お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

天国

2007年09月10日 | 仏教
 昨日、「地獄」にふれたので、きょうは「天国」です。

 一般的に日本人が「天国」と言う場合、「死者が行く心安らかな死後の世界」といったイメージでしょうか。

 仏教では、天国「天上界」は、迷いの世界の一つで「永遠の安住の死後の世界」とは考えません。

 「六道」はご存じでしょう。

 1,地獄道 2,餓鬼(がき)道 3,畜生(ちくしょう)道 4,修羅(しゅら)道 5,人間界 6、天道(天上界)

 「六道」をぐるぐる生まれ変わり死に変わりすることを「六道輪廻(ろくどうりんね)」と言います。

 若い方にとって、「輪廻」なんて言うと、ホラー映画かと思われるかもしれませんね。
 
 この迷いの「六道」のループから離れる=悟りをえる ことを目指すのが仏教なのですが、

 さて、「天上界」

 「人間界」の上だし、至福の心地よい世界のようですが、永遠に続かない世界、また、下に落っこちる「有頂天」の世界のようです。

 仏教で「浄土」と称すのは、六道の同道巡りから軌道を離れ、大宇宙で自由自在になる、仏となる、もう六道に戻ることがない、その精神世界です。

 「六道輪廻」について

 私は、死後の世界のことだとは思っていません。

 縁(その場の状況)次第で「地獄」にも「餓鬼」にも「畜生」にも「修羅」にもなる、心コロコロ、私の心のこと。

 その危うい浅ましい私の「心」こそが「六道輪廻」だと味わっています。


 
コメント
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