずだがやはり霧しか眼にはいらなかった。
道の駅の売店で土産物を買ってまた走りだした。
美幌峠をくだってゆくと霧ははれたが雨はつよくなった。和琴から土砂降りとなり、弟子屈、虹別にかけて時に嵐のようにふる。土砂降りはバイクでも耐えられるが、嵐のように荒れ狂う風雨の下では心が折れるだろう。画像は嵐の様子だが写真ではそれがまったくつたわらない。
宿泊予定地の別海をすぎ、厚床から花咲にむかう。嵐のような天気だし、時間も昼をすぎたのでカニの販売店が営業しているのか心配になってきた。悪天候で店じまいをしていたら洒落にならない。
春国岱原生野鳥公園の東海PAで休憩した。
風連湖が見えたがここも霧にかすんでいた。
ここではVストームが1台休んでいた。
14時20分に花咲港にある大八食堂に到着した。ここが目的地で幸い営業していた。
店にはいりカニをえらぶ。ひとりならこれくらいと女将さんがいうが、それよりも大きな700グラムのものをえらぶと、3450円とのこと。以前に来たときよりも値上がりしているが、これをお注文した。
以前とちがってカニをカットしてくれる。さっそくたべてみると、前ほど感激しない味だ。ジューシーさがないのだ。こんなはずではと思いながら花咲ガニをたべるが、店の男性がとなりでタバコを吸うのも気になった。
サービスで鉄砲汁をだしてくれたがこれは美味しかった。支払いの時に女将さんと話すと、カニは値上がりしているとのこと。キロ5000円だそうだ。
漁船がめずらしいので花咲港にたちよった。たくさんの船が停泊している。この後はゆっくりと別海ふれあいキャンプ場にゆくことにした。
原野や牧場があると車をとめて写真をとってゆく。別海ふれあいキャンプ場は前から利用してみたいと思っていたところだ。清潔そうな芝生のサイトが印象的で、ガイドによるとオートキャンプのようにつかえるとのこと。また別海の町まで近いから、歩いて飲みにゆけるのではないかと考えたのだ。キャンプガイドの別海市街図には炉端や寿司屋のほかに居酒屋ものっているので。
別海ふれあいキャンプ場に到着した。手続きに行くと料金は入場料が300円。テント一張りの料金をふくむ車の駐車料金が400円で合計700円とのこと。車中泊でテントを張らなくともこの価格なのだそうだ。因みに管理棟の裏には無料駐車場があり、そこにバイクや車を停めれば駐車料金はかからず、ソロ・テントは300円とのこと。わかりづらい設定だ。それに夜の20時から朝の7時までは、無料の駐車場もふくめてゲートが閉まるので出入りはできない。朝早くから活動できないのは大きなマイナス点だ。
700円の料金をはらって申し込みをする。居酒屋のことをきくと町のことは何もわからないとのこと。明日はバイクで外出するが、泊まらないかもしれないと言うと、車を無料の駐車場にとめておけばよいとのことだ。これらのやりとりを管理人としたのだが、多弁だが論理的に話せない人なので、これだけのことを知るのに時間がかかったし、話も混乱するのでやっかいだった。
町にもっと近いかと思ったら、中心部から2キロほどはなれている。管理人は歩けないと言うが2キロくらいならなんということもない。とりあえず隣接している温泉の効楽苑にゆくことにした。歩けば3分ほどだが雨なので車ででかけた。
効楽苑の入浴料は500円。モール泉という泉質で茶褐色のよい湯だった。
キャンプ場にもどって町にあるいてゆこうかと思ったが、行ってみて店がないのでは話にならないので、車で様子を見にゆくことにする。町にはセブンイレブンやセイコマ、コープがあり、スーパーのフクハラもあった。フクハラの手前によさそうに居酒屋があったが、またキャンプ場にもどって歩いてくるのが億劫になり、フクハラで食材を買って帰ることにした。
別海ふれあいキャンプ場は蚊が異常なほど多いところだ。しかし雨がはげしく降っているので今なら蚊はとべない。そこで車のリヤ・ゲートをあけて、それを屋根代わりにし、その下で肉を焼くことにした。車内でやると煙がこもってしまって難儀するのだ。
大型の椅子とテーブルをだして393円と格安で手に入れたステーキをやく。
カットして焼肉のタレをつけて頬張ると、肉は美味い。ビールをのみつつたべれば最高の味だった。
雨なのでショート・ブーツである。リヤ・ゲートの下なら雨は土砂降りでも気にならなかった。
食後は車内のマットの上にうつって焼酎をやった。豆がつまみだ。
車の走行距離429キロ。バイクの走行距離0キロ。