事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

マイベスト2024 映画篇

2025-03-20 | 映画

キネ旬外国映画篇はこちら

それではマイベスト映画篇を。たいして本数を観ていないわりに、当たりが多かったのでベストファイブで。

1位「ラストマイル」

2位「PARFECT DAYS」

3位「オッペンハイマー」

4位「荒野に希望の灯をともす」

5位「月」

次点は「11人の賊軍」ということで。「ラストマイル」をトップにもってきたのは、日本映画にもっとこんなハードで緻密な娯楽映画が増えてほしいから。

DVDで観たのはたーくさんあって、だからベストテンでいきます。

1位「コントが始まる」

2位「不適切にもほどがある」

3位「モリコーネ」

4位「ケイコ 目を澄ませて」

5位「フェイブルマンズ」

6位「TOKYO MER」

7位「ヘルドッグス」

8位「正直不動産」

9位「ある男」

10位「Winny」

次点は「渇水」「月の満ち欠け」「バベル」あたりだろうか。そうです去年はやたらにテレビドラマを見ていたんだとあらためて。にしても「コントが始まる」には泣かされたなあ。「ヘルドッグス」は、演出のチカラというのはこういうことかと原田眞人に思い知らされたから。岡田准一の運動神経はあいかわらずだし。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第11回「富本、仁義の馬面」

2025-03-17 | 大河ドラマ

第10回はこちら

昨日は「べらぼう」にしても「御上先生」にしても、演出がさえわたっていた。役者の“間(ま)”がすばらしいのだ。寛一郎も松坂桃李も、ある申出に対して、間髪を入れずに受け入れる。男気を示すみごとな解釈だと思います。

にしても寛一郎はいい。

もちろん、血筋の問題はある程度影響しているのだろう。三國連太郎が祖父で佐藤浩市が父親とは、サラブレッドここにきわまれりだ。

しかし彼の作品の選択を観れば、よほど優秀なスタッフがいるか、本人が脚本を読めるかだ。俳優として初めて演技をしたのがあの「菊とギロチン」だったとはすごいし、以降もキネ旬ベストワン「せかいのおきく」(このタイトルは絶妙だった)や「ナミビアの砂漠」と傑作に出続けている。

かと思えば「グランメゾン東京」や「鎌倉殿の13人」などのメジャーどころも押さえているし、ラフカディオ・ハーンをモデルにした朝ドラにも登場予定だ。順風満帆に見える。

でも、異能の祖父と父を持ち、同じ業界を歩むことは、かなりきついことでもあるのもしれない。

「御上先生」の方はまもなく最終回。おそらく最初から見直すことになるだろうけれど、きのうの回はきつかったなあ。

わたしは事情があって兄弟のお話に弱い。だからブラピの「リバー・ランズ・スルー・イット」には号泣したものだった。

そしてこの「御上先生」も、失われた兄の存在を乗り越えなければならない展開だった。となりで観ている妻にばれないように涙をぬぐったけれど、バレバレだったんだろうな。兄が死を選んだのはまだ二十歳だったのだ。無惨だなあとつくづく思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マイベスト2024 キネ旬外国映画篇

2025-03-14 | 洋画

日本映画篇はこちら

つづいてはキネマ旬報ベストテン外国映画篇を。

1位「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン)ビターズエンド、ユニバーサル

2位「瞳をとじて」(ビクトル・エリセ)ギャガ

3位「関心領域」(ジョナサン・グレイザー)ハピネットファントム

4位「哀れなるものたち」(ヨルゴス・ランティモス)ウォルトディズニージャパン

5位「ファースト・カウ」(ケリー・ライカート)東京テアトル=ロングライド

6位「ホールドオーバーズ」(アレクサンダー・ペイン)ビターズエンド、ユニバーサル

7位「シビル・ウォー」(アレックス・ガーランド)ハピネットファントム

8位「夜の外側」(マルコ・ベロッキオ)ザジフィルムズ

8位「落下の解剖学」(ジュスティーヌ・トリエ)ギャガ

10位「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」(グレッグ・バーランティ)SONY

つくづく、オッペンハイマーを観ていてよかった。そうでもなければベストテンを1作も観ない一年になるところだった。

にしてもやはりクリストファー・ノーランはすごいと思う。強烈な作家性を発揮しながら、娯楽大作としてまとめあげるその手腕。オッペンハイマーは彼の最上作ではないかもしれないが、わたしはひたすらに堪能した。

