保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川の自然環境を守る熱い思い!

2008-06-18 23:50:45 | プロジェクト・保津川
今日、保津川では川の環境を守る為、渓谷のイワツツジの
補植作業と川ゴミ一掃クリーン作戦が行われました。

補植作業は「亀岡山野草の会」という市民ボランティア
の方々が、クリーン作戦は亀岡市環境政策課と
NPOプロジェクト保津川の連合軍でそれぞれ
用意された保津川下りの船3艘に乗り込み実施しました。

ツツジ植えの船1艘とクリーン作戦の船2艘は朝9時に
乗船場を出発、川を下りながら、渓谷の要所要所で
各作業に掛かられました。

ツツジは約1,500本の苗を補植。
持ち込んだつつじの苗を土と水コケで包み、
生育に適した場所を慎重に選びながら
一つ一つ丁寧に岩の割れ目に植え付けられました。
これでも、根付くのは約2割ですが渓谷の花環境を
守るためには大事な作業です。

一方、クリーン作戦の船は2艘の船を二手に分け、
ゴミが漂流している箇所に船を着け、メンバーが
岸に上陸してゴミの回収にあたります。
スーパ等のレジ袋やペットボトル、農業用肥料の袋
が先日からの増水で流れ着き、大量に打ち揚げらています。
使用した一人一人が最後まできっちり処理すれば
絶対に出ないゴミです!
人の心の乱れがそのまま川の姿となって現れている様です。
「自分ひとりくらいいいだろう」「めんどくさい」
「自分さえよければいい」という自己中心的な思考が
モラルの欠如を生み、甘えの構造をつくりだしています。

いつも引用していますが、江戸時代末期に日本を
訪れた英国人がこの国の美しさを帰国後、自国のマスコミに
紹介した文面には、日本のまちの美しさを絶賛されている。
「日本人は礼儀正しく、まちにはゴミ一つ落ちていない
 清潔な国」
その印象が「アジアでもこの国侮れないぞ」という
評価につながり、対等の立場を維持しアジアで最初に
近代化が進めたといわれています。

その国の底力を読み取るのにまちの‘美化’という視点が
かなり重要なバロメーターとなるという専門家もおられます。

その意味では、亀岡を象徴する川‘保津川’の環境状態は
亀岡市民の民度を示すバロメーターともいえるかもしれません。

保津川で毎日仕事している私は、川や山が四季折々に
見せてくれる美しい自然の表情を知っています。

‘保津峡の自然は雄大で、保津川は本当に‘美しい川’です!

その自然がくれた財産である美しい川が今、
心無い人々の為に汚されようとしています。

この川をいつまで美しい姿のまま、後世に残していく
ことは、今に生きる我々の使命であり、日頃恩恵を
頂いている自然への恩返しであると思うのです。

今日、保津川の環境を守るために尽力下さった
亀岡山野草の会やNPOプロジェクト保津川の
様な活動が益々盛んになっていく事を節に念じる
次第であります。

是非、多くの皆様のご協力をお願い致します。

保津川遊船企業組合 エコグリーン委員会
NPOプロジェクト保津川  
        はっちんこと豊田知八

☆なお今日の川掃除の詳しい内容はNPOプロジェクト保津川ブログ
 にて報告されると思いますので、興味のある方は
 是非、ご覧下さると幸いです。
 明日の朝日新聞朝刊にも紹介されるとのことです。