峠をくだって湖畔にでた。自転車のブレーキはきかないから下りは怖い。若いときはなんとも思わずに飛ばしたものだが、今はできなくなってしまった。
猪苗代湖の水がとてもきれいだ。
水際の道をゆく。
やがて秋山浜のキャンプ場にでた。野営は自粛してくださいと貼り紙がしてあるがーー緊急事態宣言は解除されて他県への移動も制限されていないーーキャンプをしている人たちがちらほらといた。
キャンプ場の中を通過してゆく。
次は舟津浜だがここに最後の上りが待っていた。たしかに登りはみっつあると知っていたが、難所の金山峠を越えたので、坂道はもう終わった気持ちになっていた。三つ目の山は距離は短かったが、足にきているのできつかった。
舟津の太田屋菓子店で、猪苗代湖一周のステッカーがもらえると聞き込んでいた。そこでどらやきと飲み物を買ったがステッカーはもらえなかい。情報が古かったのだろうか。ここで今日はじめてサイクリストに会った。ロードバイクの方だった。
昼時をすぎているので舟津で食事がしたいと考えていた。しかし食堂がないので、こむぎ、というパン屋にゆくことにする。ここはNHK・BSのこころ旅でもとりあげられた店だそうだ。こむぎでもステッカーがもらえると聞いていた。
こむぎでパンを買い、猪苗代湖一周のステッカーをゲットした。小さいものでステッカーと言うよりもシールである。こむぎは気持ちのよい、若いご夫婦がやっているお店だった。
スタートした上戸浜にもどってきた。アプリによると走行距離は57、9キロ。タイムは4時間44分4秒である。
こむぎのパンで昼食にする。ピザパンふたつにくるみパンがひとつだ。
こむぎのパンはおいしい。大田屋菓子店のどらやきは後日たべたが、小倉バターの変り種だった。
パンだけでは足りないのでカップめんも追加した。サイクリングはお腹が減るのである。
車内のようす。車中泊のときは自転車をたて、走行中はフロアに寝かせている。ここでクロス・バイクのサイクリストが通過していった。この日に見かけた自転車乗りはふたりだけだった。
明日は桧原湖を一周するつもりだ。桧原湖は高低差が130メートルと平坦で、距離も30キロと猪苗代湖の半分である。今日はどこかに車をとめて、自転車で会津若松の街を散策しようと思っていたが、まず高校生のときに友人をむかえにいった、猪苗代駅にいってみることにする。駅は昔日のイメージのままだった。
自転車で会津若松を散歩しようと思っていたが、『車中泊まとめ』を見ると、慧日寺の跡にある資料館で名水が汲めるとあるので、ここにゆくことにする。資料館について庭園を歩くと、観音堂があったのでおまいりをした。ご本尊は馬頭観音である。
慧日寺跡の庭園。
資料館の水は、山の上にある磐梯西山麓湧水群から、名水百選の清水をひいているのだそうだ。そこに車で行こうとしたが、途中から徒歩になるので引き返し、資料館で水を汲ませていただいた。
前述の車中泊専門サイトの『車中泊まとめ』を見ると、会津若松駅近くに450円ではいれる温泉があるとのことで、ここに車でゆくことにした。日帰り温泉・富士の湯である。ここは450円とは思えない源泉掛け流しの温泉で、ゆっくりとくつろぐことができた。