2位の監督名を見てびっくり。ビクトル・エリセってまだ現役だったの?あの名作「ミツバチのささやき」の人だよ。わたしレーザーディスク買いました。そして「瞳をとじて」は彼の40年ぶりの長篇劇映画なんだとか。しかもこの人、80何年も生きてきて、わずか4本しか撮っていないのである。キューブリックもびっくりの寡作っぷり。

わたしが残念だったのは、「シビル・ウォー」を見逃したこと。わたしの信頼する評論家が例外なく絶讃しているし。

個人賞は、主演女優賞は文句なく河合優実。主演男優賞は「夜明けのすべて」の松村北斗。助演女優賞は「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の忍足亜希子。助演男優賞はもはや演技賞のレギュラーのような池松壮亮。監督賞は三宅唱、そして脚本賞は「ラストマイル」の野木亜紀子さんでした。納得。

マイベスト2024映画篇につづく

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「にわか名探偵 ワトソン力」大山誠一郎著 光文社

2025-03-12 | ミステリ

いるだけでまわりの人間の推理力を大幅にアップさせるワトソン力(りょく)。その持ち主である和戸は警視庁捜査一課の刑事。だから彼が所属する班はめちゃめちゃに成績がいい。

それはともかく和戸は事件に巻き込まれすぎ。まあ、同じ主人公で短篇集を編むとすれば仕方がない。古畑任三郎も言ってたじゃないですか、何でもありだと。

出来不出来はあるけれど、あまりにも童顔なので刑事に見えない和戸のシリーズはもっと続けてください大山さん。あ、時計屋のシリーズの方もよろしく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第10回「『青楼美人』の見る夢は」

2025-03-11 | 大河ドラマ

「幾代餅」十代目 金原亭 馬生【落語】

第9回はこちら

日曜は朝6時から自治会の雪囲い取り外し。中途半端な時間に目覚めてしまい、こりゃ二度寝したら寝過ごしてしまうと強引に本を読む。ラッキーなことに、むやみに面白いミステリだったので無事に起きることができました。

そして10時からは法事。お昼から酒を飲むことになってしまい、眠くて仕方がない。しかし午後3時からはまたまた自治会の仕事で田んぼの撮影……眠いってば。

しかし午後5時57分に目が覚めて、無事「べらぼう」にたどり着き、続けて「御上先生」もリアルタイムで。がんばったオレ。見終わってすぐに撃沈、当たり前だ。

さて、今回は「身請け」のお話。蔦重(横浜流星)の思い人である瀬川(小芝風花)が、大富豪の鳥山検校(市原隼人)に落籍される。彼女の最後の花魁道中に合わせて、蔦重は錦絵の豪華本を制作する。出版人として

「役者が役者をやってねえ姿はどうでしょう」

とさすがのアイデア。瀬川は、大門(だいもんじゃないよ、おおもんだよ)で振り返り

「おさらばえ」

吉原と、そして蔦重に別れを告げる。うまい。

金持ちに身請けしてもらうのが娼妓のハッピーエンド。しかしもちろんもう一つ、年季が明けるというゴールもある。

そのもっとも幸福な例が落語の「幾代餅(いくよもち)」だろうか。こんな噺だ。


搗き米屋(つきごめや)の奉公人の清蔵は、吉原の幾代太夫の錦絵にひとめぼれ。仕事に身が入らない清蔵に主人は

「一年間みっちり働け。そしたら太夫に会わせてやる」

と約束。さあ一念発起した清蔵は、無事に(というかいろいろあったけど)幾代太夫と一夜を。そして

「あちきは来年の三月で年季が明けなんす。そしたら主(ぬし)の女房にしておくんなんし」

と告げられる。誰もそんな話は信用しなかったが、翌年三月、店の前に一丁の駕籠。なかからは文金高島田の幾代が……

やっぱり錦絵というのは、影響力が大きかったんですねえ。

第11回につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マイベスト2024 キネマ旬報ベストテン邦画篇

2025-03-08 | 邦画

2023年版はこちら

それでは恒例の、もう50年も!読んでいるキネマ旬報ベストテン特集をやっちゃいましょう。まずは日本映画篇。

1位「夜明けのすべて」(三宅唱)バンダイナムコ=アスミック・エース

2位「ナミビアの砂漠」(山中瑤子)ハピネットファントムスタジオ

3位「悪は存在しない」(滝口竜介)inkline

4位「Cloud」(黒沢清)東京テアトル

4位「ぼくのお日さま」(奥山大史)東京テアトル

6位「ぼくが生きてる、ふたつの世界」(呉美保)ギャガ

7位「ルックバック」(押山清高)エイベックス・ピクチャーズ

8位「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」(井上淳一)スコーレ

9位「ラストマイル」(塚原あゆ子)東宝

10位「あんのこと」(入江悠)キノフィルムズ

……ラストマイルしか観ていません(笑)。まあ、物理的に庄内では公開されていない作品も多いだろうけれども、鶴岡まちなかキネマが再開したので、見逃した責任はわたしにある。映画館に、行く気持ちになれなかったのよね。自治会長の仕事や檀徒総代長のあれやこれやで、休日はひたすら忙しいか休みたかったの。

2024年は歴然と河井優実の年だったのだ。「ナミビアの砂漠」「ルックバック」「あんのこと」と、キネ旬ベストテンの3作にからんでいるなんて。「不適切にもほどがある」の。あのふてた女の子がこんなことに……

 それはともかく、わたしは「ルックバック」と「侍タイムトリッパー」を映画館で見逃したのがやっぱりくやしい。

外国映画篇につづく

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「狂った宴」ロス・トーマス著 新潮文庫

2025-03-07 | ミステリ

去年の「愚者の街」につづいて今年もロス・トーマスが「このミステリーがすごい!」でランクイン。あ、くどいようですけど彼はとっくに亡くなっています。刊行してくれてありがとう新潮社。

500ページを超える大作。長篇第2作なのだそうだ。

アフリカ西海岸に位置する架空の国アルバーティア(ナイジェリアがモデルらしい)における大統領選が舞台。

選挙コンサルタントとして高名なシャルテルと、ライターであるアップショーのコンビが、ある候補者を当選させるために謀略を巡らす。

洗練されたタッチと、へらずグチの応酬。そして美しい女たち……ああオトナの娯楽小説とはこれだ。

ロス・トーマスはむかし立風書房(みつはしちかこの「小さな恋のものがたり」を出していた会社)から出た旧作がたーくさんあるんだけど、版権はどうなっているのかなあ。どうでしょう新潮文庫で順次刊行していくというのは。

にしても「騙す、眩ます、ロス・トーマス」って惹句は最高だなあ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今月の訃報2025年2月号 ジーン・ハックマン 95歳没

2025-03-06 | 芸能ネタ

THE FRENCH CONNECTION Clip - "Car Chase" (1971) Gene Hackman

デイビッド・リンチ篇はこちら

今月の訃報シリーズはお休みしようと思っていた。義母や愛猫の死からまだ立ち直っていないし、わたしが扱うような著名人の死も報じられていなかったから(と思ったらなんとみのもんたが!)。

そこへ、ハックマンの謎の死がニュースに。妻と、愛犬と、本人が死んでいて、かなり時間も経っていたとか。どの順番で死んだのかもわからない。事件性はないとのことだが……

