保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

‘ストップ!ザ・外来魚’本当に問われるべきものは?

2008-05-24 23:08:26 | 保津川エコ・グリーン委員会
今日、保津川下りの船係留場で「ストップ!ザ・外来魚」
という外来魚のブラックバスやブルーギルの駆除イベント
が開催されました。

主催は亀岡市で地元保津川漁業組合。

保津川でもブラックバスやブルーギルが毎年増え続けていて、
保津川名物のアユ漁にも大きな被害を及ぼしているのです。
漁業組合では毎年この時期に鮎の放流も行なって
いることから、市と協同で鮎の稚魚を外来魚から
守る活動のひとつです。

イベントは前日から一晩、係留場に仕掛けをし外来魚を
捕獲、参加者に,実物のバスを実際に触れることで外来魚
の知識とその問題点を学んでいくというもの。

その日の仕掛けには50cmもある大きなブラックバス
が4匹も掛かっていたそうです。
ほかにも仕掛けを察知して卵を守ろうと母親らしき
ブラックバスが水辺岸に泳いでいるのも目撃しました。

係留場だけでも相当の数のブラックバスが生息している様です。

保津川には日本の川でも二箇所しか生息していない
絶滅が危惧されている希少種‘アユモドキ’が
生息している貴重な川なので、外来魚問題は
緊急に取り組まなくてはならい活動です。

このようなイベントが地域の人達、特に子供達に
外来魚の正しい知識と生態系を乱すことの問題点
への理解を深め、地元の川に生きる魚を守る
意識を高める活動につながって欲しいものです。

ブラックバスなど外来魚問題は‘釣り’という人間の
楽しみという視点だけで輸入され、古来からその河川に
生きてきた生物の生態系を乱すという環境破壊です。

在来魚たちは今、河川開発事業で生息域を奪われ、
ここでも密放流で侵入してきたブラックバスなど
外来魚によって生存自体を脅かされている現実があります。

しかし!間違ってはならないのは、駆除される外来魚が
悪いのではなく、生態系の破壊への責任を問われるのは
密放流した人間にあるのです!
「ストップ!ザ・外来魚」の問題の本質は人間に
あるという理解が何よりも大切なことだと、
仕掛けに捕われ暴れるバスの姿をみて感じた次第です。