保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

ベトナムから「ドクさん」がお越しになりました。

2007-08-21 23:35:10 | 船頭
今日、保津川下り乗船場にベトナムから
グエンドクさん(ちゃん)が奥様やお国の
お仲間とお越しなり、真夏の保津川下りを
体験されました。

グエン・ドクさんについては今さら説明するまでも
ありませんが、ベトナム戦争時代の枯葉剤の影響で
下半身が結合するという障害を持って生まれた
ベトナムの双生児の弟さんです。

ドクさん御夫妻は、18、19日に行なわれた日本テレビの
「24時間テレビ」に出演する為に来日され、放送終了後に
日本観光をされているそうです。

今日の保津川下りへのご乗船はドクさん、
たっての希望で決定されたそうです!
数ある有名観光地が軒を並べる京都の中で
私達の保津川下りを選んでいただいたことは
誠に光栄の至りです。

乗船場にお着きになってからご乗船まで、少し時間が
あったので、私達船頭と「是非、お話がしたい!」と
我々船頭衆の輪の中に入って来られ暫し会話を楽しむことに。
「ベトナムには保津川の様な美しい川はないのです。」
としみじみ語るドクさんの目に、枯葉剤の後遺症に
苦しむ今のベトナムの姿が垣間見られた様な気がしました。
また「噂に聞くこの美しい保津渓谷を船で下ってみたかった~」
と保津川下りにお越しなった動機も熱く語られていた
ドクさんの言葉に「いつまでもこの渓谷美と河川環境を
守らなければ!」と意を強くするはっちん。

「どうぞ~みんなで写真を撮りましょう~」
と気さく誘って下さるドクさん達に、最初は
遠巻きに見ていた船頭達も集まりだし、
最後は和気あいあいと記念写真へ。

もちろん私も一緒に撮らせていただきました。

ドクさんは2006年12月にボランティア活動で
知り合った奥様と結婚。
その結婚式の時「将来は障害者も働ける旅行会社を設立したい」
と語ったドクさん。
ベトナムといえば保津川下りの生みの親・角倉了以翁が
御朱印船貿易で交易をした元アンナン(安南)である
ことに妙な縁を感じるのは私だけでしょうか?
今度来られる時はその旅行会社のお客さんを
ベトナムから大勢連れて、この保津川下りに
お越し下さる事を楽しみにお待ちしております。