マスコミはまず代表作として「フレンチ・コネクション」を挙げていて、これは文句のないところだろうと思う。高架の鉄道の下を無茶な運転で追跡するポパイ刑事のありようはみごとで、強烈なラストによく合っていた。

わたしが初めて彼を観たのはおそらく「ポセイドン・アドベンチャー」。天地が逆になった豪華船からの脱出劇。リーダーとなる神父は、しかし神に絶望しているのが伝わる。ネタバレになるけれど、彼は結果的に間違うのだ。

順番は逆になったけれども、フレンチ・コネクションはPART2を先に観た。1作目がカーチェイスだったので、こちらはポパイをひたすらに走らせる。うまい。

メル・ブルックスの「ヤング・フランケンシュタイン」では「今宵はさみしい。誰か来ないかな」とつぶやく隠者を演じて笑わせ、コッポラの「カンバセーション…盗聴…」ではみごとなサスペンスを構築していた。

次第に大物感が出てきたので「スーパーマン」シリーズにおける悪役レックス・ルーサー役はよく似合った。自分が天才だとうぬぼれているルーサーのセクシーな秘書が、ひそかに「純粋理性批判」を読んでいるあたりのギャグも最高。経済的にも彼に貢献した作品だったのではないでしょうか。

悪役がやはり似合う人で、イーストウッドの「許されざる者」、シドニー・ポラックの「ザ・ファーム」はみごとだった。ぎらつく悪と、奇妙な愛敬の同居。得がたい名優だった。そうか、もうジーン・ハックマンはいないんだ。ああまたメンタルが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第9回「玉菊燈籠恋の地獄」

2025-03-03 | 大河ドラマ

第8回はこちら

猫が亡くなってからペットロスの日々。だというのに読売の日曜版に連載されている「猫ピッチャー」を読んでしまい、ミーちゃんの可愛さにまた落ちこむ。今日は職場の駐車場をうろついている野良猫をつい目で追ってしまう。

しばらくこんな状態がつづくのかもしれない。まあ、二十年もいっしょに暮した仲間だったからなあ。

さて大河がらみでは、2027年の作品が決定。「逆賊の幕臣」主演は松坂桃李で、演じるモデルは小栗上野介だという……面白そうだなあ。というのも、昨夜は「べらぼう」を見てからそのままTBSの「御上先生」を初めてフルに見て驚嘆。

「いつもこうなの?」

毎週見ている妻に確認。

「いつもこうなの。」

とてつもなくハイレベルなドラマだし、陰影に富む主役に松坂桃李はぴったりだ。同じTBSの「金八先生」を痛烈に批判した脚本の気合いもすごい。来週からも見ることにしよう。

さて「べらぼう」。こちらの横浜流星は軽快ですばらしいのだが、今回はつらい思いを抱えてしまう。

金貸しの鳥山検校(市原隼人)が瀬川(小芝風花)を身請けする話が進む。そしてことここに至って蔦重は自分の気持ちに気づく。遅いって!と視聴者全員からつっこまれた瞬間。

身請け話を断ろうとする瀬川に、これは男ができたなとふんだ女郎屋の主人は、蔦重に瀬川の“仕事”をわざと見せる。

女郎とはなんだということを、初回の裸で“廃棄”された女たちとかぶせてくる。周到な脚本だ。もちろん「べらぼう」も毎週見ます。

第10回につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今月の名言2025年PART3 携帯の彼女

2025-03-01 | スポーツ

山下達郎が浜田省吾との関係性を語る

PART2「イチジクの葉」はこちら

「一緒にいるときに携帯をいじらない人」

結婚を電撃発表した佐々木朗希が、かつて語っていた好きな女性のタイプ。

あーわたしは理想的だな。妻と外食するときにスマホいじんないもん。その代わりにスポーツ新聞やオヤジ系週刊誌を読みこんでいるわけですが。最低。だいたいどこで食べてるんだよ。

本日の1曲は、なんと山下達郎が浜田省吾の(というか愛奴の)「二人の夏」

この二人は同士なんだ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする