今日の保津川は澄み渡った青空が広がる
爽やかな天候で、まさに川下り日和。
ちょうど去年の今日、10月20日は、
私達船頭にとって忘れもできない
大変な日でした。
その年最大級の大型台風23号が
近畿に接近、私達船頭も朝から船を
川から非難させる船上げを行いその
台風に備えました。
しかし・・・夕方になり台風がもっとも
近畿に接近しだすと、猛烈な雨が降り出して
1時間で約1mという凄い勢いで川の水位が
上昇、一気に保津川は5,16mという
その年最高の警戒水位に達しました。
水位が上昇した川は保津川下りの乗船場までも
浸水させ、とうとう堤防をも決壊させました。
台風が保津川に最接近した時には、堤防裏に
非難させたあった船の所まで川の水が押し寄せ
流されそうな状態になり、私達船頭は決死の
船上げを強いられることになったのです。
台風が頭上を通過していく豪雨と強風の中、
氾濫した川の真ん中で浮ぶ船を引き上げる
為、私も川に飛び込みました。
それは大げさではなく、死を意識した決断でした。
作業中、もうひとつの堤防が決壊したら一気に
大水が押し寄せてくる事は容易に想像できました。
徐々に水位が上昇してくる川の中での作業。
残してきた家族のことを考えながら、
必死で船を引っ張った時の気持ちは
今でもはっきり覚えています。
秋の雅やかで優美な嵐山の模様も、その日は
牙をむいた獣のような獰猛な景色でした。
自然の恐ろしさ、怖さを実感させられた日。
それが去年の今日、10月20日でした。
私は生涯、この日を忘れないでしょう。
そして毎年この日がやってくると、
‘生きている’ということの素晴らしさ、
幸せをかみ締めるのでした。
この写真は昭和36年の保津川大水害の写真です。
この時は遊船の船で非難されている人を救助した
そうです。こんな災害がもう来ないことを祈りたいです。
爽やかな天候で、まさに川下り日和。
ちょうど去年の今日、10月20日は、
私達船頭にとって忘れもできない
大変な日でした。
その年最大級の大型台風23号が
近畿に接近、私達船頭も朝から船を
川から非難させる船上げを行いその
台風に備えました。
しかし・・・夕方になり台風がもっとも
近畿に接近しだすと、猛烈な雨が降り出して
1時間で約1mという凄い勢いで川の水位が
上昇、一気に保津川は5,16mという
その年最高の警戒水位に達しました。
水位が上昇した川は保津川下りの乗船場までも
浸水させ、とうとう堤防をも決壊させました。
台風が保津川に最接近した時には、堤防裏に
非難させたあった船の所まで川の水が押し寄せ
流されそうな状態になり、私達船頭は決死の
船上げを強いられることになったのです。
台風が頭上を通過していく豪雨と強風の中、
氾濫した川の真ん中で浮ぶ船を引き上げる
為、私も川に飛び込みました。
それは大げさではなく、死を意識した決断でした。
作業中、もうひとつの堤防が決壊したら一気に
大水が押し寄せてくる事は容易に想像できました。
徐々に水位が上昇してくる川の中での作業。
残してきた家族のことを考えながら、
必死で船を引っ張った時の気持ちは
今でもはっきり覚えています。
秋の雅やかで優美な嵐山の模様も、その日は
牙をむいた獣のような獰猛な景色でした。
自然の恐ろしさ、怖さを実感させられた日。
それが去年の今日、10月20日でした。
私は生涯、この日を忘れないでしょう。
そして毎年この日がやってくると、
‘生きている’ということの素晴らしさ、
幸せをかみ締めるのでした。
この写真は昭和36年の保津川大水害の写真です。
この時は遊船の船で非難されている人を救助した
そうです。こんな災害がもう来ないことを祈りたいです。