●鈴をならすタイミング
近年の御朱印帳やパワースポットのブームで宮参りはずいぶん身近になったきがします。そのおかげで宮参りの作法「ニ拝 二拍手 一拝」をしっている人も増えてきたような実感があります。管理人は大学生になってから覚えました。でも、覚えてから疑問に思うことがあります。
鈴っていつならすん??
ニ拝 二拍手 一拝を覚えてからは、この鈴をいつならすのかが分からなくなりました。
●屋台お祓いの玉串から
そこで、少し考えてみると、屋台出たちまえなどの玉串奉納にヒントがあるように思います。玉串を代表者が奉納した後、一斉にニ拝二拍手一拝をします。これは、屋台ではなく本殿においても同じでした。
玉串奉納という神さんへのアクションを起こしてから、ニ拝二拍手一拝という順番ならば、玉串の代わりに鈴でもいいようなきがします。
●三木市大宮八幡宮の記録文書から
大宮八幡宮当時の神職である池田忠左衛門右明が記した「神拝式」文政十一年*(1828、三木市立図書館所蔵)には、下のように書かれています。
まず柏手(かしわで)二回を打ちます。
お祓いや祈願文(今で言う祝詞だと思われます。)を読みます。
二回拝礼をして、鈴を三回ならします。
そして、最後に二回柏手を打ちます。
●二拝、二拍手、一拝はまちがい??
こうなると、二拍手、(お祓い祝詞)、二拝、鈴三回ならして、二拍手となってしまいます。しかし、これはあくまで神主さんの所作です。一般の参拝者は祝詞をあげないので、初めの二拍手はいらないともいえそうです。
となると「神拝式」にのっとるのであれば一般の参拝者は、二拝→鈴三回→二拍手となりそうです。
ですが、二拍手のあとにもう一回、頭を下げるのはあながち間違いとは言いきれないでしょう。「神拝式」と今の作法を掛け合わすならば、「二拝→鈴三回→二拍手→一拝」とするのが無難なところでしょうか。
とはいっても大事なのは、やっぱり心持ちです。某ボンクラ祭ブログ管理人のような、やれあそぶための大金、やれうまい飯などなど厚かましい願い事をするようなことがなければ、オッケーということではないでしょうか。
↑神拝式の題字
※神前で手を二回打つ行為は柏手(かしわで)と言います。今回は文献引用の時のみ、柏手ト書き、それ以外は拍手と書きました。
*三木市立図書館の登録では文政十年「神挿式」となっていました。一が小さく書かれていたので、汚れと考えていたようです。ですが、「文政十一戊子歳」の記述があり、戊子年は文政十一年となります。「挿」ではなく「拝」は写真のとおり、
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます