事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!2024年差額号 

2024-12-30 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2024年12月号「ポチッとな」はこちら

さあ、差額です。前にもお伝えしたように、これは民間との給与格差を解消するために、給与条例で引き上げられた部分を、4月から12月までまとめて支払うものです。今回はどのような明細になっているかというと、裏面に学校事務職員の先輩がつくってくれたお知らせを掲載したので参考にしてください。

ざっくりとおさらいすると、

・ボーナスを引き上げる

・特に若手の給料を引き上げる

ことが今回の主眼です。

いろんなことが影響して、今日の支給額は一様ではありません。で、だからこそわたしは去年もみなさんに宣言したのです。他人の手取りを気にするなと。

それなのにいきなり

「お前、いくらだった?」

と訊く不逞の輩が去年は続出。いったいどんな職場だ。知らないほうが今夜の忘年会は楽しく飲めるでしょうに。

画像は「両京十五日」馬伯庸著 ハヤカワミステリ
学校に勤めていてうれしいのは、あるルートからの情報で、年末のミステリランキングを他の人たちより先に知ることができること。日本国内篇は予想通り「地雷グリコ」の圧勝でしたが、海外篇はこの華文ミステリが1位。さっそく読んでみたら……たまげた。めちゃめちゃに面白いの。

時は明の時代。皇帝は首都を北京から南京へ(だから両京というタイトル)遷そうとしていた。その計画を背景に次から次へと主人公たちに危機が……お正月に読むのにぴったりの大作。朱元璋とか永楽帝とかを知らなくても全然だいじょうぶ。

2025年1月号「源泉徴収票」につづく

コメント (3)
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「ナイスガイズ!」The Nice Guys(2016 WB)

2024-12-24 | 洋画

ディスカスユーザーとなって長いわたしでさえ、どうしてこの映画をレンタルしたのかさっぱり。はて、どんな映画からこちらへジャンプしたのだろう。

主演のラッセル・クロウライアン・ゴズリング目当て?それとも大好きな私立探偵ものだから?

いやー借りてよかったです。すごく(わたしにとっては)面白い作品だった。1977年のロサンゼルスという設定がなんとも泣かせる。

音楽もかなり考えてセレクトしてある。キャプテン&テニール、キッス、アース・ウィンド&ファイヤー、ビージーズ、クール&ザ・ギャング、テイスト・オブ・ハニー、ザ・バンド、アメリカ(曲はもちろん「名前のない馬」)、ルパート・ホルムス、アル・グリーン……わかってるなあ。

あるポルノ女優の死に、示談屋(ラッセル・クロウ)と私立探偵(ライアン・ゴズリング)が、どつき合いながら(というか一方的にクロウがライアンをボコボコにするだけだが)からんでいく。暗躍する殺し屋、そして黒幕は……ああ定型とはいえ、だからこそうれしい。

とにかくシェーン・ブラック(「アイアンマン3」)の脚本がおみごとで、残虐な展開とギャグの配分がいい。

ラッセル・クロウは思いきり体重オーバーだし、ライアン・ゴズリングは大泉洋に見えてくるんだけど、それも味。

同じようなタイプの映画で思い出されるのはレニー・ハーリンが「ダイ・ハード2」の直前に撮った「フォード・フェアレーンの冒険」。やはり私立探偵のお話。評価は圧倒的に低く、ゴールデンラズベリー賞で最低作品賞をゲットしているくらいなのだが、わたしは大好きだった。今度はそっちにジャンプしてみようかな。

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うまい店ピンポイント きよ

2024-12-23 | 食・レシピ

「食楽(くら)」篇はこちら

「伍長、久しぶりじゃないすかあ」

「ま、いろいろあってな」

「例によってちょっとExcelが使えるだけで接待を。旧平田町の“きよ”」

「うまかったなー。海老と干し柿の天ぷら、ほいで蕎麦が絶品」

「で、酒は?」

「我慢した」

「え」

「帰ってからガンガン飲みました」

「やっぱり」

……今日はきよで冷酒を飲んだって建前で、帰っていきなり元同僚からもらった清泉川の吟醸酒をいただく。うめー。

でもね、お昼から飲んでいると、友人が亡くなったショックからまだ立ち直れていないのを自覚。ふううううう。

 

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日本の警察 その148「絶対零度」

2024-12-22 | 日本の警察

その147「こちら空港警察」はこちら

シーズン1を一気に借りて見始める。うわ。失敗したかなあ。警視庁でコールドケース(未解決事件)を担当する部署へ所轄から配属された女性刑事の桜木(上戸彩)が、事件に関わるにつれて成長していくというわかりやすいコンセプト。

でもね、いくら未熟さを強調するためとはいえ、桜木の行動はあまりに無茶。おかげで事件解決につながることが多いとはいえ、周りは迷惑をかけられっぱなし。ミステリとしてはゆるゆるで、うーん困ったな、と思ったら次第に調子がでてきたのでした。

上司に北大路欣也、杉本哲太、滋味深い先輩に中原丈雄という豪華なキャストも有効。

「BORDER」につづく

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明細書を見ろ!2024年12月号 ポチッとな。

2024-12-20 | 明細書を見ろ!(事務だより)

期末勤勉手当号はこちら

いきなりですが、令和7年1月から、紙の出勤簿が基本的に廃止されます。そして電子化されると。

なんかめんどくさいことをしなきゃいけないのか、と身構えなくてもけっこうです。いま行われている出退勤打刻システムを利用するので、“毎日きちんと打刻している人”にとって、押印しなくていいのですからむしろ楽になります。

ここで下を向いたあなた、事情はいろいろあるでしょうけれども(理解はできますよ)、ぜひとも打刻する習慣を身につけてください。

そこから先は、教育委員会と学校事務職員がタッグを組んでつくりあげた専用のExcelファイルにそのデータを吸い上げ、集計などをすることになります。打刻されていないと、学校事務職員がいちいちその日に出勤しているのか確認をとることになるので、めんどくさくてかなわないのでよろしくポチっとしてください。

にしても、これでようやく紙の出勤簿とお別れできるのか。長かったなあ。

今日の手取り額はいつもと変わっています。それは年末調整などの結果が反映されているから。所得税の欄に注目。

それと差額の支給日ですが、本日が県議会の最終日なので、いまごろ給与条例は可決しているはずです。某政党が現知事を支持する意外な展開なので、スムーズに議事進行してるんじゃないかな。支給は年内。

画像は「DORONJO/ドロンジョ」
アニメでよく使われる「ポチッとな」という表現は、タツノコプロの「ヤッターマン」において、ボヤッキーの声優だった八奈見乗児のアドリブが最初だったとか。

実写映画化されたときのドロンジョは深田恭子で、あきれるほど過剰なセクシー演技でしたが、WOWOW版では池田エライザが演じていて、シリアスなストーリーとうまくはまっていました。まあ、彼女が出ているから見たんですけど。

2024年差額号につづく

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「DORONJO /ドロンジョ」(2022 WOWOW)

2024-12-19 | テレビ番組

タツノコプロ創立60周年記念作品である。タイムボカンシリーズである。ヤッターマンである。ボヤッキーもトンズラーも出てくる。でも今回の主役はあくまでドロンジョ。

実写映画化されたときは深田恭子がドロンジョ役で、これがもうほんとにセクシーでした。まさかドラえもんをしのぐヒットになるとまでは思いませんでしたが。

さて、でもわたしがこのドラマをレンタルしようと思ったのは、あくまで主演が池田エライザだったから。これは楽しめそうだ。オープニングではあのエロい身体をくねらせ、キセルをくゆらせるいかにもドロンジョなポーズ。

でもドラマは圧倒的にシリアスなのでした。タツノコプロもこのコンセプトを了承したから貧乏くさいスポ根ドラマになったのだろうが、いやそれにしてもねえ。まあ、エライザを見ているだけで退屈はしないので最後まで見ましたけどね。

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「レヴェナント:蘇りし者」The Revenant(2015 20世紀FOX)

2024-12-18 | 洋画

一直線のストーリー。息子を殺した男を追いつめ、復讐を果たす。それだけ。それだけではあるけれど、自然光での撮影に徹底的にこだわった画面がとにかく美しい。しかし役者たちはたまらなかっただろう。美しいからこそ、アメリカ北西部の寒さが際立つ。

どうしてこの映画をこれまで見ていなかったかといえば、監督がアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(「バベル」「バードマン」)で、主演がレオナルド・ディカプリオとくれば、どんな映画か“読める”じゃないですか。もはやイニャリトウは名画しか撮れず、ディカプリオは力演しているに違いない……

読みどおりの作品ではあったけれども、突き抜けた感動があったことは確かだった。ノミネートどまりだったディカプリオはこの作品でアカデミー賞主演男優賞を獲得。イニャリトウはバードマンにつづいて監督賞をゲットしている。

共演はトム・ハーディ。音楽は坂本龍一です。

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光る君へ 最終回「物語の先に」

2024-12-17 | 大河ドラマ

第47回「哀しくとも」はこちら

日曜夜のおだやかな生活が、最終回オンエアの日なのにピンチ。

わたし以外の家族のみんなが新型コロナウイルス感染症患者となってしまい、だから普通なら感染者を隔離するものなのに、感染していないわたしの方が隔離されてしまったのだ。

「台所にも入っちゃだめよ」

いやしかし、わたしの部屋にはテレビもないぞ。正確に言うとテレビはあるんだけど地上波デジタルに対応してないの。いつの時代?

それでもなんとかダイニングで8時からのオンエアを拝見。いよいよ最後だ。

死の床にある道長(柄本佑)に、アラビアンナイトのように物語をつむいで延命をはかるまひろ(吉高由里子)。それをゆるす倫子(黒木華)。

先週は本妻の強さを強調していたが、最終回に至ってよじれていく。お妾さんならまだしも、長い時を経た結びつきがあるソウルメイトだと始末に負えない。しかし夫の命を長らえるためなら……

でも、亡くなった道長が、不在のまひろに伸ばした左手を、布団のなかにしまいこむあたりの本妻の意地は怖い怖い。

そしてまた旅に出るまひろ。

「嵐が来るわ」で、ジ・エンド。みごとな終わり方だ。

正直なことを言えば、去年の今ごろは「来年の大河はスルーだろうなあ」と思っていた。平安時代に興味はないし、源氏物語も読んだことがない人間が、一年間完走できるわけがない。しかしコンプリートできたのは(実は苦手だった)大石静脚本のチカラだと思う。

さて、来年は横浜流星の「べらぼう」か。森下佳子さんが「おんな城主 直虎」のリベンジが果たせるか、まずは観てみよう。

親友の葬儀に出る。帰って猫を抱く。

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「春画先生」(2023 ハピネット・ファントム)

2024-12-17 | 邦画

日本映画史上初めて、春画が無修正で多数登場する。エロチックであると同時に、どことなく笑える春画という存在と、映画の登場人物たちがシンクロする。内野聖陽のとぼけっぷりがいい。

あ、この映画にも柄本佑が出てる。よほど脚本を読むチカラのある人なんだろう。白川和子の無愛想さもいい。監督は「黄泉がえり」などの塩田明彦。

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「五葉のまつり」今村翔吾著 新潮社

2024-12-16 | 本と雑誌

かつて「八本目の槍」で賤ヶ岳七本槍の面々+石田三成を描いたと同じ手法で、秀吉の無茶ぶりに右往左往する五奉行を活写。

茶会、コスプレ、検地、刀狩り、花見など、イベントを下支えする能吏たち。武人たちからは軽んぜられ、嫉妬もされる彼らの矜持は、地方公務員としても(笑)参考になります。誰よりも、兵庫県の職員に読んでほしいかな。がんばって。ま、トップの器が違いますけれど。

邪悪さを全開にした千利休など、脇役も渋い。週刊新潮連載の長大な作品、これだけの長さなのにまったくだれないあたりもすごい。

っていうか、今村翔吾って無理してないすか。これだけのレベルのものをこんなに書いてだいじょうぶなの?今が勝負だってのはわかるんだけど……

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