第45回「はばたき」はこちら。
これで、「といのにゅうこう」と読みます。この時代のほとんど唯一のいくさ。大陸の女真族中心の外敵(東夷=とうい)が壱岐、対馬、そして九州を襲った事件。歴史知らずなのでこんなことがあったなんてちっとも知りませんでした。
大宰府では彼らを追い払いましたが、壱岐や対馬ではジェノサイドや拉致が行われたらしい。辻原登の「韃靼の馬」でふれたように、わたしたちがいつも見ている日本地図を逆さに見てみよう。いかに九州と大陸が近いのか。
その現場に紫式部がいる。おかげで宮中の権力争いばかりを描いていたこの大河の、初めての合戦シーンを味わうことができた。
周明(松下洸平)再登場。まひろ(吉高由里子)とディープな話を。
「わたしは、終わった女なのよ」
「おれの物語を書け」
しかし彼の物語の結末は無惨なものだった……
この大河では視聴率をなるべく意識しないできた。というか、常に10%前後でぴくりともしない。伸びなかったととるか、底堅いととるかはこの大河をどう評価するかでわかれるだろう。
わたしは午後6時からのBSで見ることが多かったので、およそ最初からレイティングにはカウントされていない。おそらく録画して見る層が大河には多いと想像されるので、その分も考えれば、10%は立派な数字ではないかとも思う。
ただ、わたしは録画してしまうと、安心してしまって観ないような気がするの。むしろ日曜の夜の一発勝負の方が緊張感ありあり。そのむかし、SONYのベータhi-fiを30万円もはらって買ったわたしが言うのもなんだけど。
さて、残り2回か。見逃さないようにしよう。っていうか、わたしはこの一年間、日曜の夜に一度も出かけていなかったってことか。地味な生活。