保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

只今、保津川下りは最高水量で運航してます。

2008-05-14 11:31:48 | 京都情報
昨夜、近畿地方を通過した強い低気圧が降らした
雨の影響で、本日の保津川は船の出航できる
最高水量となっております。

我々船頭ことばで‘五人水’といわれるものです。

普段、3人で一艘の船を操縦する保津川下りですが、
今日の様に河川の水位が上昇すると、波も高く、
流れも強くなることから、操船人数を2人増やし
合計5人の船頭により船の安定操行を確保するのです。

こんな日の保津川は普段のやさしい癒しの川から
激しく荒立った勇ましい川に姿を変えます。

自然が作り出す‘迫力ある川下り’をお楽しみに
なりたい方は是非、この機会を逃さず
激流の保津川へお越しください。

我が空手訓練法・・・巻きわら

2008-05-14 00:00:52 | 空手・格闘技
私はっちんの家の庭の木には‘巻きわら’という
見た目不思議な物体が備え付けてあります。

この‘巻きわら’とは何をするものと思われますか?

これは空手の拳を鍛えるのに使用する伝統的な道具なのです。

空手の源流は沖縄にあり、14世紀頃、中国から伝わった
拳法と琉球の「手(ティー)」が一体となって進化し
独自の武術として確立し、明治以降、日本本土に
上陸して発展を遂げ、今では世界約130ヶ国、
3千万人を超える愛好者がいるまでに広がりました。

その空手の特殊訓練法として昔から取り入れて
こられた道具こそ、この‘巻きわら’なのです。

巻きわらは空手の命ともいわれる‘正拳’を
鍛える為、こぶしをしっかり握り、人差し指と
中指の根のところを正確に当てるように突きます。

前屈立ちという前足に重心が掛かる立ち方を腰を落とし
しっかり決め、最初は軽く10~15本突き、
熱をもってきたら、力を入れて突きます。
体に無用な力を入れず突き瞬間に拳に全身の力
を集中させ、その時に息を吐く、手を引く時に
息を吸うという呼吸法も大事です。

私は日に最低でも右50本・左50本は強く突く
ことを日課にしてます。多い時は左右200本以上
も突くことも。

初心者の頃はこぶしの皮がめくれ、血がにじみ出ます。
それでも続けて突いていると、白い骨が見える。
そうして、コンクリートブロックなどを突いても
動じない鉄の拳をつくり上げるのです。

この稽古はサンドバックなどの近代的な訓練道具と
異なり、試合等にすぐに使えるものや、勝つ為の
テクニックを身につけるものではなく、地味で
すぐに効果があらわれにくいものとして、現代の
空手家たちから敬遠されがちな訓練法ですが、
毎日の鍛錬を積み重ねることで身に練り込むという
付く先人がつくり上げた伝統の器具訓練法なのです。

‘武の道’という気の遠くなりそうな歩みを
進もうとする空手修行者が忘れてはいけない
訓練法だと思い、日々、巻きわらを突いています。

でも、ひとたび、鉄の拳が繰り出され、相手の体に
触れれば、ガードした腕の骨から砕く!
という硬い拳をつくるのことができるのです。

大きな欧米人空手家と拳を交えた経験からも
正拳は骨から砕いていくこぶしを作らないと
小さな日本人は勝つことは出来ない。

その意味からも日本人修行者は、先人が命を賭けて
生み出したこの‘巻きわら’を鍛錬に入れるべきだと
思うのです。