脚本、演出、編集すべてオダギリジョーのワンマン作品。主役の警察犬係は池松壮亮。そして彼(と視聴者)には担当する警察犬オリバーが、犬の着ぐるみを着た中年オヤジに見えるという奇妙な味わいのコメディ。
オリバーを演じるのはもちろんオダギリジョー。撮影現場はえらいことだったろう。本番のリテイクの演出をするのは着ぐるみの犬なのである(笑)。
キャスティングのセンスがいい。いつでも共演している印象がある麻生久美子。だから彼女にだけ厳しい演出が行われたとか。「おかしの家」仲間である嶋田久作、そして仲野太賀、宇野祥平、岡山天音、渋川清彦、染谷将太と渋いところを並べ、かと思えば佐藤浩市、橋本功、國村隼、柄本明と豪華な役者たちも用意されている。
音楽系に強いのもオダギリジョーの特徴でけっこうな役どころで細野晴臣とムーンライダーズの鈴木慶一が出ていたりするのだ。
これらはオダギリジョーの人徳あってのことだろうが、なんともシュールなネタが満載の脚本を、よくぞNHKがOK出したよなあ。人徳。
12年前に行方不明になった少女が、死体となって発見される。どうやら半ぐれチーム(リーダーが永山瑛太で切れまくっている)とやくざ(若頭の松重豊が急に「孤独のグルメ」的になるのがおかしい)の抗争が關係している……ようなのだが、なんとその真相についてはまったく語られないままに終わるのである。これがいちばんびっくり。
どうやら続篇の制作が決定したらしい。そりゃ、そうなるよな。そうしてください(笑)
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